図書館・センター・機構

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法学部の取り組み

法学部のFD活動について

法学部では独自のFD活動として講義アンケートを半期に一度実施しています。
半期の講義が終わりに近づいてから行なわれる全学の講義アンケートとは異なり、法学部のアンケートは講義計画の3分の1辺りの日程で実施されます。どちらの方法にも長所と短所があると思われますが、法学部ではアンケートの結果をできるだけ早く講義に生かすことに重点を置いています。
私自身の例で言えば、アンケートの自由記述欄に書かれた様々なメッセージについて、アンケートの翌週の講義の冒頭でかなり詳細に教える側の考えや対応策を伝えることにしています。My KONANに公開して回答する形式に比べればやや大雑把な対応になるかもしれませんが、アンケートの翌週に講義の担当教員から直接の回答をもらうことができる利点は十分にあると思います。
次に、自由記述の内容によるこれまでの具体的な改善例を挙げると、「板書が見えにくい」とのメッセージに対応して、黒板の使い方を変えたり、「後ろの方の座席での私語がうるさい」との指摘により、私語の注意をよりこまめにしたりしました。私語に関してはかなり気をつけていたつもりでいたのですが、アンケートを活かして、比較的早い時点で改善することができました。その他にも、アンケートに講義のレベルや難易度に関する質問項目があるので、その結果によって講義の進度や内容をある程度調整することが可能となります。このように、「講義の総括としてのアンケート」ではなく、「現在進行形の講義を改善するアンケート」という形を法学部では採用しています。
さらに、この制度は、アンケートの結果を踏まえて、半期に一人ずつ法学部の教員を選び、その教員の講義を他の教員が参観するというFD活動につながっています。90分の講義を参観した後には教員による検討会が実施されます。ここでは、参観を受けた教員の欠点を指摘するというよりも、各教員が抱える悩みや問題点についてまとまった時間をとって話し合うことを主眼としています。教授会や委員会ではこういった話題に時間をとることはなかなかできないので、とてもいい機会になっていると思います。
法学部FD委員
池田佳隆