甲南大学大学院2025年履修要項
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フロンティアサイエンス研究科修士課程2) 教育方法⑴ 修士課程の教育は、1)に掲げた教育内容を、授業及び研究指導によって行います。⑵ 授業は、講義、演習、実験若しくは実習のいずれかにより又はこれらの併用により実施します。⑶ 研究指導はポリバレントシステムによって行います。 3) 評価⑴ 単位の認定については、大学院学則第9条に基づき、筆記試験、口述試験、報告等及び各科目のシラバスに定める方法によって学期末又は 甲南大学大学院フロンティアサイエンス研究科は、世界的研究・教育拠点になることを目標に、教育研究の対象の中心に「生命化学」を据え、バイオテクノロジー、ナノテクノロジー、およびそれらの融合領域であるナノバイオに関する専門的な知識と技能をバランス良く修得させることにより、【修士課程】では「先進の科学技術を自在に扱うことのできる自立した研究者や、産業界でリーダーとなる人材の養成」を教育の基本方針としています。また、【博士後期課程】では「自らが最先端科学技術を創出し、科学の新たな分野を開拓できる先導的研究者の養成」を教育の基本方針としています。 甲南大学大学院は、大学院学則第1条に定める、甲南大学の教育精神に基づいて育成された一般的及び専門的教養を基盤として、学術の理論と応用を教授研究し、その深奥をきわめ、又は高度の専門性が求められる職業を担うための深い学識及び卓越した能力を培い、人類文化の向上発展と社会福祉の増進に貢献することを目的としています。  フロンティアサイエンス研究科は世界的研究・教育拠点になることを目標に、教育・研究対象の中心に「生命化学」を据え、徹底した少人数教育によるバイオテクノロジー、ナノテクノロジー及びそれらの融合領域であるナノバイオに関する専門的な知識と技能の教授研究により、最先端の科学技術を自在に扱い、新たな科学技術を創出できる研究者や産業界のリーダーの養成をめざします。【修士課程】 本研究科では、本課程に2年以上在学し、教育課程の編成・実施の方針に記載の必修科目12単位、選択必修科目A群4単位以上、選択必修科目B群4単位以上、選択必修科目C群2単位以上、選択必修科目D群4単位以上、選択必修科目E群2単位以上、計30単位以上を修得し、かつ、必要な研究指導を受けた上、修士論文の審査に合格した学生は、次に挙げる6つの能力を有するものと判断し、修士(理工学)の学位を授与します。ただし、特に優れた業績をあげた者については、在学期間が2年に満たない場合でもナノバイオ研究実験12単位の修得を認め、修士論文の審査を実施することがあります。⑴ 学術論文や成書、データベース、学会等から研究に必要な情報を適切に収集する能力を有しています。⑵ 収集した情報から当該研究分野の動向を把握したり問題点を抽出したりする能力を有しています。⑶ 問題解決に必要な実験系を設定する能力を有しています。⑷ 実験結果を正しく解釈し論理的に考察する能力を有しています。⑸ 実験結果を適切な図表を示しながら正しく伝わるよう文章化しプレゼンテーションする能力を有しています。⑹ 法を遵守し、適切な手続に基づいて研究倫理に配慮しながら研究を遂行する能力を有しています。  本研究科では、学位授与の方針に掲げる能力・資質などを修得させるために、必要とする科目を体系的に編成し、講義、演習、実験若しくは実習のいずれか又はこれらを適切に組み合わせた授業を開講します。また、研究指導においては、複数教員が連携して一人の学生の指導にあたるポリバレントシステムを採用します。このシステムにより、テーマ選定、計画、実験、実験結果のまとめと考察から、研究の進捗状況、当該研究分野における国内外の研究動向まで、繰り返し多面的な指導を行い、将来の進路希望等も鑑みて、研究を実践するために必要な総合力を養います。加えて、修了認定・学位授与の方針と各科目の関係性及び到達目標を示すカリキュラムマップ、カリキュラムの体系性・系統性を示すカリキュラムツリーを提示し、カリキュラムの構造をわかりやすく明示します。 カリキュラムは、到達目標に定める学生の知識・能力の修得状況を検証することにより、組織的かつ定期的に見直し・改善を行います。 教育内容、教育方法、評価については以下のように定めます。【修士課程】1) 教育内容 教育・研究の柱であるナノバイオ領域を支える基礎科学を4つの要素「ナノサイエンス」「バイオサイエンス」「ナノバイオサイエンス」「ケミカルサイエンス」に分割し、専攻分野に応じた複数の科目を設定することで、系統的な教育を実施し、「先進の科学技術を自在に扱うことのできる自立した研究者や、産業界でリーダーとなる人材の養成」を行います。 カリキュラムの構成は、⑴選択必修科目A群、⑵必修科目(ナノバイオ研究実験)、⑶選択必修科目B群、⑷選択必修科目C群、⑸選択必修科目D群、⑹選択必修科目E群からなる科目群を配置します。それぞれの科目群は、主としてナノバイオ分野の研究者を育成するにあたって求められる次の6つの知識・能力に対応し、これらをバランス良く履修することでこれらの知識や能力が身につけられる内容となっています。⑴ 基礎的な理学及び工学に関する知識を習得するために、選択必修科目A群を配置します。⑵ ナノバイオに関する研究を遂行するのに必要な能力(文献調査能力・実験計画立案力・実験技術・考察力)を習得するために、必修科目(ナノバイオ研究実験)を配置します。⑶ プレゼンテーション能力を習得するために、選択必修科目B群を配置します。⑷ ナノサイエンス、バイオサイエンス、ナノバイオサイエンス、ケミカルサイエンス分野に関する専門的内容に関する知識を習得するために、選択必修科目C群を配置します。⑸ ナノバイオに関する専門知識を社会に活かす能力を習得するために、選択必修科目D群を配置します。⑹ ナノサイエンス、バイオサイエンス、ナノバイオサイエンス、ケミカルサイエンス分野に関して、研究者として求められる高度な専門知識と思考力を習得するために、選択必修科目E群を配置します。学年末に評価します。⑵ 修士論文の審査は審査基準に基づいて、修了認定・学位授与の方針で定めた能力の修得を評価基準とし、学修成果が達成されていると確認された場合、最終試験合格とします。なお、修士論文の審査は、提出された修士論文の査読とその内容に関する口頭発表・質疑応答を通じて、主査1名、副査2名の合議制により行います。審査結果は研究科委員会の議を経て最終決定し、修士(理工学)の学位を授与します。⑶ 特に優れた業績をあげた者については、在学期間が2年に満たない場合でも、修士論文の審査を実施することがあります。教育基本方針修了認定・学位授与の方針教育課程編成・実施の方針―159―修 士 課 程フロンティアサイエンス研究科生命化学専攻(修士課程)

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