本文へジャンプ

現代人の心の危機の総合的研究

2003年度から2007年度(平成15年度から19年度)までの5年間、再び文部科学省の学術フロンティア推進事業の助成を受け、共同研究事業「現代人の心の危機の総合的研究 ―近代化のひずみの見極めと、未来を拓く実践に向けて」を行いました。

ここでは、7つの具体的なテーマを立てています。

1. トラウマ概念の再吟味
2. 育てることの困難
3. 感性の変容
4. 心理療法からみる現代の危機
5. 戦後効率主義の帰結
6. アメリカのあり方とグローバリゼーション
7. 性的差異の社会的未来

7つのテーマ

1. トラウマ概念の再吟味

第5巻 森茂起編『埋葬と亡霊―トラウマ概念の再吟味―』

コーディネーター:森 茂起
「トラウマ」は、個人の心への暴力的作用から、社会全体が受ける傷まで、幅広い現象を指して使われる言葉です。
安易に使われる傾向もないとはいえないこの言葉の核心を再吟味し、有効なトラウマ臨床のあり方を探ります。

» 第5巻 森茂起編 『埋葬と亡霊―トラウマ概念の再吟味―』

2. 育てることの困難

第8巻 高石恭子編『育てることの困難』

コーディネーター:高石 恭子
現代は子育ての難しい時代といわれます。
いのちをはぐくむ豊かな自然環境や共同体の衰退に代わって、新たなサポート体制の構築が焦眉の課題となっています。
心理的支援の実践や調査研究を通し、現代の母子が抱える心の問題に多角的に迫ります。

» 第8巻 高石恭子編 『育てることの困難』

3. 感性の変容

第6巻 斧谷彌守一編『花の命・人の命―土と空が育む―』

コーディネーター:斧谷 彌守一
戦後、アメリカ文化の圧倒的影響のもと、景観、服装、芸能等々、日本人の感性的・身体的環境は激変しました。
更にテレビ、漫画、アニメ、ゲーム等々が隆盛を極めています。その根底に、伝統的感性は脈々と流れ続けているのでしょうか。
日本における新しい感性の限界と可能性を探ります。

» 第6巻 斧谷彌守一編 『花の命・人の命―土と空が育む―』

4. 心理療法からみる現代の危機

第10巻 横山博編『心理療法と超越性―神話的時間と宗教性をめぐって』

コーディネーター:横山 博
心理療法における人間の関係性とはどのようなものなのでしょうか。
それは医学モデルでも宗教モデルでも、また教育モデルでも捉えきることができません。
こころ、社会、世界が病んでいる現在、心理療法がその状況にいかに迫ることができるかを問いつつ、研究を深めていきます。

» 第10巻 横山博編 『心理療法と超越性―神話的時間と宗教性をめぐって』

5. 戦後効率主義の帰結

第9巻 川田都樹子編『「いま」を読む―消費至上主義の帰趨』

コーディネーター:川田 都樹子
弊害が叫ばれる「学歴社会」の構造を、戦後、資本主義の下に教育環境のすみずみに浸透した「大きな利益のための効率的な学習」という価値観にまで遡って分析し、台頭しつつある新たな国家主義に回収されない「市民」育成の可能性を準備します。

» 第9巻 川田都樹子編 『「いま」を読む―消費至上主義の帰趨』

6. アメリカのあり方とグローバリゼーション

第7巻 港道隆編『心と身体の世界化』

コーディネーター:港道 隆
経済・政治を始め文化・教育にまで影響を及ぼしているアメリカ主導のグローバリゼーションの構造を分析し、その否定的側面を見据えながら、グローバリゼーションの積極的な側面をいかに汲み上げていけるのかを探ります。

» 第7巻 港道隆編 『心と身体の世界化』

7. 性的差異の社会的未来

第11巻 上村くにこ編 『暴力の発生と連鎖』

コーディネーター:上村 くにこ
現在の民主主義が抱える問題点を性的差異の問題系のパースペクティヴから照射し、その問題系を民主主義の未来を開く積極的な契機と捉えて、そこから差異の肯定と他者との共存の思想へと通じる道を準備します。

» 第11巻 上村くにこ編 『暴力の発生と連鎖』

第2期の活動内容

リンクから第2期の取り組みの詳細をご覧になれます。

» 第2期の活動内容