神戸で、甲南で、世界とつながる。
留学生とともに学ぶ世界が広がるキャンパスへ

みんなの「世界」をおもしろく > スタディー
2026.8.21
よかった記事には「いいね!」をお願いします

「グローバル教育」と聞くと、海外留学や語学学習を思い浮かべる人が多いかもしれません。もちろん、海外に出て学ぶ経験は、学生にとって大きな成長の機会です。けれども、グローバルな学びは、キャンパスの中にも広がっています。授業で隣に座った学生が、海外から来た留学生だった。グループワークで、自分とは違う考え方に出合った。神戸のまちで、多様な文化や言葉にふれた。そうした日常の一つひとつが、世界とつながる入口になります。近年、日本で学ぶ外国人留学生は増加しており、甲南大学にも多様な国・地域から学生が集まっています。

 

一方で、留学生を受け入れるだけでなく、入学前から入学後、さらには卒業後までを見据え、留学生を継続的に支えることの重要性も高まっています。また、日本人学生と外国人学生が、互いの文化や価値観にふれながらともに学ぶ「多文化共修」への期待も大きくなっています。こうした日本における外国人留学生の増加や、多文化共修への期待の高まりを踏まえ、甲南大学では、2026年度から「グローバル教育センター」を設置し、正規留学生等への支援と多文化共修の推進を大きな柱として、学生一人ひとりが世界とつながる学びを身近に感じられる環境づくりを進めています。

 

 

Contents

・日本を学びの場に選ぶ留学生たち

・多様な国・地域から集まる留学生たち

・甲南大学でも、正規留学生の志願者・入学者が増加!

・グローバル教育センターが支える学び

・キャンパスの日常から、世界とつながる

 

 

 

日本で学ぶ外国人留学生は、コロナ禍を経て大きく増加しています。 独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)の「2025(令和7)年度外国人留学生在籍状況調査」によると、2025年5月1日現在、日本で学ぶ外国人留学生は408,069人。前年より71,361人、21.2%増加し、40万人を超えました。

 

在学段階別では、日本語教育機関が140,174人と最も多く、専修学校の専門課程が106,829人、大学(学部)が92,442人、大学院が60,013人となっています。特に、日本語教育機関では前年から32,933人、専修学校の専門課程では30,427人増加しており、日本で日本語や専門分野を学ぼうとする学生の裾野が広がっています。

 

こうした数字からは、日本語を学ぶ段階から、専門学校、大学、大学院での学びまで、さまざまな目的や段階で日本を選ぶ留学生が増えていることがわかります。

 

 

出典:独立行政法人日本学生支援機構「2025(令和7)年度外国人留学生在籍状況調査結果」

※2025年5月1日現在。2026年5月公表。

 

 

日本で学ぶ留学生は、人数が増えているだけではありません。さまざまな国・地域から、多様な文化的背景を持つ学生が集まっています。

 

2025年5月1日現在の留学生数を国・地域別に見ると、中国が131,097人で最も多く、次いでネパールが100,239人、ベトナムが43,366人、ミャンマーが29,413人、スリランカが17,626人となっています。なかでも、ネパールからの留学生は前年より35,423人増加し、10万人を超えました。ミャンマーからの留学生も、前年より12,817人増加しています。

 

日本の大学や日本語教育機関には、これまで以上に幅広い国・地域から、多様な文化や言語、価値観を持つ学生が集まるようになっています。

 

 

※出典:独立行政法人日本学生支援機構「2025(令和7)年度外国人留学生在籍状況調査結果」

※2025年5月1日現在。2026年5月公表。

 

 

 

 

甲南大学でも、正規留学生※として学ぶ学生への関心が高まっています。 外国人留学生入試における志願者数は、2017年度入試の5人から徐々に増加し、2024年度には40人、2025年度には142人、2026年度には218人となりました。入学者数も、2024年度の9人から2025年度には20人、2026年度には18人となっており、近年は20人前後の正規留学生を受け入れています。

 

この背景には、入試制度の変更や首都圏での広報活動の開始、関西地区での広報強化など、正規留学生の受入れに向けた取り組みの積み重ねがあります。志願者数・入学者数の増加は、甲南大学が、日本で学びたい留学生にとって進学先の一つとして認知されつつあることを示しています。

 

※正規留学生:学位取得を目的として本学に入学し、所定の教育課程に在籍して学ぶ外国人留学生

 

 

 

 

 

 

 

KONAN-PLANET 記者

 

甲南大学で学ぶ留学生は、どのようなことを感じながら、

日々の大学生活を送っているのでしょうか。

 

 

 

オープンキャンパスで先生や学生のあたたかな雰囲気にふれ、「ここで学びたい」と思いました。授業でわからないことがあっても質問しやすく、先生や日本人学生が丁寧にサポートしてくれます。友人と一緒に学び、さまざまな経験を重ねる中で、少しずつ自信がついてきました。

 

 

日本人学生と一緒に授業を受け、グループワークや日々の交流を重ねる中で、自然と友人ができました。文化や考え方の違いに驚くこともありますが、互いの意見を聞くことで新しい発見があり、自分の視野も少しずつ広がっていると感じます。

 

 

 

留学生一人ひとりの声からは、大学での学びが授業だけにとどまらず、友人との出会いやキャンパスでのさまざまな経験、自分自身の成長、そして将来への希望にもつながっていることが伝わってきます。一方で、正規留学生が増えるということは、大学としての支援体制をさらに整えていく必要があるということでもあります。入学前の情報提供だけでなく、入学後の学生生活や学修、キャリア、そして卒業後のつながりまでを見据えた支援が欠かせません。

 

また、神戸市においても、外国人比率が高まっています。2025年時点で、外国人住民比率は約4.2%、学生と同年代の20代に限定すれば、約10人に1人が外国人というデータもあります。そこで、甲南大学では、2026年度から「グローバル教育センター」を設置し、正規留学生の入学前からのサポートや、学内での多文化共修を進めています。

 

 

 

 

 

 

 

グローバル教育センターが担う大きな役割の一つが、正規留学生等のエンロールメントマネジメントです。センターでは、学生募集、学生生活支援、就職支援、卒業後のつながりまでを一体的に捉え、留学生が安心して学び続けられる体制づくりを進めます。

 

 

【入学前オリエンテーションの様子】

 

 

留学生を受け入れることは、単に入学することだけで終わるものではありません。大学生活にスムーズに移行し、安心して学び、将来につなげていく。その一連のプロセスを支えることが、これからの大学に求められています。

 

また、甲南大学では、2026年度から、外国にルーツをもつ学生が第2外国語として日本語を選択できる制度を開始しました。センターでは、そのような外国にルーツをもつ学生のサポートも進めています。

 

 

 

 

 

学内で、日本人学生と外国人学生が共に学び合う多文化共修の取り組みを進めています。これまで、誰にとっても分かりやすい日本語の表現を広める、「やさしい日本語」学生チームの活動や、中国語を学習する日本人学生と中国人留学生の会話の機会創出などに取り組みました。

 

また、少しずつですが、各学部のゼミなどに正規留学生が参加する取り組みも開始しました。

 

 

 

 

 

 

 

KONAN-PLANET 記者

 

今後のセンターの展開について教えてください。

 

 

グローバル教育センター所長

石川 隆士

 

 

甲南大学で学ぶ留学生が安心して学生生活を送り、その学びを将来につなげていくためには、入学前から卒業後までを見据えた継続的な支援が重要です。グローバル教育センターでは、学内の関係部署と連携しながら、一人ひとりの学びと成長を支えていきます。

 

同時に、日本人学生と外国人学生が、互いの文化や価値観を活かしながらともに学ぶ、多文化共修の機会も広げていきたいと考えています。異文化理解や多文化共修は、海外へ行く学生だけのものではありません。キャンパスの中で多様な文化的背景を持つ学生と出会い、互いの考え方や価値観にふれることも、グローバルな学びの重要な機会です。

 

甲南大学の特徴である、教員と学生の距離が近く、交流しやすい学びの環境を生かし、学生一人ひとりが身近なところから世界とつながり、新たな視点や可能性に出合える機会をつくっていきたいと考えています。

 

 

 

 

 

 

 

日本を学びの場として選ぶ留学生が増える中で、大学の役割も広がっています。留学生が安心して学び続けられること。日本人学生と外国人学生が、同じキャンパスで出合い、ともに学び合うこと。神戸という地域の多文化性にふれながら、社会の中でともに生きる力を育んでいくこと。グローバル教育センターは、そうした甲南大学の新しい学びを支えます。

 

日常の一つひとつが、学生にとって世界とつながる入口になります。キャンパスの中で世界と出会い、共に学ぶ。甲南大学のグローバル教育は、これからさらに広がっていきます。

 

 

 

よかった記事には「いいね!」をお願いします