2012年度 甲南大学地域連携センター(KOREC)地域連携プロジェクト
Science & Arts への扉―地域とともに、大学とともに 「フィールド写真を撮る」

第3回「フィールド写真」講座 2013年1月13日(日)



 
あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

第3回の撮影実習は「尼崎阪神沿線」、10人が集まりました。

阪神尼崎駅に集合し5分間のミーティング。

尼崎は寺町界隈をあるいた2009年度にひきつづき、2度目の撮影実習です。尼崎は中小工場が多く、湯たんぼ、水あめ、八百屋さんがはじめたポン酢など尼崎でつくられたものや技、尼崎でしか買えないものなどを「メイドイン尼崎」と認証して、地域活性化を進めています。

駅から続く中央商店街…ずいぶん派手で「アマ」の雰囲気。人出もかなり多い。

今回は戦後の闇市からの流れをくみ、複雑に広がる商店街を中心にかつての運河跡などの史跡をめぐりました。

尼崎戎神社も9-11日の「えべっさん」が終わると静かな住民の公園となる。2-3日前は入りきれないほどの人出がある。

中央商店街からの続きにある三和商店街に入ると極端に寂れていた…尼崎育ちのメンバーに聞くと以前は栄えていたそうで、何が違ったのか分からない。それでも昔の風情は感じられる。

午前11時に阪神尼崎西口で集合、尼崎えびす神社を皮切りに、じっくりと商店街をあるきながら、同時代の、場所もほとんど隣接する商店街の、栄枯盛衰をまのあたりにします。そして商店街の一角で昼食。

商店街には漬け物屋が目立って多い…店先に漬け物用の大根が干してある。

桜井神社の神職から尼崎の歴史を学ぶ…日本史は学校で教えるが地方史はなかなか聞けないので興味深い。

午後からは尼崎城跡、初代桜井信定公から日本赤十字社の誕生に尽力した忠興公まで、歴代城主を祀る桜井神社、その名誉宮司さんのお話をえて、城内高校脇に位置する尼崎藩主青山幸利ゆかりの石碑、「ALWAYS三丁目の夕日」の映画のロケ地となった場所、大物神社などをめぐりました。

運河の埋め立て地は長く続き、公園や公共施設として利用されている。施設は老朽化しているが静かな散策路として大物公園は大切な存在と感じた。

さらにかつて運河だった公園をたどって、尼崎城刻印石のある公園、「残念さん」の墓、小学校内の菅公船つなぎの松跡、そして杭瀬商店街、熊野神社まで、あるきながら撮影すること約5時間。水の流れはなくとも、道のゆるやかな曲り、公園の形や橋跡などから、かつての運河と汀のある町、尼崎が浮かび上がります。約16000歩、消費エネルギー350キロカロリーとのこと、天候にもめぐまれ充実した撮影実習でした。

大物公園内にD51が展示されていた…地元の人や鉄道マニアでないと知らないだろう…ここで記念撮影。

杭瀬駅前の熊野神社。夕刻、写真が撮れなくなるまで撮影を続けた。疲れたので皆でケーキセットをいただいた。

撮影後は、杭瀬駅前にて講師の出口まさと先生を囲んで写真談義、17時半に解散しました。

今回の撮影実習での画像はすべてCDにして出口まさと先生に1月末までにお送りください。3回の撮影実習とは別に各自この間に撮った画像があれば、それもあわせてお送りください。

次回2月11日(祝)はいよいよ甲南大学での合評です。午後1時から約3時間にわたる講評です。お楽しみに。
きたる展覧会は3月17日(日)午後3時~3月26日(火)午前12時まで、甲南大学ギャルリーパンセで開催します。詳細は追ってお知らせいたします。今年も展覧会まではりきって進めていきましょう。