海外で活躍する卒業生インタビューリレー⑨(特別編)
Year-in-Japanプログラム修了生 編

NEWS!『甲南人』の活躍 > カルチャー
2026.2.20
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甲南大学Year -in-Japan(YiJ)プログラム修了生が、

日英関係の新たな架け橋に!

 

これまで8回に渡って、海外で活躍する卒業生を紹介してきた本企画。今回は、特別編として、甲南大学のYear-in-Japanプログラム修了生をご紹介します!

欧米圏の協定校から留学生を受け入れる甲南大学のYear-in-Japanプログラムは今年、50周年を迎えました。これまでのプログラム修了生は1,639名に及び、様々な分野で活躍しています。今回は、そんな修了生の1人で、2025年1月に、在大阪英国総領事館の総領事として赴任された、マイケル・ブライス総領事にインタビューさせていただきました。留学時代の想い出から日英関係の今後まで、日英関係のさらなる発展のためにご活躍されるブライス総領事に、さまざまなお話を伺いました。 

 

Contents

・ 日本だけでなく、世界と交流できた留学時代

・ 大学卒業後も続いた、日本との深い関係

・ 愛すべき日本の、繊細な文化や豊かな自然

・ 世界に飛び出す勇気が、人生を大きく変える 

 

 

 

 

KONAN-PLANET 記者 

 

ブライス総領事は、現在、在大阪英国総領事としてご活躍ですが、

学生時代には甲南大学に留学していた経験をお持ちだそうですね。

 

 

 

マイケル・ブライス

在大阪英総領事

 

ブライス総領事:リーズ大学で学んでいた時に、甲南大学のYiJプログラムを利用して1年間の留学を経験しました。2002年、19歳の頃ですね。もともと日本という国に興味があったこと、国際的な経済力、影響力を考えて日本語とドイツ語を専攻していたことが留学の大きな理由でした。

 

-日本での留学体験はいかがでしたか。

 

ブライス総領事:日本語や日本文化についての授業を中心に、静かで落ち着いたキャンパスで学ぶことができました。また、甲南大学には他国からの留学生も多数いたことが驚きでしたね。私はロンドンのような都会育ちではないので、海外の同世代と接することがほとんどなかったのです。おかげで、日本以外の人々とも国際交流をすることができ、1年間の経験は大きな財産となりました。もちろん当時の友人たちとは、いまでも連絡を取り合う親しい関係が続いています。

 

-日本ではホームステイをしていたのですよね。

 

ブライス総領事:ええ。それもYiJプログラムを選んだ理由のひとつです。せっかく日本で学ぶのなら、言語だけでなく日常的な生活も経験してみたい。そう考えてホームステイさせていただきました。お箸も使えないほど日本文化には不慣れでしたが、ホストファミリーは本当によくしてくれました。いまでもよくお会いしますが、そのたびに体調や健康を心配されます。私もすでに43歳の大人なのですが、彼らにとっては留学当時の“子ども”のままなんですね。そこに、ほんとうの親子のような愛情を感じます。

 

-日本での留学経験でとくに想い出になっていることはありますか。

 

ブライス総領事:当時USJがオープンしたばかりで、20歳の新成人を無料で招待してくれるイベントがありました。おかげで友人たちと成人式をUSJで迎えることができ、いまも楽しい想い出です。あとは高野山を訪れたことも印象に残っていますね。あの荘厳で独特な雰囲気は、ずっと忘れられません。YiJプログラムならではの体験だったと感じています。

 

 

 

 

 

KONAN-PLANET 記者 

 

大学卒業後の進路は、どうされたのでしょうか。

 

ブライス総領事:日本での留学体験があまりに印象的だったので、帰国後も、もっと日本で暮らしたいと思っていました。そこで卒業後は、英国製の陶磁器を輸入販売する日本企業に就職したわけです。大阪の本社で仕入れや販売を担当し、展示会などで東京にもいきましたね。その後、英国に戻ってロンドン大学東洋・アフリカ研究学院で経済学の修士号を取得。いちどダイハツディーゼル株式会社(現ダイハツインフィニアース株式会社)の英国拠点に勤務してから英国国際開発省(現:英国外務英連邦開発省)に入省しました。アフガニスタンやリビアなどで外交官を務めてから、2025年に大阪の総領事館に総領事として赴任してきたわけです。ダイハツディーゼル時代も滋賀や大阪を訪れることがありましたし、振り返ってみると本当に日本、特に関西との縁が深いですね。

 

 

 

 

-英国は東京に大使館、大阪に総領事館を置かれていますが、総領事のお仕事としてはどういうことが中心になるのでしょうか。

 

ブライス総領事:東京にある大使館は、日本における日英関係全体を幅広く担当しており、非常に大きな組織です。一方、大阪の総領事館は、主に西日本におけるビジネス、および人と人との交流に重点を置いており、小規模なチームで運営されています。関西には英国と深い結びつきを持つ企業が数多くあり、この地域は英国にとって非常に重要です。その重要性は、たとえば昨年結ばれたマンチェスター市と大阪市の新たな姉妹都市提携に見られるように、今後さらに高まっていくでしょう。

 

-たしかに英国は、ヨーロッパの国でありながらCPTPP(環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定)に参加するなど、日本との関係をさらに強めていると感じます。

 

ブライス総領事:そうですね。おたがいにさまざまな企業が投資をおこない、その絆はどんどん強くなっていると思います。この良好な日英関係をさらに深めていけるよう、総領事館としても積極的に活動していくつもりです。

 

 

 

 

 

KONAN-PLANET 記者 

 

留学当時と現在では、やはり日本の街も変化しましたか。

 

ブライス総領事:大阪は大きく変わりましたね。特に梅田は再開発が進んで、人の流れも景観も、すごく変化していて驚きました。一方で、留学生活の中心だった岡本や御影はあまり変わっておらず、やっぱり落ち着きます。

 

-留学時代は、どういった場所をよく訪れましたか。

 

ブライス総領事:大阪は人が多くて怖かったので、出かけるのはやっぱり三宮が中心でしたね。神戸は、街の景観も素敵ですし、なにより山や海が近いのが魅力です。自然をとても身近に感じられるので、いまも大好きな街です。

 

 

 

-日本で好きな観光地とかはありますか。 

 

ブライス総領事:昔から人混みが嫌いなので、人のあまりいないところが好きですね。先日は奈良の飛鳥を訪れましたが、静かな雰囲気の中でゆったりと日本の歴史を感じることができました。他には、有馬温泉や比叡山、熊野古道など、お気に入りの場所はたくさんあります。やはり関西は、そうした歴史ある名所が集まっているので魅力的なエリアだと思います。

 

-英国と日本で国民性の違いなどは感じますか。 

 

ブライス総領事:ビジネスにおいて、やはり日本人は、細かなことへのこだわりが強いですよね。英国人はもう少し大雑把かもしれません。食にしても、旬というものを大切にし、季節ごとの料理や味わいが変わる。そんな繊細な日本食は大好きです。大阪のお好み焼きとか粉ものも美味しいですし、好き嫌いはありませんと言いたいのですが、ホルモンだけは少し苦手でしょうか……。最近、英国では内臓をあまり食さないので、食べ慣れていないんです。

 

-休日なんかは、どのように過ごされているのでしょう。 

 

ブライス総領事:都会を離れて、六甲山に登山をしたりしています。先日は、英国大使も一緒に、富士山の山頂まで登りました。人生に一度は登頂しておきたいと思っていたので、念願がかなって感動しています。一時は園芸を勉強して庭師になろうかと思っていたぐらい、とにかく自然が好きなんです。それ以外では、日本語の勉強でしょうか。いまも毎朝一時間早く起き、日本語のテレビを見て勉強しています。なにごとも、学ぶということには終わりがありませんからね。

 

 

 

 

 

KONAN-PLANET 記者 

 

ブライス総領事から見て、

これからの日英関係はどのようになっていくと思われますか。

 

ブライス総領事:現在の日英については、ほんとうに良好な関係を築けているので心配はしていません。ただ注意したいのは今後ですね。というのも、日本と英国、どちらも将来的に海外で暮らしたい、交流したいと考える若者が減少している気がするからです。なので、おたがいにもっと相手に目を向ける機会を増やしていきたいと考えています。

 

-2025年5月には日英の人的交流をめざす「MUSUBIイニシアチブ」も発表されましたね。 

 

ブライス総領事:大阪・関西万博2025の英国ナショナルデーにあわせて発表された取り組みですね。教育からスポーツまで幅広い分野で日英の人的つながりを促進することで、リーダーシップを共同育成していくイニシアチブです。プログラムには、日本企業のスポンサーによってロンドン大学ユニバーシティ・カレッジで学ぶ学生への奨学金なども用意されています。英国というのは、多様な人種の人々が暮らしている国です。ですから国際的な視野を広めるための留学先としては、特におすすめできる環境です。MUSUBIイニシアチブだけでなく、18歳から30歳までの人を対象にしたYouth Mobility Scheme(ワーキングビザ)などさまざまな制度がありますので、ぜひとも積極的に活用してもらいたいですね。

 

-では、最後に、甲南大学生を含めた若い人たちに向けてメッセージをお願いします。

 

ブライス総領事:何事も、恐れることなく勇気を持って一歩を踏み出すことです。若い人には、とにかくいちど海外生活に挑戦してみてほしい。私も、YiJプログラムを利用して甲南大学に留学していなければ、こうして英国総領事という立場にはなっていなかったでしょう。外の世界に飛び出すことで、きっといままでの考え方が変わります。それは、人生さえも変えていく大きな力になると思います。

 

-お忙しい中、本日は取材にご協力いただきありがとうございました。

 

 

 

 

甲南大学では、協定校(アメリカ・カナダ・英国・オーストラリア・ドイツ・フランス)からの留学生を受け入れていただけるホストファミリーを募集しています!ご興味のある方は、ぜひ以下から詳細をご覧ください!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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