「3. 教員インタビュー」カテゴリーアーカイブ

共通教育センター 岡村こず恵先生へのインタビュー

文学部 4年生 金澤舞奈さんが、共通教育センター 岡村こず恵先生にインタビューを行いました。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

―オススメの本は何ですか。

オススメの本は『嫌われる勇気』です。この本はアドラー心理学をベースとしており、対話形式で進みます。現状に不満をもち、どうしても自分を好きになれない青年が、世界はどこまでもシンプルで今からでも幸せになれると説く哲学者を尋ねるという設定です。

―オススメの理由は何ですか。

学生時代の自分自身に薦めたい図書だからです。私は学生時代、人間関係や進路に思い悩んで、殻に閉じこもっていた時期があります。もしあのときにこの本に出合えていたら、少しは救われたのではないかと感じます。

―どういう経緯でその本を知りましたか。

転職を迷っていたとき、友人から薦められました。転職は、私にとって人生を変える大きな決断でした。この本はそんなときに私の背中を押してくれました。

―専門としている分野は何ですか。

市民参加や、NPOやボランティアなどの非営利活動が専門です。

―その分野について研究しようと思ったきっかけは何ですか。

きっかけは、大学3年生のときに講演を聞いたことです。人々が世の中の問題にかかわり、新しい社会的価値を創り出そうとしているあり方に、大変驚きました。まさに、目から鱗でした。
市民参加や非営利活動というテーマに、私は救われました。冒頭にお話したように、学生時代に苦しんでいたときは、自分の殻にこもり、世の中のことに関心が持てませんでした。けれども、このテーマと向き合うことで少しずつ変化しました。他者の幸せを考えることが、実は自分の幸せに通じていることに気づいたのです。

―読書する大学生が減少している現在、学生に伝えたいことはありますか。

読書は、とても「得」をします。読むほどに知識が増え、他者の人生を追体験できます。人はたった一つの自分の人生しか生きられません。読書を通じて他のたくさんの人の機微を知ることは、人間の深い理解につながるでしょう。

―インタビューを終えて

このインタビューのテーマは、「本から人を知る」でした。オススメの本を通して、先生の人生の一部を知ることができました。そのなかで、知らなかった一面を見ることができました。先生とは関わるきっかけが少ないので、このインタビューは貴重な経験です。私もやがて人生に悩む時期が来るでしょう。そのとき、『嫌われる勇気』を思い出したいと思います。

 <岡村こず恵先生おすすめの本>
岸見一郎, 古賀史健著  『嫌われる勇気 : 自己啓発の源流「アドラー」の教え
ダイヤモンド社,2013年

 

(インタビュアー:文学部 4年 金澤舞奈)


文学部 塚本章子先生へのインタビュー

文学部 3年生 髙橋梨華子さんが、文学部 塚本章子先生にインタビューを行いました。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

・図書館は利用しますか。

はい。よく利用します。本を探しに行くのはもちろん、学校の図書館は文献複写でもよく利用しますし、地域の図書館には雑誌や料理、手芸の本を見に行くこともあります。国立国会図書館関西支部や府立図書館のような大きな図書館は研究にも役立てています。

・学生時代にやってよかったことはなんですか。

日本文学の読書のほかに外国文学をたくさん読んだことです。特に、ドストエフスキーやトルストイといった、まとまった時間がないと読めない長編作品を読んでおいてよかったですね。

・学生時代にやっておけばよかったと思っていることはありますか。

もっと英語の勉強をして、海外に行ったり留学したりすればよかったなと。国境を越えて世界の人たちと交流し、刺激を受ける、そんな経験がしたかったです。

・読み続けられている小説の条件はなんだと思いますか。

独特の美意識みたいなものと、空白があることだと思います。書きすぎずに読者が自分でいろいろに解釈しながらそこを埋めたくなるようなところがないと、全部書かれてあって隙間がなければ、それだけで終わってしまうのではと思います。謎が残るとか、そのあとどうなるのかだとか、空白があることは魅力の一つで残っていくのではないかと思いますね。

・文学の一番の魅力とはなんだと思いますか。

難しい質問で、考えるべき問いですね。年代によって、何か考えては徐々に変わってきましたが、今は、現実の世界を離れて違う世界を生きていけるというところかなと思いますね。今この社会の中で生きているけれど、それとは別の世界でも生きられる。その世界の中には自由なものがあって、自分の価値観を追及したり、とても刺激的なものがあったり、現実ではだめなことが許されていたり、そういった現実を打ち破っていけるような世界が広がっている。そこを半分の自分が生きていける。それが文学のいいところだと思います。

 <塚本章子先生おすすめの本>
村田沙耶香著  『コンビニ人間』 文藝春秋,2016年

川上未映子著  『乳と卵』 文藝春秋,2008年

 

(インタビュアー:文学部 3年 髙橋梨華子)


国際言語文化センター 朴玲実先生へのインタビュー

文学部 3年生 桝田風香さんが、国際言語文化センター 朴玲実先生にインタビューを行いました。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

Q.선생님은 자주 책을 읽고 있습니까?(先生はよく本を読まれますか?)

지금은 바빠서 잘 안 읽어요. (今は忙しくてあまり読めていません。)

Q. 어떤 장르의 책을 읽습니까?(どんなジャンルの本を読まれますか?)

지금은 일 관련 책만 봅니다. (今は仕事関連の本だけ読んでいます。)

Q. 언제 책을 읽습니까?(いつ本を読みますか?)

일할 때 필요한 정보를 얻고 싶어서. (仕事をするときに必要な情報を得たくて。)

Q. 학생 시절에는 어떤 책을 읽었습니까?(学生時代にはどんな本を読みましたか?)

연구를 위해 논문도 많이 읽었어요. (研究のために論文もたくさん読んでいました。)
취미로는 한국어 시집이 좋았습니다. (趣味では韓国語の詩集が好きでした。)

Q. 학생 때 읽은 책이 지금의 자신에게 좋은 영향을 주고 있습니까?(学生の時に読んだ本が今の自分に良い影響を与えていますか?)

네(はい)

Q. 선생님의 추천 책을 소개해 주세요.(先生のおすすめの本を教えてください。)

타샤의그림정원, 맘 먹은대로 살아요,外国語学習の科学

 <朴玲実先生おすすめの本>
白井恭弘著  『外国語学習の科学』 岩波書店,2008年

 

 

 

 

(インタビュアー:文学部 3年 桝田風香)


国際言語文化センター 高潤香先生へのインタビュー

文学部 3年生 桝田風香さんが、国際言語文化センター 高潤香先生にインタビューを行いました。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

Q.선생님은 자주 책을 읽고 있습니까?(先生はよく本を読まれますか?)

자주는 못 읽고 있습니다. 가끔 전철 안에서 읽거나 하는데 끝까지 못 읽은 채 놓아 두는 책이 많습니다.(しょっちゅうは読めていません。ときどき電車の中で読んだりするんですが、最後まで読めないまま置いておく本が多いです。)

Q.어떤 장르의 책을 읽습니까?(どんなジャンルの本を読まれますか?)

소설,에세이,한국어 책(小説、エッセイ、韓国語の本)

Q.학생 시절에는 어떤 책을 읽었습니까? (学生時代にはどんな本を読みましたか?)

가족이 각각 좋아하는 책을 사 놓으니까 그걸 읽게 되는 경우가 많았습니다.고등학교 때 선생님이 추천 해 주신 책(家族がそれぞれ好きな本を買っておくからそれを読むようになる場合が多かったです. 高等学校の時の先生がお勧めしてくださった本)

Q.학생 때 읽은 책이 지금의 자신에게 어떤 영향을 주고 있습니까?(学生の時に読んだ本が今の自分にどのような影響を与えていますか?)

어떨 때,책에 쓰여 있는 한마디,표현들이 생각날때가 있습니다. 그때는 그냥 글만 읽고 뜻을 모르는 채 끝난 것들이 나이 들어서 깨닫게 된 것이 많습니다. 그러니까 읽은 후에도 영향을 계속 받고 있는 것 같습니다.
(ある時、本に書いている一言,表現たちを思い出す時があります。あの時はただ文だけ読んで意味が分からないまま終わったものなどが年を取って悟るようになったことが多いです。だから読んだ後にも影響を受け続けているようです。)

Q. 선생님의 추천 책을 소개해 주세요.(先生のおすすめの本を教えてください。)

幸福論、三たびの海峡、星の王子さま

 <高潤香先生おすすめの本>
アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ著  『星の王子さま』 新潮社,2006年

 

 

 

 

(インタビュアー:文学部 3年 桝田風香)


文学部の木股 知史先生へのインタビュー

文学部 3年生 髙橋 梨華子さんが、文学部の木股 知史先生にインタビューを行いました。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

図書館は利用しますか

若い頃、大阪府立中央図書館の本館がまだ淀屋橋にあったときは仕事終わりに行っても十分調べられる時間まで開館していて、よく行きました。大学の図書館は六時に閉架図書の申し込みが終わってしまい、気が付いたら六時ということばかりです。神戸市立中央にも行きますね。神戸新聞の記事を見たり、古い資料の貸出でも利用したりします。昔、開架資料が中心の図書館があったのですが、横に並んでいる図書からも情報が得られていました。カード検索だった頃は、カードをくっているときに色々な発見がありましたがパソコンでの検索になって、隣の本という情報検索方法がしにくくなったと感じます。

学生時代にしておけばよかったと思うことはありますか

面倒がらずに、色々な場所にもっと行っておけばよかったと思います。

・学生時代にしていてよかったことはありますか

古本屋に通ったことです。古本が面白いという気づきは今の仕事にもつながっています。今あるものはフィルタリングされて目の前にあるわけですが、それだけではないのではと考えます。古本というのは、たいへん古いものから最近のものまで一緒に存在していて、普通の価値序列や分類とは別の混沌とした世界が広がっているのがとてもおもしろいです。

一番好きな文学作品は何ですか

文学も一つの序列です。今の文学の捉え方も、フィルタリングされた結果で形作られたものですが、そうではない表現の歴史が気になっています。本を作るのには様々な人が関わっています。その人の複雑な絡み合いそのものが文学であり、表現の歴史の展開ではないでしょうか。抽象的な文学という概念より、書物が生まれる具体的な歴史の流れが気になります。

・読み続けられる小説の条件は何だと思いますか

時代の考え方によって見方、読み方が変わっていく作品でしょうか。フィルタリングされて残るのが良いのか、そうではない残り方がありうるのか。
忘れられているものでも今読みなおせばおもしろいものもあるだろうし、それらが失われていることに寂しさを感じます。残っているものが全てよいとは言えない。視点の取り方を変えれば、いろいろなものが見えてくると思います。

・文学の一番の魅力は何だと思いますか

表現することそのものに意義があると思います。言葉による想像的な世界で過去、現在、未来のさまざまなことが表現されることがとても大切だと思っています。それが一番の魅力ではないでしょうか。

・感想

普段ではゆっくり聞けないようなことを、今回インタビューという形で先生の話を聞かせていただきました。「文学も一つの序列である」という考え方が、とても印象的でした。文学への学びが尽きることはないということを、改めて実感させてもらいました。
インタビューに答えてくださった木股先生に感謝します。

 

 

(インタビュアー:文学部 3年生 高橋 梨華子)


マネジメント創造学部の広渡 潔先生へのインタビュー

知能情報学部 3年生 藤澤 舞さんが、マネジメント創造学部の広渡 潔先生にインタビューを行いました。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

・本はよく読みますか。月に何冊程度ですか。

月に10冊程度です。
私の読み方は「見回す」感じです。Introduction とConclusionを眺めて、Contentsを見て  興味があるChapterをさらっと読みます。Introductionには著者の問題意識、議論の展開が書いてあり、Conclusionには展開した議論の要約と結論が書いてあります。ハーバード大学が学部生用にCritical readingという案内を出しています。そこでは、まず本をReadするのではなくLook “around″the text before you start readingとアドバイスしています。本を「見回し」ながら要約を掴み、本の印象を予備的に固めていくということです。万巻の書物を精読するには人生は短すぎます。

・どのジャンルの本を読みますか。

歴史関係が多いですね。人間には物事を理屈で割り切るタイプと歴史に還元して考えるタイプがいるかと思います。私は後者です。イタリアに5年、英国に7年いたこともあり、ヨーロッパの歴史、特に英国史が好きですね。英国という小さな島国が約400年をかけて世界に冠たる大英帝国を作り上げ、衰退していく歴史は味わい深いものがあります。

・人生を変えた本はありますか。

人生を変えた本はありません。ただ英国の名宰相チャーチルに関する本は好きですね。チャーチルは第二次世界大戦でナチスの脅威から世界を守った自由の守護者と言われています。同時に、インドなど植民地の独立を決して快く思っていなかった最後の帝国主義者でもありました。彼は19世紀の帝国主義を引きづっていたが故に社会主義やガンディーの独立運動を嫌いながら、それ以上に20世紀のヒトラーやファシズムの台頭に強烈な違和感を抱き、最後まで戦い抜きました。しかしその勝利の後に残ったのは大英帝国の衰亡でした。老境を迎え大英帝国に育てられ、その帝国の最後を看取っていきながら ‘all been for nothing…The Empire I believed in has gone.’と嘆くチャーチルに偉大な人間であるが故の悲劇を感じますね。「徒然草」に「死は前よりしも来たらず、かねて後ろに迫れり」とありますが、チャーチルの成功の裏に潜む挫折と悲嘆に、何がしかの死を抱いて生きる人生というものを如実に感じます。

・今の一般の大学生におすすめしたい本はなんですか。

「論語」「万葉集」やプラトンの「国家」などの幾世代もかけて読み継がれた古典のうちひとつを座右の書としてみてはいかがでしょうか。

・所感

今回、別のキャンパスに訪れたことを新鮮に感じました。また、広渡先生の専門(経済史:歴史的な史料を用いて経済社会を深く理解することを目指す学問分野)や歴史についてお話を聞いたことは自分の中で財産になったと思います。

 

 (インタビュアー:知能情報学部 3年生 藤澤 舞)