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シンポジウム 障がい者の創作と現代美術の交差点

art-group 2013年10月19日 土曜日

1130sシンポジウム
障がい者の創作と現代美術の交差点
―第55 回ヴェネチア・ビエンナーレ「百科全書的宮殿」を足がかりに
2013 年11 月30 日(土)13:00 ~ 16:30
甲南大学18 号館3 階講演室/申し込み不要・参加費無料

現代美術と障がい者の創作が交差する展覧会やアートマネージメントの現状について、それぞれの分野の専門家を招いてじっくりと考えます。

プログラム
13:00 ~ 13:05 川田都樹子「本研究会の趣旨について」
13:05 ~ 13:35 服部正「イントロダクション~ヴェネチアと栗東の澤田真一」
13:35 ~ 14:05 出原均「展覧会の中の美術史の書き換え」
14:05 ~ 14:35 山下完和「やまなみ工房での陶芸活動の歴史と現在」
14:35 ~ 14:45 休憩
14:45 ~ 15:30 パネルディスカッション(出原均、山下完和、服部正)
       「障がい者の創作を現場はどうとらえるのか」
15:30 ~ 16:30 質疑応答、全体討議

 今年で第55 回を迎えた現代美術の祭典ヴェネチア・ビエンナーレ(6 月1 日~ 11 月24 日)の企画展は、「百科全書的宮殿(Il Palazzo Enciclopedico)」をメインテーマとして、視覚文化における既定の枠組みの解体や越境を目指すものでした。そのため、宗教的な役割をもつ絵画やアウトサイダー・アートなど、現代美術の領域とは異なる分野の創作物が多く展示されました。とりわけ、滋賀県在住で自閉症の障がいがある澤田真一の作品が出品されたことは、日本の福祉界で大きな話題を呼んでいます。
  このような現代美術の展覧会で障がい者の作品が展示されるということは、何を意味するのでしょうか。芸術を理解するうえで障がいの有無などは関係ないと言ってしまえばそれまでですが、事態はそれほど単純ではありません。現代美術の文脈に障がい者の創作を組み込むことには、制度論的なメッセージが伴います。障がい者の創作物には、たとえば枠組みの解体というような、何らかの役割が期待されているのです。創作活動の現場という立場から考えても、障がい者の創作を支える福祉施設が、現代美術における批評や流通の制度と考え方を共有することには困難が伴います。
  障がいのある人の創作について実践的な研究を行うにあたっては、美術と福祉の間にあるこのような微妙な問題を丁寧に読み解いていくことが不可欠です。このシンポジウムでは、障がい者の創作と現代美術批評それぞれの現場から専門家をお招きし、現代美術と障がい者の創作が交差する場所に生じる問題について考えます。

出原均(ではら・ひとし、兵庫県立美術館学芸員/現代美術批評)

1958 年生まれ。広島市現代美術館学芸員を経て、2007 年より現職。「現代絵画のいま」などのテーマ展や現代作家の個展の企画に携わるほか、現代美術に関する評論などを行っている。著書に『Yanagi Yukinori Inujima Note /柳幸典 犬島ノート』(2010 年、ミヤタケ・ファインアート、共著)など。

山下完和(やました・まさと、やまなみ工房施設長/障がい者の創作支援)
共同作現職。陶芸や絵画を中心に、障がいのある人の創作に寄り添いながら支援を続けている。

服部正(はっとり・ただし、甲南大学文学部准教授/美術史、芸術学)
1967 年生まれ。兵庫県立美術館学芸員、横尾忠則現代美術館学芸員を経て2013年より現職。専門は、障がい者の創作、アウトサイダー・アートに関係する研究と展覧会の企画。著書に『アウトサイダー・アート』(光文社新書、2003 年)、『アール・ブリュットの極北へ』(現代企画室、2013 年、共著)など。

2013 年11 月30 日(土)13:00 -16:30 /申し込み不要・参加費無料/ 甲南大学18 号館3 階講演室

本シンポジウムは、JSPS 科学研究費助成事業(課題番号25284046)「芸術学と芸術療法の共有基盤形成に向けた学際的研究」(代表:川田都樹子)の助成を受けたものです。

甲南アーツ&セラピー研究会 KAaTsg(Konan Arts & Therapy Study Group)
E-mail kaatsg@live.jp

協力
甲南大学人間科学研究所
〒658-8501 神戸市東灘区岡本8 丁目9 番1 号
Tel/Fax 078-435-2683 www.konan-u.ac.jp/kihs