全国大会優勝の先に...フィギュアスケートと歩むキャンパスライフ

NEWS!『甲南人』の活躍 > スポーツ
2025.4.18
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2024年10月19日から翌年1月7日にかけて、「第97回日本学生氷上競技選手権大会(全日本インカレ)」が開催されました。この大会では、様々な氷上スポーツの実力者たちが全国から集い、互いの実力をぶつけ合いました。
そして2025年1月4日から7日には、山梨県甲府市でフィギュアスケートの競技が行われ、「女子6級」で体育会フィギュアスケート部の長田有彩さん(経済・3年次)が見事優勝を果たしました!
そこで今回は”全国大会優勝”という輝かしい成績を残した長田さんにインタビュー!全国大会の感想はもちろん、フィギュアスケートをはじめたきっかけやその魅力、キャンパスライフのことなど色々とお伺いしました。

 

 

Contents

・ 優勝した大会について

・ フィギュアスケートとの出会いは”台風”がきっかけ!?

・ハイレベルな環境下で練習漬けの毎日

・フィギュアの魅力は??それは「〇〇に勝つ!」こと

・甲南大学を選んだ理由とキャンパスライフ

・ 全国大会優勝の先に目指すもの

・ KONAN-PLANET記者 取材を終えて

 

優勝した大会について

 

-このたびは全国大会での優勝、本当におめでとうございます!
早速なのですが、全国大会に出場した感想やそのときの様子などを聞かせてください。

 

長田さん:全国大会ともなると会場がとても活気づいていましたし、出場する選手たちもすごく気合いが入っていて緊張感もすごかったです。そんな中でも先生や仲間たちに、落ち着いて頑張っておいでと励まされ、そのときの自分ができる最高の演技を披露することができたと思います。

 

―今回優勝されたのが「6級」の階級とのことですが、これについて教えていただけますか?

 

長田さん:フィギュアスケートは初級~8級までの階級があり、それぞれの級を取得するためにバッジテストという試験が行われます。級が上がるにつれて試験内容が難しくなり、オリンピックや国際大会に出場するためには7級以上を取得している必要があります。そのため有名選手の方々は7級以上を保持していることになります。
今回私が優勝した階級は「6級」なので、そういった方々の一つ下の級になりますね。

 

―フィギュアスケートに級があることを初めて知りました。優勝したときのお気持ちを教えてください。

 

長田さん:とにかく嬉しかったです。フィギュアスケートを始めてから練習漬けの毎日で、フィギュアとともに歩んできているのでプレッシャーはありましたがその結果が出て良かったです。

 

 

 

 

フィギュアスケートとの出会いは”台風”がきっかけ!?

 

―「フィギュアとともに歩んできている」という言葉が出ましたが、フィギュアスケートと出会ったきっかけを教えてください。

 

長田さん:はい。実は最初から「スケートがしたい!」と思って始めたわけではないんです。小学5年生のとき、家族で鳴門へ海水浴に行く予定だったのが、台風の影響で中止になってしまったんです。代わりにどこへ行こうかと相談した結果、兄がスケートをしたいと言って、急遽ひょうご西宮アイスアリーナに行くことになりました。それがスケートとの出会いでした。

 

―長田さん自らスケートがしたいと思ったわけではないんですね。

 

長田さん:はい、私はその日海に行く予定だったのでプールに行きたかったのですが、却下されてしまいました(笑)
でもいざやってみると、とても楽しくて。そこでスケートにはまってしまいました。親にお願いして次の日も連れて行ってもらうほどでしたね。その後、スケート教室の先生に声を掛けてもらって本格的にフィギュアスケートを習うことになりました。

 

―それまでは何かスポーツはされていたのでしょうか?

 

長田さん:はい、もともとスポーツが大好きでサッカーやバスケなど色々とやっていました。
でもスケートと出会ってからはすべて辞めて、スケート一筋になりました。ほぼ毎日スケートリンクに通っていましたね。

 

フィギュアスケートを始めたころの長田さん

 

 

ハイレベルな環境下で練習漬けの毎日

 

―スケートに出会ってから生活が一変したんですね。

 

長田さん:そうですね。クラブチームに所属し始めてからは毎日のようにリンクへ通っていました。ジャンプ技を練習したかったのですが、当時ジャンプをしてもよかったリンクが大阪にしかなくて、そこのクラブチームに所属していました。

 

―今もその大阪のクラブチームに所属しているのですか?

 

長田さん:いえ、今は甲南大学体育会フィギュアスケート部をメインとしながら、神戸フィギュアスケーティングクラブ(以下、神戸FSC)でも活動しています。神戸FSCは大学の先輩でもある三原舞依選手のほか、坂本花織選手や壷井達也選手らも所属されていて、中野園子先生を含めて4名の先生方にご指導いただいています。
トップレベルの選手たちと一緒に練習をしているのでとても刺激になっています!

 

―ハイレベルな選手たちと練習できるのはとても良いことですね!

 

長田さん:そうなんです!しかも今年6月にはHAT神戸に通年型のスケートリンクが完成する予定なので通いやすくもなりますし、これからますます練習に集中できそうです!

 

―大学のフィギュアスケート部に所属しながら神戸FSCでも活動されているとのことですが、日々の練習はどのようになっているのでしょうか?

 

長田さん:大学の部活は週1回、主に土曜日の一般滑走の時間帯を利用して活動しています。他にも月に2回ほどリンクを貸し切って練習を行っています。他の日は神戸FSCで練習をしています。

 

―ほんとにスケート漬けの毎日なんですね!
ここまでのお話しでスケートと出会ってからはとにかくフィギュアに夢中なことがよくわかったのですが、そんな中でも大変だったこと、苦労したことはありますか?

 

長田さん:スケートを嫌と思うことはほとんど無かったですね。唯一辛いなと思ったのは、中学生になってから電車で大阪のリンクに通っていたときです。自宅からアイスリンクまで片道2時間もかかっていたんです。1時間の練習のために往復で4時間も移動に費やさなければいけなくて…。その時期は練習に行くのが億劫になっていましたね。

 

―片道2時間は大人でも辛いですね。ただ大変だったエピソードでも、スケートが嫌というよりも移動が辛かったということで、長田さんのスケート愛が伝わってくるエピソードでした。

 

 

 

フィギュアの魅力は??
それは「〇〇に勝つ!」こと

 

―長田さんがそこまで熱中するフィギュアスケートの魅力を教えてください。
長田さん:フィギュアスケートは他の競技と違って競争相手がいないと思っているんです。演技した結果として点数が付いて順位も決まりますが、点数を付けるのは競争相手ではなくジャッジの方たちです。自分が頑張って良い演技をすればその分の点数を付けてくださるので、相手に勝つことよりも、「前の試合の自分に勝つ」ことを目標として毎回の演技に取り組んでいます。そういった意味で、過去の自分よりも良くなることを目指して努力していくことがフィギュアスケートの魅力だと考えています。

 

なるほど。そう言われると多くのスポーツが「相手に勝つ」ことを主軸に競い合いますよね。
「過去の自分に勝つ」。とても素敵な考え方です。

 

長田さんのスケート靴
ピンク色のエッジがお気に入りとのこと

 

フィギュアスケートに打ち込む長田さん
甲南大学を選んだ理由とキャンパスライフ

 

―甲南大学を進学先として選んだ理由を教えてください。

 

長田さん:実はもともとは大学に行くつもりは無かったんです。プロのアイスショーに出場する道を選ぼうと思っていたのですが、周りから大学は行っておいた方がいいと勧められて。そんな中でも兄が甲南大学出身で、コロナ禍にオンラインで授業を受ける様子を見ていたのですが、それがとっても楽しそうだったんです。なので大学に行けるなら甲南がいいなと思っていたところにスポーツ推薦をいただけて、甲南なら絶対に行きたい!と進学を決意しました。しかも舞依さんが通っている学校に自分も入学できるなんて本当に嬉しかったです。

 

―周りに甲南大学に関わる方がいらっしゃって、親しみを持っていただいていたんですね。。
日々のキャンパスライフは満喫していますか?

 

長田さん:はい!ゼミに所属しており、すごく充実したキャンパスライフを過ごしています。授業の空き時間は学部の友達とカフェパンセやiCommonsの食堂で最近あった出来事や授業についてよく話しています。それから最近は桜が綺麗に咲いているので桜と一緒にみんなで写真撮ったりしています。
学内のお気に入りスポットは5号館のゼミ室です。日々の予習復習、定期試験前の勉強はそのゼミ室で行っています。

 

―オフの日はどのように過ごされていますか?

 

長田さん:オフの日は三宮に出かけることが多いです!お気に入りの焼肉屋さんがあり、リピーターになってしまいました!三宮は街並みもおしゃれで歩いているだけで楽しいので、友達とおしゃべりしながら散策しています。

 

―文武両道でプライベートも充実していて大学生生活を満喫できているんですね!


 

全国大会優勝の先に目指すもの

 

―この4月から3年生になりましたね。大学生活をあと2年残して全国大会に優勝されたわけですが、これからの目標はありますか?まずは甲南大学体育会フィギュアスケート部の目標を教えてください。

 

長田さん:主将を任されているので、部の運営をしっかりしていきたいです。私が入学したときは部員が4人しかいなかったのですが勧誘活動を頑張った結果、今では10人にまで増えました。今年もしっかり新歓を行ってたくさんの人に入部してもらいたいです!
それから、部員のうち大学からフィギュアスケートを始めた子の方が多いんです。部活ではそういった子たちを指導したり、試合での振り付けを考えたりしているのですが、みんなでレベルアップしていきたいですね!

 

―3年生で主将、大役ですが頑張ってくださいね!
それでは最後に、長田さん個人としての目標や将来の夢を教えてください。

 

長田さん:個人的な目標として、スケート界は年々レベルアップしています。来シーズンはこれまで以上に一つのミスが許されないハイレベルな戦いになると思います。新しいリンクもできて環境も整うのでしっかりと練習に打ち込んで、どんな舞台でも良い結果が残せるよう日々過去の自分に打ち勝ちながら成長していきたいです!
将来の夢は、やっぱりフィギュアが大好きなので世界を広げたくて、アイスショーに出たいと思っています!それも日本だけでなく海外のアイスショーにも挑戦していきたいと思っています。そのためにオーディションを受ける準備もしています。

 

―将来の夢もしっかりと持たれているんですね!長田さんのフィギュアへの熱意が伝わってきて、演技を見たくなりました!
これからも応援しています!本日はありがとうございました!

 

 

KONAN-PLANET記者 取材を終えて

取材を通して、まずは長田さんが終始とっても楽しそうにお話しされていることが印象的でした。キャンパスライフも部活動も、神戸FSCでの活動も非常に充実しているそうです。
また、ご自身の演技の魅力を伺ったところ、得意技であるダブルアクセルに加えてジャッジアピールの振り付けに自信があると仰っていました。
加えて驚いたのが、演技で身につける衣装はなんとお母様の手作り!長田さんのために作り方を勉強されたのだとか。長田さんの試合を観られる際は、演技だけでなく衣装にも要注目です!
これからの長田さん、体育会フィギュアスケート部の活躍にぜひご期待ください!!

 

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