
祝!ハワイ開催の大会で優勝!!
世界をステージにブレイキンし続けたい
藤ヶ崎大海さん
世界をステージにブレイキンし続けたい
藤ヶ崎大海さん
オリンピックの正式種目にもなり、注目を集めるブレイキン。数千人ものダンサーたちがワールドファイナル出場を懸けてダンスバトルする「Red Bull BC One」で、2024年の学生部門で優勝し、2025年2月にはブレイキンの本場であるアメリカ・ハワイで開催された「ENDLESS SUMMER JAM 2025」でも優勝して、世界へ駆けのぼろうとしているブレイキンダンサー藤ヶ崎大海さん(マネジメント創造学部2年)にインタビューしました。
Contents
・ 優勝したハワイ開催のブレイキン大会について
・ ブレイキンを始めたきっかけ
・「Red Bull BC One」学生部門での優勝について
・ 甲南大学に入学した理由
・ メッセージと今後の目標
優勝したハワイ開催のブレイキン大会について
KONAN-PLANET 記者
2月にハワイで開催されたブレイキンの大会
「ENDLESS SUMMER JAM 2025」での優勝、おめでとうございます。
今のお気持ちは教えてください。
藤ヶ崎 大海 さん
世界の仲間入りに向けて、最高のスタート!
率直に嬉しい気持ちでいっぱいです。自分自身、国外のコンペティションで優勝することが初めての経験だったので、このハワイでの優勝は自分の人生の中でも意味深い出来事になりました。“2025年は世界の仲間入りをしたい”という目標を持って挑んだ初陣だったので、本当に良いスタートをきる事ができたなとホッとしています。
- ブレイキンの本場・アメリカ開催の大会で優勝した勝因は何でしょうか。
藤ヶ崎さん:実は、ハワイとはご縁があり、自分が初めて国外のブレイクダンサーと交流したのがハワイのダンサーたちでした。当時は14歳という年齢で、まだコミュニケーションもダンスのスキルも未熟だった自分を、彼らは一人の立派なダンサーとして受け入れてくれました。その時に彼らから、ダンスには言語や人種、スキルの違いは関係なく、”自分を表現し、楽しんで踊ること”が大切なんだと学ばせてもらいました。時を経て、彼らがいるハワイで自分のダンスを評価してもらえたことは、何よりも嬉しい出来事でした。振り返ってみると、勝因は”謙虚さ”と”お世話になった人々への感謝”を胸に踊れたことにあったのかなと思います。
「ENDLESS SUMMER JAM 2025」の動画はこちら↓
※藤ヶ崎さんは、6:00頃から踊る青い帽子のダンサーです!
ブレイキンを始めたきっかけ
KONAN-PLANET 記者
そもそも、ブレイキンを始めたきっかけはなんだったのですか。
ブレイキンはカルチャーであり、コミュニケーション。自分のすべて
藤ヶ崎さん:ブレイキンとの出合いは12歳の時です。元々は、地元のスポーツセンターで水泳をしていたんですが、同じ施設にストリートダンス教室が開校されたのがきっかけです。それと父が若いころにダンスをしていて、音楽やファッションも含めてストリート的なものが身近にあったことも大きかったですね。
-ブレイキン上達のためにやってきたことはありますか。
藤ヶ崎さん:当時、教室で小学生の生徒は自分と双子の兄、3歳年下の弟だけでした。先生は教室終了後もプライベートレッスンのようにブレイキンを教えてくれました。家では父が昔録ったダンスのビデオテープを観て、兄弟でまねしたりして、家でもストリートでも踊っているうちに、上達に必要なスキル、スタミナ、筋力も勝手についていきました。あとは、10代半ばから兄弟3人でレッスン活動を始めましたが、人に教えることも動きの構造の理解度がぐっと増したことにも役に立ったと思います。
-藤ヶ崎さんにとって、ブレイキンの魅力はなんですか。
藤ヶ崎さん:動きの全てに自分の普段の生活スタイルが反映されるという点がブレイキンの最大の魅力だと思います。ただ単にアクロバティックなことやヘッドスピンのようなダイナミックな動きをするだけでなく、細かい動きやそのダンサーのスタイル(個性)が非常に重要視されるので、日常で聴いている音楽も、カッコいいと思う服装も、何もかもが自分の肥やしとなっているように思います。他にも、小学生のころからダンスを通じ、年齢が親子ほど離れた人々のコミュニティに入り、自分の居場所を見つけていました。上記にもあるように、ハワイから来日したブレイキンチームのみんなと、英語がほとんど話せなくてもダンスで心が通じ合えました。自分の身体一つあれば、誰とでもつながれるところが、ブレイキンのすばらしさだと思います。
「Red Bull BC One」学生部門での優勝について
KONAN-PLANET 記者
「Red Bull BC One」学生部門で優勝した際のことを教えてください。
2024年は学生トップダンサーに。次は世界へ駆けのぼりたい
藤ヶ崎さん:2024年は特にブレイキンの大会に力を注ぎました。中でも世界最高峰と呼ばれるブレイキンの大会である「Red Bull BC One」の学生部門で優勝し、日本で16人しか出場できない「Cypher Japan」に出場できたことは、自分史上最高の体験です。「Red Bull」では、予選を上位通過で勝ち抜けたことの喜びと同時に、ここで惜しくも敗れてしまった人が確実にいるのだという実感がありました。そのとき、自分が踊れることが当たり前じゃないのだと、今までに入ったことのない「勝負モード」のスイッチが入ったことを覚えています。「ダンスを楽しむ」とはまた別次元の自分が立っていることを感じました。「Cypher Japan」では上位に食い込むことができませんでしたが、世界が射程距離圏内にあるという手ごたえを得ることができ、2025年も同じ舞台に立つという大きな目標ができました。
甲南大学に入学した理由
KONAN-PLANET 記者
甲南大学を選んだ理由を教えてください。
ダンスで、生きていくために CUBEという選択をした
藤ヶ崎さん:自分たちでレッスン活動をしてきたので、ダンスを通じてお金を稼ぐことに課題を感じていました。そんな自分にとって、甲南大学のCUBE(マネジメント創造学部)の授業内容とカリキュラムはとても実践的で、将来のキャリアに必要な知識を得られると思います。日本では、ダンサーやミュージシャンなどの職業は、まだまだそれだけで生活できる人はわずかだと思います。だからこそCUBEでの学びを生かし、将来的にはダンススタジオ経営やイベント主催など、ダンスをからめた独自のビジネスを確立していきたいと考えています。
-大学生活とブレイキンダンサーとしての活動の両立はどうですか。
藤ヶ崎さん:平日は大学の後、レッスン活動や自身の練習に時間を割き、家に帰って大学の課題をする毎日で、休日は地元でダンスシーンを盛り上げるイベントを主催したりしています。ものすごく忙しいです。それでも、すべてに意味があると思うのでがむしゃらになって突っ走っています。おかげさまで、どちらも楽しみながら日々成長できているように感じているので、これからも精一杯やりきろうと思っています。
メッセージと今後の目標
KONAN-PLANET 記者
最後にこれからの目標と読者のみなさんにメッセージをお願いします。
藤ヶ崎さん:冒頭でも話したように、“2025年は世界の仲間入りをしたい”という目標を掲げているので、国際的なタイトルにこれからもどんどん挑戦していきたいと思っています。また、昨年TOP16で敗れた「Red Bull BC One Cypher Japan」にリベンジできるように、これから始まる各地予選に挑戦していく予定です。自分にとって、ブレイキンは単なる競技やスポーツではなく、「自己表現」そのものです。技の難易度や勝敗以上に、”自分がどう踊りたいか”や”どんな想いを込めたいか”が大切であり、それこそがブレイキンの本質です。自分の場合は、ブレイキンを通じて自己表現をしていますが、人によって様々だと思います。勉強、趣味、人間関係、仕事など、形は違えど自分が本当に好きだと思えるものを大切にし、楽しんで取り組むことが、自分らしい道を開いていける大きなエネルギーになると思っています。
KONAN-PLANET 記者
これからも藤ヶ崎さんの活躍を楽しみにしています!
引き続き、皆様からの熱い応援をよろしくお願いします!!
本記事は学園広報誌「Konan Today No.67」に掲載中の
\ 「KonanStyle」を加筆編集しています。 /