「20代の出会い」をCUBE生が企画!
婚活×マーケティングから考える「幸せ」につながるイベント
婚活×マーケティングから考える「幸せ」につながるイベント
出生数が過去最少を更新するなど、少子化が社会課題となる中、「出会い」のあり方にも注目が集まっています。マッチングアプリや婚活イベントなど、出会いの選択肢は広がる一方で、人と人とのつながりや、幸せにつながる関係づくりの重要性も改めて注目されています。そのような中、甲南大学マネジメント創造学部(愛称:CUBE)では、実社会とリンクした様々なテーマに対して少人数グループで取り組む「プロジェクト型学習」の一環として、マッチングプラットフォームを運営する株式会社オミカレと連携し、「20代の出会い」をテーマにした実践型プロジェクトを実施しています。今回は、プロジェクトを担当する青木教授とプロジェクトチームリーダーの前田さんと飯伏さんに、プロジェクトでの取組みについてお話を伺いました。
Contents
・企業連携から始まった実践型プロジェクト
・「失われた青春」と「生活リズム」がキーワード
・学年を越えたチームで育つ、対話力とリーダーシップ



KONAN-PLANET 記者
まず、今回のプロジェクトが始まったきっかけを教えてください。

青木先生
マネジメント創造学部の特徴でもある「プロジェクト型学習」ですが、私の場合、半年に1つの企業と連携し、学生が実社会の課題解決に取り組む機会を提供しています。今回は、マッチングプラットフォームを運営されている株式会社オミカレさんから、「学生のアイデアを聞いてみたい」というお話をいただきました。私自身、専門はマーケティングですが、最近はウェルビーイングにも関心があり、「どうすれば人の幸せに貢献できるのか」を学生と一緒に考えたいと思っていたんです。婚活は、人の幸せと深く関わるテーマなので、これはぜひやってみたいと思いました。
ー 授業としては、どのように進んでいくのですか?
青木先生:4月から7月までのプロジェクトで、2回生から4回生まで約30人の学生が6グループに分かれて取り組んでいます。市場調査をして、ターゲットを決め、コンセプトをつくり、最終的には企画やPRの提案まで行います。マーケティングの基本である「誰に、何を、どのように届けるのか」を、婚活というテーマで実践していく授業です。


ー 学生たちは、まずどのようなことから考え始めたのでしょうか。
青木先生:最初は、今の20代が「結婚やパートナーとの関係をどれくらい意識しているのか」というところがスタートでした。その後、株式会社オミカレの久留宮社長に講義をしていただき、また、ライフデザインについて考えるワークや、婚活市場の状況やコミュニティづくり、ウェルビーイングにつながる婚活について外部の方から学ぶ機会も設けました。そうしたインプットを重ねるうちに、学生たちはイベントに「ただ人を集める」だけではなく、「幸せにつながる出会いをどうつくるか」という方向に意識が向いていきました。
ー 婚活というテーマを、マーケティングだけでなくウェルビーイングからも考えているのですね。
青木先生:そうですね。学生たちには、単純に人を集めるためのイベントではなく、「幸せにつながるものにするためには」という、本質的な部分にも目を向けて考えてほしいと思っていました。今回のプロジェクトでは、外部の方から、「婚活というと、年収や見た目のような分かりやすい条件に目が向きがちだが、実際には性格や価値観など、『目に見えにくいもの』の方が長く続く関係や、ウェルビーイングには大切」というお話があり、学生も少しずつ、どうやったらウェルビーイングにつながる取組みになるか、という視点で考えてくれたように思います。
ー こうしたプロジェクト型授業を通じて、どのようなことを期待しますか?
青木先生:マネジメント創造学部では、経済・経営、グローバル、地域活性化など、学生たちが幅広い分野を学んでいます。プロジェクト型学習の取り組みでは、そうした学びを知識として持っているだけでなく、実際の課題に向き合う中でフルに活用しながら実践経験を積んでほしいなと思っています。
また、チームビルディングやリーダーシップも学んでほしいという思いがあります。卒業生からは、「社会でチームでの仕事に取り組む場面で、学生時代の経験が生きている」という声をよく聞きます。人の意見をどうまとめるか、どうすればチームが前向きに動けるか、といったことは、座学だけではなかなか身につきません。うまくいったことも、うまくいかなかったことも、次の挑戦につながる経験として積み重ねてほしいですね。
ー 青木先生、ありがとうございます!
ここからは、プロジェクトリーダーとしてそれぞれチームを引っ張っている、4回生の前田さんと、2回生の飯伏さんにお話をお聞きします!


KONAN-PLANET 記者
前田さんのチームでは、どのような企画を考えていますか。


前田さん
私たちは「青春をもう一度」というタイトルで進めています。コロナ禍で学生時代を過ごした人たちは、修学旅行や文化祭、体育祭を思うように楽しめなかった人が多い。そういう方々に向けて、もう一度学生の気分で恋愛してもらいたい、青春を過ごしてもらいたい、ということで、修学旅行や学校行事のような、学校生活に近い雰囲気でイベントを企画しています。

ー そのコンセプトは、どのように導き出したのですか?
前田さん:最初は、時間に余裕がある大学4回生をコアターゲットにして、付き合いやすい年齢差を調べ、対象年齢を22歳から27歳に設定しました。彼らがどういう人生を歩んできたのかをチームで考えたときに、「学生時代にコロナがあったよね」「修学旅行も中止や変更で満喫できなかった」という話になって、そこから、青春をもう一度楽しんでもらうというコンセプトにつながりました。

KONAN-PLANET 記者
飯伏さんのチームの企画についても教えてください。


飯伏さん
まず、ターゲットを「平日に休みがある20代後半」に設定しました。婚活イベントは土日に開催されるものが多いので、平日休みの人は参加しにくいという課題に着目したからです。そこで、休みや生活リズムが合う人同士が自然に出会えるイベントを考えるのはどうだろうということで進めてきました。私たちが考えるサービス名は「リズマッチ」です。生活リズムのリズムとマッチングを掛け合わせた名前で、休みや価値観が合う人と出会えるイベントを目指しています。
ー チームでは、どのように意見をまとめていきましたか。
飯伏さん:まずは課題点を全員で出していきました。みんなが発言しやすい雰囲気になるよう心がけて、いろいろな意見を組み合わせながらサービスを考えている段階です。先日の中間発表で、オミカレさんからアドバイスをいただいて・・・実際にターゲットになりそうな人にインタビューをして、よりリアルなペルソナをつくって、方向性を変えていくことにしました。フィードバックでは自分たちだけでは気づけなかったニーズや課題が見えてきたので、チームの力にもなっていると感じています。


ー プロジェクトを通じて、どのような学びがありましたか。
前田さん:今回のプロジェクトで特に学べたなと思うのはビジネス性と継続性の両立の視点です。これまで参加してきたプロジェクトは、1回きりの提案で終わるものも多かったんですが、今回は、イベントとして継続的に続けていけるか、ビジネスとして成り立つかまで考える必要がありました。未来を見据えながら企画するという点で、すごく勉強になっています。
飯伏さん:企業の方から直接フィードバックをいただけて、さらに、それをきっかけに議論が深まるので、自分の力にも、チームの力にもなっていると感じています。また、ターゲットへのインタビューを通じて、自分たちだけでは気づけないニーズや課題を知ることができました。リアルなペルソナをつくるためにも、相手を知ることの大切さを改めて感じています。
ー 青木先生は、中間発表のフィードバックをどう捉えていますか。
青木先生:とても大事な機会だと思っています。私がいくら言っても学生にはピンとこないことも、企業の方から「これで本当にお客さんは集まるの?」という“ツッコミ“を入れてもらうと、理想論だけでは足りないんだと実感できる。最終発表では、理想とビジネスの視点をうまくブレンドしてくれるんじゃないかなと期待しています。


KONAN-PLANET 記者
チームで活動するうえで苦労したことなどありますか?
前田さん:私、あまりリーダーっぽくないんです(笑)。アイデアを出すのは好きなんですけど、論理的に考えるところは後輩たちがしっかりしていて、まとめてくれます。私の役割としては、話が急に飛びそうなときに「一回戻って、もうちょっと詰めてみよう」と言ったり、あまり発言していない子に「どう思う?」と聞いたり、サポートすることが多いですね。4回生なので自分が前に出るというより、2、3回生に成長してほしいという親みたいな気持ちもあります。
ー 意見が分かれたときは、どうしていますか。
前田さん:まずはお互いの話を一旦出す、ということを大事にしています。「それは違うんじゃない?」といきなり言うのではなく、「そう考えているんだね」と一度受け止めたうえで、「自分はこう思っている」と伝える。そうすると納得してもらえることもありますし、逆に自分が納得することもあります。お互いが納得できるまで、じっくり話し合うことが大事だと思っています。

ー 飯伏さんは2回生でリーダーに立候補したそうですね。
飯伏さん:はい。1回生のときのリサーチ・イントロダクションで、もっと積極的に動けばよかったなと後悔したことがあって。上級生がいる中でリーダーをすることに不安もありましたが、遠慮せずに自分の考えやアイデアを発言するチャレンジ力がついたと思います。上級生の先輩方もやさしくサポートしてくれました。
ー チームで意見が対立する場面もありましたか。
飯伏さん:結構ありました(笑)。そういうときは、メリットとデメリットをチームで調べて、分かったことをホワイトボードに書いて、みんなで「どっちがいいかな」と話し合いました。青木先生も驚かれるほど、ホワイトボードがぐちゃぐちゃになって(笑)、それも含めていい経験になっています。

ー 最後に、このプロジェクト型授業の魅力を教えてください。
前田さん:プロジェクト型の授業は、座学で学んだことを実際にアウトプットしていく場だなと考えています。企業の方からいただけるフィードバックは本当に貴重で、学生だからこそ経験できることだと感じます。社会に出てからも、お客様と一度きりではなく継続的に関わるなかで、その時々のニーズに寄り添っていける力が身につくのではないかと思います。
飯伏さん:課題がどんどん出てくるところが面白くて、ひとつ解決できたと思ったら、また新しい課題が出てくる。そういう、問題にぶつかっているという状況が、とても好きです。これからもたくさん経験を積んで、いろいろなプロジェクトや企画に挑戦していきたいです。
みなさん、ありがとうございました!
最終プレゼンテーションの結果を楽しみにしています!