甲南大学法科大学院の3つのポリシー

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甲南大学法科大学院の3つのポリシー

甲南大学法科大学院の教育基本方針〜甲南ローヤーの使命・責任・倫理

甲南大学法科大学院(本法科大学院)は、「ビジネスに強い『甲南ローヤー』」が育つ法科大学院として、以下の方針によって、(1)課程の修了を認定して法務博士の学位を授与し、(2)それにふさわしい教育課程の編成を行い、(3)かかる甲南ローヤーを目指す入学者のための入試を実施します。

甲南大学法科大学院の修了認定・学位授与の方針

以下の「甲南ローヤー」としてのマインドとスキルを身につけ、下記の修了要件を満たした場合、本法科大学院の課程の修了を認め、法務博士(専門職)の学位を付与します。

第1 甲南ローヤーとしてのマインドとスキル
1 法律実務を担う法曹となる使命感・責任感を持ち、それにふさわしい法曹倫理を理解するとともに、これを実践できる法曹専門職能力を身につけていること。
2 それらを踏まえ、甲南大学が経済界に有為な人材を育成してきた伝統を生かして、「法の支配」を原理とし、日本の社会経済をリードするため、広い意味での「ビジネス」に関わる「ビジネスに強い『甲南ローヤー』」にふわしい力を身につけていること。

第2 修了要件
1 まず、「法曹倫理」を学び、法律実務家としての高い法曹倫理観を備えていなければなりません。加えて、「企業法務論」、「公共法務論(通称「講座神戸市)」の単位を修得し、広い意味でのビジネスに関わる法曹の役割と倫理に関する正しい理解を得ていることが不可欠です。
2 以上を踏まえながら、本法科大学院に3年以上在学し、104単位以上を修得していると共に、成績評価としてGPAの値が2.00以上である場合に限り修了を認めます。
3 修得すべき104単位は 、@法律基本科目64単位(必修62単位〈公法系科目13単位・民事系科目36単位・刑事系科目13単位〉と選択必修2単位)、A展開・先端科目14単位(「企業法務論」、「公共法務論」各2単位を必修とする他、10単位以上の選択必修の合計)、B基礎法学・隣接科目4単位、C法律実務基礎科目10単位(必修6科目分)、D法律基本科目以外の科目群から自由に選択する科目分12単位で構成されます。
4 なお、法学既修者については、在学期間を1年間短縮し、原則として1年次配当のすべての法律基本科目及び2年次配当の法律基本科目「憲法判例分析」について37単位を修得したものとみなします。

甲南大学法科大学院の教育課程編成・実施の方針

第1 教育課程の編成・実施について
1 基本姿勢
 教育課程の編成・実施の基本姿勢は次の通りです。
(1)法律実務を担う法曹となる使命感・責任感、それにふさわしい法曹倫理が理解できるとともに法曹専門職能力を修得できる内容であること。
(2)それを踏まえ、広い意味での「ビジネス」に関わる「ビジネスに強い『甲南ローヤー』」にふわしい力が身につくこと。
(3)こうした能力を段階的重層的に学習できるようにすること。
2 法曹専門職能力について
教育課程の中で、次の諸能力を涵養することを目指します。
(1)様々なビジネスシーンで発生する様々な紛争、トラブル、事件、事故、困り事等(以下問題等という)を法的手段などを駆使して解決する力(以下、問題解決能力)。
(2)それに必要な法律・制度・判例・実務等に関する知識(以下、法的知識)。
(3)問題等解決のために事実を調査、分析、整理・認定する力(以下、事実調査・事実認定能力)。
(4)問題等に則して法的分析・法的推論をする力(法的分析・推論能力)。
(5)制度の狭間で生起する問題等であってもこれを解決するため、法律・制度・判例・実務等の問題点を見いだし、あらたな解決方法を示すなど創造的・批判的に検討する力(創造的・批判的検討能力)。
(6)問題等解決にむけて、議論し、意見を表現し、他者を説得する力(法的議論・表現・説得能力)。
(7)様々なビジネスシーン(会議、応接、相談、接見、弁論等々)に応じたコミュニケーションができる力(コミュニケーション能力)。
3 昼夜開講・秋入学制度について
次の方法で教育課程を充実させます。
(1)『昼夜開講』 有職社会人が仕事を継続しながら法曹を目指すことができ、また学生全体が学ぶ機会を拡充するため、『昼夜開講』を導入する。この場合、前期・春学期の平日昼間に開講する科目を、後期・秋学期の夜間・土曜に配置する。後述の秋入学者が夜間と土曜日開講科目(以下「夜間開講科目」という)の修得によって標準修業年限内で修了できるように開講科目を配置する(但し、必修科目以外の科目において夜間・土曜に開講しない科目があるため、夜間開講科目のみの履修で修了は可能だが、選択できる科目には制限がある)。
(2)『秋入学』 春入学とともに、秋入学を導入し、入学することができる機会を増やすことで、有職社会人が仕事を継続しつつ法曹を目指す機会を拡充する。

第2 教育内容について
1 教育課程全体は、「6:4」原則により編成します。
 修得すべき単位数について、「法律基本科目」の割合を概ね6割とし、他を4割とします。法律基本科目などとともに、ビジネスに関わる法、裁判実務に関する科目などについて各学生が自由に選択できます。こうして学びのバランスを図り、「ビジネス」を支える法曹にふさわしい奥行きのある基礎を身に付けることを求めます。
2 法律基本科目の教育課程は次の方針で編成します。
(1)基礎的な法分野について深く理解するために不可欠な科目として、憲法、行政法、民法、商法、民事訴訟法、刑法、刑事訴訟法に関する分野の科目(法律基本科目)を設ける。
(2)法学未修者が基本的な法律科目をより重点的に学ぶための科目を、1年次及び2年次に置く。
(3)1年次に法律学の基礎知識を固める講義科目、2年次に基礎知識を深化させ応用する力を養う演習科目、3年次に実践的な問題解決能力を高める総合系科目を配置することで、段階的・重層的な学修を図る。
3 法律実務基礎科目の教育課程は次の方針で編成します。
(1)法曹としての技能及び責任その他の法律実務に関する基礎的な分野の科目として、法律実務基礎科目を設ける。
(2)法曹として職務を遂行するにあたり遵守すべき倫理原則の理解、及び裁判官、検察官、弁護士としての職務を遂行するにあたり要求される高い倫理観の涵養を目的とする科目として、「法曹倫理」を設ける。
(3)法廷に立つ法曹となるために必要な基礎を学ぶため民事、刑事の実務に関する基礎的な分野の科目を設ける。
(4)実際の法律実務がどのように行われているかを体験することができる臨床科目として、法律事務所などで法務の現場を学ぶエクスターン科目、裁判の理論と実務を学ぶ模擬裁判科目を配置する。
(5)その他法曹として必要な法情報調査を行う基本的な知識を学びその能力を涵養するための科目と、実務において必要となる基本的な法文書の作成能力を身につけるための科目を設ける。
4 基礎法学・隣接科目は次の方針で編成します。
(1)法曹として必要な素養を学ぶ科目として、基礎法学に関する分野又は法学と関連を有する分野の科目(基礎法学・隣接科目)を配置する。
(2)法学と関連を有する分野の科目については、ビジネスに強い法曹となるための科目を重点的に配置する。
5 展開・先端科目の教育課程は次の方針で編成します。
(1)ビジネス法などの先端的な法領域に関する科目その他の実定法に関する多様な分野の科目として、展開・先端科目を設ける。
(2)企業法務および公共法務の最先端を学び、また将来のキャリアデザインを考えるための科目を設ける。
(3)ビジネスに強い法曹としての専門性を獲得するための、豊富な「ビジネス・ロー」関連の科目を重点的に配置する。
6 教育基本方針と法曹専門職能力、法曹倫理観の育成との関係は次の通りです。
(1)甲南ローヤーの使命・責任・倫理の学び
@法曹としての使命・責任・倫理については、「法曹倫理」や「法律実務基礎科目」を中心にして涵養します。
Aこれに加えて、ビジネスを支える甲南ローヤーとして必要となるビジネス・マインドは、「企業法務論」をはじめとする、主に展開・先端科目において涵養することとなります。
(2)甲南ローヤーの法曹専門職能力の学び
@問題解決能力は、すべての科目がその開発を目指しますが、実務に沿った問題の所在と解決方法に関して、主に法律実務基礎科目で学び、最終学年に配置する法律基本科目の総合系科目でこれをまとめます。
A法的知識は、主に法律基本科目群などに配置される講義科目で学びます。理論と実務の架橋の側面からの法的知識の整理は、主に法律実務基礎科目で学びます。他に、「法情報調査」がこれを補充します。
B事実調査・事実認定能力は、主に「法情報調査」の他、法律基本科目の演習科目、法律実務基礎科目及び総合系科目で涵養します。
C法的分析・推論能力は、主に法律基本科目の演習科目、法律実務基礎科目、総合系科目でこれを学びます。「法文書作成」もこの力の開発を狙いとします。
D創造的・批判的検討能力については、主に基礎法学・隣接科目において開発し、法律基本科目の演習科目、総合系科目、展開・先端科目でもテーマによりながらこれを補充します。
E法的議論・表現・説得能力は、主に法律基本科目の演習科目、総合系科目で養成し、「法文書作成」もこれを補足します。
Fコミュニケーション能力は、主に法律基本科目の演習科目、実務家の担当する多様な科目群、また総合系科目において開発することを狙いとします。

第3 教育方法
1 教育方法としては、講義方式、演習方式、調査方式、実習方式、模擬裁判方式などを適宜組み合わせ活用するものとします。
2 いずれの科目でも、教員と受講生の間で双方向的・多方向的な質疑応答を取り入れます。法律基本科目の演習科目・法律実務基礎科目では、事前の課題提示、予習、起案の準備を踏まえて授業を行う能動的学習方法を取り入れます。
3 様々なテーマに関する起案作成を重視します。
4 理論と実務を架橋した教育を実施します。法律基本科目の演習科目、法律実務基礎科目では、可能な限り、研究者教員と実務家教員が共同で担当し、それぞれにふさわしい教材を整備しつつ、学習指導をします。
5 学生一人一人の個性を把握した学習指導と教授会全体で学生の状況を把握したきめ細かな学習指導を重視します。

第4 成績評価
1 基本的に各科目とも100点満点で60点以上の評価をした場合に単位を認定します。
2 法曹専門職能力の基盤は法的知識ですが、これについては、本法科大学院が作成している「教育スタンダード」で「共通的な到達目標モデル」に準拠した到達目標を示しており、評価の土台とします。
3 法曹専門職能力全般にわたり、各授業においては、基本的に、平常点、中間到達度評価、定期試験にわけて多角的な視点から学生の学習到達度を評価します。

甲南大学法科大学院の入学者受入れの方針

第1 入学者に求める基本的資質
1 本法科大学院は、一般入学試験において、出身学部の如何を問わず、社会的経験を有する者や現に職務を継続している者も含めて、次の能力・資質がある者の入学を認めます。
(1)本法科大学院における履修の前提として要求される判断力・思考力・分析力・表現力等の資質を備えている者。
(2)既修者については、以上に加えて法律基本科目に関する基礎的な知識のある者。
2 社会人特別選抜試験においては、有職社会人であって上記の各資質を有する者の入学を認めます。

第2 本法科大学院の受験生に望むこと
本法科大学院の次の基本姿勢を十分に理解することが望まれます。
「ビジネスに強い甲南ローヤー」を目指す人の入学を求めます。
(1)本法科大学院は、甲南大学が経済界に有為な人材を養成してきた伝統を生かして、日本の社会経済をリードする、広い意味での「ビジネス」に関わる法律実務を担う法曹、すなわち「ビジネスに強い『甲南ローヤー』」の養成を目的としてこれに必要な法曹養成教育を実施するものです。
(2)本法科大学院の教育課程編成、学習指導、キャリア形成支援、リカレント教育の実施、弁護士の職域拡大・業務拡大のための取組などは、いずれも法曹人が身につけるべき専門職能力の涵養を前提にした上で、「ビジネスに強い『甲南ローヤー』」が育つことを目指すものです。

第3 入学者選抜方法
1 公平性・開放性・多様性ある入試を実施します。
本法科大学院は、入学試験として各種の選抜方法を実施しますが、全体として、公平性・開放性・多様性に配慮しながら、出身学部の如何を問わず、社会的経験を有する者や現に職務を継続している者も含めて、本法科大学院の上記の目的にふさわしい者の選抜を行うものです。
2  多様性のある一般入学試験を実施します。
(1)一般入学試験の法学既修者コースでは、法律に関する論述式の専門筆記試験によって、法律基本科目に関する基礎的な知識があり、本法科大学院における履修の前提として要求される判断力・思考力・分析力・表現力等の資質を備えているかを総合的に判断し合否を決定します。
(2)一般入学試験の法学未修者コースでは、小論文試験によって、本法科大学院における履修の前提として要求される判断力・思考力・分析力・表現力等の資質を備えているかを総合的に判定し、これに、出願書類の審査によって判定した受験生の多様な資質を加味して合否を決定します。
3 有職社会人の入学を求めるため、特別選抜入学試験を実施します。
(1)特別選抜入学試験の法学既修者コースについては、有職社会人でありながら、現に司法試験または司法試験予備試験の学習を続けている者等から、法学既修者としての適性がある者を選抜するものです。法律に関する論述式の専門筆記試験によって、法律基本科目に関する基礎的な知識があり、さらに本法科大学院における履修の前提として要求される判断力・思考力・分析力・表現力等の資質を備えているかを総合的に判定します。これに加えて、出願書類の審査によって特に優れた法律系・法務系の社会的実績等を認定し、以上を総合して合否を決定します。
(2)特別選抜入学試験の法学未修者コースについては、すでに長く一定の職についており、将来インハウスローヤー等として活躍することが見込まれる有職社会人について、口頭試問により、本法科大学院における履修の前提として要求される判断力・思考力・分析力・表現力等の資質を備えているかを総合的に判定します。さらに出願書類の審査により、職務経歴等をもとに認められる受験生の特に優れた資質を加味し、以上を総合評価して合否を判定するものです。出身学部の如何を問わず、会社等の組織で時間をかけて熟成した有職社会人としての多様な職務経歴を評価するものです。

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