プログラム名:エリアスタディーズ
留学先:ベトナム
留学期間:2025年2月~3月
ベトナムを留学先に決めた理由
ベトナムはGDP成長率が約7%と経済が急速に成長しており、日本企業の進出数も急増している国です。2023年にベトナムと日本の協力関係は、最上位である「包括的戦略パートナーシップ」に格上げされ、また、日本で働く外国人労働者のうち、最多を占める国がベトナムであるなど、日本との関係も深い国です。神戸在住のベトナム人の方の数も多く、将来グローカルに活躍したい自分としては、そのようなベトナムのことをより深く知りたいと考え、留学先に選びました。また、日本の高度経済成長期を教科書でしか習っていない自分にとって、まさに現在経済成長をしている国を訪れ、企業訪問や協定校との交流、フィールドトリップなどを通じて、そのエネルギーや空気を直接肌で感じられることも大きな魅力でした。
約5時間のフライトを経て、ベトナムの首都、ハノイに到着しました。バイクの多さや人々の活気などを通じ、まさに経済成長のパワーを感じられるとともに、想像以上に綺麗な街並みや、独自の文化などに触れ、未知の世界に来た感覚を覚え、留学先に選んで良かったとすぐに感じました。

ベトナムの首都・ハノイでの体験
私の参加したプログラムでは、ベトナムの首都ハノイ(北部)と、複数の協定校があるダナン(中部)の2都市に滞在しました。
プログラム前半のハノイでは、総合商社の双日やHONDAの四輪・二輪工場などを訪問したり、現地で働かれている卒業生と会食をしたりしました。日系企業への訪問では、ベトナムに進出された背景や現地での取り組みなどを社員の方から伺い、ベトナムが急速に発展していることやビジネスでの日本とベトナムのつながりを実感できました。
また、卒業生との会食では、実際にベトナムで働く日本人のリアルな経験談を聞くことができました。異文化の中での仕事の進め方や、ベトナム人の価値観・働き方の特徴についての話は非常に興味深く、日本とは異なるビジスタイルを理解する貴重な機会となりました。



世界的なリゾート地・ダナンでの体験
プログラム後半のダナンでは、卒業生が経営するトヨタ岡山ダナン(自動車販売店)を訪問したり、甲南大学の協定校であるダナン大学とドンア大学の学生たちと交流したりしました。
トヨタ岡山ダナンの訪問では、甲南大学の大先輩にあたる会長、そして社長から直接、ベトナムの自動車市場の現状やビジネスの課題についてのお話を伺うことができ、貴重な学びとなりました。特に、ベトナムにおけるバイク文化の根強さや、自動車の需要の変化についての話は興味深く、日本の市場とは異なる点が多いことを実感し、海外で働く難しさとやりがいをイメージすることができました。
協定校のダナン大学では、ベトナムのSDGsについての取組みと都市開発について英語で学びました。SDGsに関する講義では、環境問題や貧困削減に向けた政策、再生可能エネルギーの導入などについて、ベトナムと日本の取組みを比較しながら学び、日本とは異なる視点での課題解決策に触れることができました。また、ベトナムの急速な経済成長の裏で直面している社会的・環境的な問題について知ることで、持続可能な発展の難しさと重要性を改めて感じました。都市開発についての講義では、ダナンが観光都市としてどのように発展してきたのか、そして今後の計画について学びました。観光業の成長が地域経済に与える影響や、インフラ整備の課題についての話は非常に興味深く、発展途上国における都市計画の複雑さを実感しました。
また、もう1つの協定校であるドンア大学では、ベトナム語を学ぶとともに、日本語を学ぶ学生たちと交流(ベトナム文化体験)をしました。彼らの積極的な姿勢や将来への意欲に刺激を受けるとともに、日本とは異なる教育環境や価値観に触れることができました。英語やベトナム語を交えたコミュニケーションを通じて、言葉の壁を超えて交流する楽しさを実感し、異文化理解の重要性を改めて感じました。



自由時間の過ごし方
私は、自由時間を使って、事前に日本で調べていた場所や現地の大学生のおすすめスポットに行きました。ハノイでは自由時間がなかったものの、ダナンでは、日本人が経営するイタリアンに行ったり、古着を巡ったり、そしてマッサージを受けたりと充実した時間を過ごせました。北部にも四季があり、訪問時には寒かったハノイとは異なり、ダナンは暖かく、また世界的なリゾート地ということもあり、どこかゆったりとした空気を感じました。治安も非常によく、ベトナム料理はもちろんですが、様々な国の料理のどれもが美味しく、値段も安く、おしゃれなスポットも楽しみました。何より、ベトナムの人々と関わることで、ベトナムの人の温かさを感じることをできました。私の不器用なベトナム語にも温かい笑顔で対応してくれて、ベトナムのことがとても好きになりました。改めてベトナムを留学先に選んで良かったと思いました。



最後に
今回の留学を通して、経済発展のエネルギーを肌で感じ、ベトナムのことを今まで以上に深く知ることができました。特に、企業訪問や現地学生・現地の方々との交流などから、異文化理解の重要性と語学力の大切さを学びました。その気持ちを忘れずに、STAGEでの学習を続け、今回とは異なる言語・文化圏への留学に備えていきたいです。
(グローバル教養学環 1年次 隅田 航輔)