甲南大学大学院2025年履修要項
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社会科学研究科修程士課[教育の目的]  本社会科学研究科経営学専攻は、修士課程及び博士課程からなり、基本的な教育目的として、次の3つを有している。①②は主に修士課程、②③は主に博士課程の目的である。 ① Knowledge & Information:経営理論の体系的学習   経営学の体系に基づいた高度な専門知識の学習を中心に、社会変化に対応した新しい情報の探索能力を養う。 ② Problem Solving:問題解決能力の養成   社会の方向性を見据え、現代企業の直面する諸問題を認識し、問題解決のための理論的、実践的な能力を養成する。 ③ Innovation:革新能力の育成   社会の変化を先取りするような経営の理論、実践を革新する能力を育成する。 修士課程においては、「経営学コース」と「ビジネスコース」の2コースがあり、学生の特性に合わせたカリキュラムが編成されている。 「経営学コース」は、学部教育を基礎としてより高度な学習を目指す者を対象に理論的・問題解決能力の育成を主旨とし、1次募集・2次募集に加え、学内推薦、AO入試を実施するなど、できるだけ門戸を広げ多様な学生の受け入れに配慮している。また、少人数であることにより、専任教員によるマンツーマンの、心の通ったきめ細かい指導が行われている。さらに、経営に関する理論的知識を修得し、問題解決能力を伸張させるために、基本科目(研究者志向の学生及び実務家志向(実務家を含む。)の学生共通に、経営理論を講義する「特論」科目)と発展科目(研究者志向の学生を念頭に置いて、より高度な経営理論を講義する「特殊講義」科目)とが体系的に配されている。 「ビジネスコース」は、主に社会人を対象に実践的・問題解決能力の育成を主旨とし、社会の第一線で活躍しながら、より一層のキャリアアップを目指す人、高度な専門職業能力を養いたい人などに開かれており、また新しいキャリアディベロップメントを求める人に対するリカレント教育の場ともなっている。基本科目、発展科目及び応用科目(実務家等により現実の企業経営を念頭に、経営理論の実際での応用について講義する「実務講義」科目)との履修を通じて、経営理論の体系的修得と問題解決能力の伸張とが図られている。 甲南大学大学院社会科学研究科経営学専攻は、経営学に関する高度な専門知識および分析能力の教授を通じて、【修士課程】では「社会変化に対応して創造性ある問題解決能力を発揮する高度専門職業人ならびに経営学に関する理論的・実践的課題を考察・分析する能力を有した研究者の養成」を教育の基本方針とします。また、【博士後期課程】では、「最先端の経営理論・経営実践を自立独創的に考案・革新する能力を有した創造性豊かな研究者ならびに知識基盤社会に資する経営理念・方法を導出する高度で知的な素養のある人材の養成」を教育の基本方針とします。  甲南大学大学院は、大学院学則第1条に定める、甲南大学の教育精神に基づいて育成された一般的及び専門的教養を基盤として、学術の理論と応用を教授研究し、その深奥をきわめ、又は高度の専門性が求められる職業を担うための深い学識及び卓越した能力を培い、人類文化の向上発展と社会福祉の増進に貢献することを目的としています。 社会科学研究科経営学専攻においては、本研究科及び本専攻の教育基本方針のもと、下記の能力・資質を身につけ、それらを総合的に活用し社会生活に貢献できる人材を養成することを教育目標とします。  本研究科の定める期間在学し、本専攻が定める課程修了に必要な単位数を修得し、最終試験・審査に合格した者に対し、修士(経営学)を授与します。 【修士課程】⑴ 経営学に関する高度な専門的知識・理解力を修得しています。⑵ 社会変化に対応した多様な情報の探索能力を有しています。⑶ 研究成果を論文として取りまとめ得る能力を有しています。⑷ 高い倫理観と豊かな個性に基づいた社会的貢献力を発揮できます。 甲南大学大学院社会科学研究科経営学専攻では、修了認定・学位授与の方針に掲げる能力・資質等を修得させるために、必要とする科目を体系的に編成し、講義、演習若しくは実習のいずれか又はこれらを適切に組み合わせた授業を開講します。また、学位論文の作成等に対する指導を行います。加えて、修了認定・学位授与の方針と各科目の関係性及び到達目標を示すカリキュラムマップ、カリキュラムの体系性・系統性を示すカリキュラムツリーを提示し、カリキュラムの構造をわかりやすく明示します。 カリキュラムは、到達目標に定める学生の知識・能力の修得状況を検証することにより、組織的かつ定期的に見直し・改善を行います。 教育内容、教育方法、評価については以下のように定めます。 【修士課程】1) 教育内容⑴ 次の3つの事項を編成の軸とします。 ① 研究目的に従って経営学コース・ビジネスコースの2つのコースを設置します。 ② 基本科目・発展科目のステップアップ方式による段階的学習を促進します。 ③ 最新の実務の動向に関する応用科目を配置します。⑵ 高度な専門性を培うため、演習を設置し、修了のためには論文の作成を必須とします。⑶ 幅広い専門性を培うため、自らの専攻する領域に加え、関連する領域や他専攻開設科目も履修可能にします。 2) 教育方法⑴ 修士課程の教育は、1)に掲げた教育内容を、授業及び研究指導によって行います。⑵ 授業は、講義、演習、又はこれらの併用により実施します。⑶ 研究指導は、論文指導、課題研究指導により実施します。 3) 評価⑴ 単位の認定については、大学院学則第9条に基づき、筆記試験、口述試験、報告等及び各科目のシラバスに定める方法によって学期末又は学年末に評価します。⑵ 修士論文及び修士論文に代わる研究成果物の審査並びに最終試験は、本専攻の定める審査基準に基づく方法により行い、その結果に基づき合否を判定します。教育基本方針修了認定・学位授与の方針教育課程編成・実施の方針―145―経営学専攻(修士課程)

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