【実施日】2023年7月29日（土）

【参加者】21名

　５組の親子が集まり、講師の椋田三佳さんによるご指導の下、本藍を使ってブロック染めや型染を行った。植物由来のインド産藍を使用することによって、化学染料にはない、独特の匂いや色の変化が生じる。短時間の制作過程でも、参加者の皆さんにはフルに五感を使った体験をしていただけたと思う。

　予め用意しておいた型紙やスタンプを使って布地を染める人が多かったが、構成をどうするかは作り手次第なので、日本の古典柄をアレンジして季節感を出そうとした大人もいれば、スポンジやクッキー型で動物柄や小花を滲まないように一つ一つ丁寧に染めて、職人顔負けの表情で好きな世界をつくりあげる子どももいた。オリジナルの型をカッターで彫って、納得がいく作品をつくろうと努力した人もいれば、制作中に想像が膨らんで、作品の世界観を大人たちに語ってくれる子どももいた。

　どのご家族にとっても、染め物を介して協働し、日常とは少し異なるコミュニケーションをする機会になったように思う。

文責：内藤あかね（甲南大学人間科学研究所客員特別研究員）