海外で活躍する卒業生インタビューリレー④インドネシア編

NEWS!『甲南人』の活躍 > 特集
2023.6.14
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大学同窓会の「海外甲南会」は、ロスアンゼルス、テキサス、シンガポール、バンコク、シドニー、インドネシア、フィリピンの7カ国・都市にあります。 このシリーズでは、各国で活躍する卒業生たちに、海外へ渡った経緯や海外ライフ、おすすめの現地グルメ・観光スポットをインタビューし、リレー形式でつないでいきます。

第4弾となる今回は、「シンガポール甲南会」の会長、奥田泰之さんにご紹介いただいた、松井利之さんにインタビュー! 

平成3年、法学部卒業後、イギリスへ留学。帰国後、日本の鉄鋼商社に入社し、東京、アメリカ勤務を経て、2013年からはインドネシアに駐在されています。

 

 

 

KONAN-PLANET 記者

 

松井さん、本日はどうぞよろしくお願いいたします! インドネシアはどんな国ですか?

 

 

 

松井利之さん

 

インドネシアの人口は 約2億7000万人で、そのうち約90%がイスラム教徒です。

発展途上の国なので公共交通機関はまだ整っておらず、

首都のジャカルタでも電車は国営が3線と最近できた地下鉄が1線のみ。

通勤は、基本的にバスか自家用車を使うので道路は常にものすごく渋滞していますが、

活気があります。

 

 

 

 

 

 

 

イギリス留学を経て、鉄鋼商社に入社

 

 

 

 

 

 

KONAN-PLANET 記者

 

海外でのお仕事に興味があって、商社に入られたのですか?

 

 

 

松井利之さん

 

はい。でも、学生時代は英語がまったく話せなかったんですよ。

そこで、何かに挑戦したいという思いもあり、甲南大学卒業後、イギリスに留学しました。

学生時代、ラグビーをしていたので、通学しながら、

地元のラグビークラブで地域の人たちとラグビーをしたのは良い思い出です。

「お前の英語は発音が悪いから、何を言ってるか分からない!」とからかわれましたけど(笑)

そんな留学生活を通して、英語でいろいろな人たちと交流することが楽しくなり、

海外で仕事ができる会社を選びました。

 

 

 

 

KONAN-PLANET 記者

 

これまで、どの国に駐在されたのですか?

 

 

 

松井利之さん

 

初めての駐在は、アメリカのケンタッキーです。すごい田舎でしたね。

ケンタッキーといえばフライドチキンを連想する方は多いと思いますが、

実はダービーの本場で、人より馬の数の方が多いんですよ。

アメリカから帰国後は東京勤務を経て、2013年からはインドネシアのジャカルタに駐在しています。

赴任当時、インドネシアは新しい投資先として注目されており、

多くの日本企業が進出していました。日本人学校の生徒も多く、ピーク時で1400人ぐらいいましたね。

 

 

 

 

KONAN-PLANET 記者

 

そんなに多かったのですね! 松井さんはインドネシアではどのようなお仕事をされているのですか?

 

 

 

松井利之さん

 

私が携わっているのはインフラ関係です。

高速道路や地下鉄、港などの建設に必要な資材を納入しています。

現地の企業との取引も多く、中小企業の場合は社長さんとのお付き合いになります。

彼らは24時間365日、ビジネスのことばかり考えていますから、土日でも連絡が入ります。

「この資材、松井さんの会社で売れる?」とメッセージが届いたり、電話で呼び出されたり。

最初は戸惑いましたが、最近はそういう大らかな付き合いに面白味を感じています。

 

 

 

 

 

 

インドネシア人はコミュニケーション力が高い

 

 

KONAN-PLANET 記者

 

ビジネスでも、かしこまった感じはないんですね。 気さくな人が多いのでしょうか?

 

 

 

松井利之さん

 

インドネシアの人たちは、コミュニケーション力が高いんですよ。

常にニコニコしていて、怒らない。

多民族国家だから 「民族が違えば、考え方が違うのは当たり前」と受け入れているのだと思います。

ケンカにならないよう、いつも冗談を言っている印象があります。

 

 

 

 

 

KONAN-PLANET 記者

 

現地の人たちとコミュニケーションを図るために、 飲みに行くことはあるんですか?

 

 

 

松井利之さん

 

いえいえ。インドネシア人の大半は飲酒が禁止されているイスラム教徒だから、

お酒は飲まないんです。

飲むとしたらコーヒーですね。

ジャカルタにはスターバックスコーヒーが たくさんあるので、そこで商談することもありますよ。

 

 

 

 

 

KONAN-PLANET 記者

 

日本とは仕事の仕方も違うんですね。

困ったこととか、驚いたこととかありますか?

 

 

 

松井利之さん

 

あります! とにかく、インドネシアの人たちは日本人みたいにきっちりしていないんです。

例えば、10時に商談の約束をしていても、みんなが集まるのは10時半ぐらい。

罪悪感がないので「ソーリー」もなく、「じゃ、始めましょうか」となる。

最初は、どうなってんねや! と思いましたよ(笑)

 

 

 

 

KONAN-PLANET 記者

 

日本ではあり得ないですね…。遅れる理由ってあるのですか?

 

 

 

松井利之さん

 

時間感覚の違いだと思いますが、渋滞も理由のひとつです。ジャカルタ市内では、

10㎞移動するのに2時間程度かかるんです。

片道4車線の広い道路はありますが 、田んぼのあぜ道を整備した細い道路もあるので、

渋滞が起こりやすいんです。

歩いた方が早いけど、歩道がないから歩けない。

だから、遅れるのも仕方ないのですが…。

ただ、慣れてくると、来るまでに違う仕事をすればいいか、と切り替えられるようになり、

すべてに寛容になりました。

 

 

 

 

KONAN-PLANET 記者

 

インドネシアの人たちは日本人をどう思っているのでしょう?

 

 

 

松井利之さん

 

インドネシアの人たちは親日家ですよ。

というのも第二次世界大戦後、インドネシアがオランダから独立を決めた際、

この地に出兵していた日本兵約2000人がそのまま留まって

インドネシアのためにオランダと戦ったんです。

その際、命を落とした日本兵のお墓はここにあり、

日本の政治家がよくお参りに来られますよ。

 

 

 

 

 

アパートはジム付き。テールスープはおすすめです!

 

 

 

 

 

 

KONAN-PLANET 記者

 

オフの日は何をして過ごされていますか?

 

 

 

松井利之さん

 

インドネシア在住の日本人約50人が所属しているテニスチームに入って、 仲間とテニスをしています。

その間も取引先から連絡が入るので、 仕事をしながらにはなりますが(笑)

あとは、ゴルフ(接待が多い)と筋トレですね。

これらをローテーションで楽しんでいます。

日本人が住むようなアパートはジムが付いていて、

いつでも無料で利用できるんですよ。

 

 

 

 

KONAN-PLANET 記者

 

うらやましいです…。外食することはありますか?

 

 

 

松井利之さん

 

インドネシア人は外食をすることが多いので、

地元の人たちが行く屋台や食堂だけでなく、日本人が行きやすいレストランもたくさんあります。

インドネシア料理はどれもおいしいのですが、

その中でもテールスープ(Sup Buntut)は日本人の味覚に合うと思います。

牛のテールを煮込んだあっさりした味で、私は好きですね。

あとは、シーフード料理もおすすめです。

水槽のロブスターやエビを選ぶと、調理してくれるレストランもありますよ。

 

 

 

 

KONAN-PLANET 記者

 

日本の生簀(いけす)料理みたいですね。ぜひ、ジャカルタ市内を観光してグルメも満喫したいです。

 

 

 

松井利之さん

 

それが、残念ながらジャカルタにはあまり観光スポットはないんですよ・・・。

インドネシア国内を観光するなら、自然が美しい東の地域がおすすめです!

小さな島がたくさんあって、海はとてもきれいです。

最近行ったのは、コモドオオトカゲが見られるコモド島です。

そこは無人島なので、近くのヌサトゥンガラティムール島のラブアンバジョという町に滞在しました。

この町のインフラは整備されているので、空港からホテルまで渋滞することなく20分ほどで行けました。


 

KONAN-PLANET 記者

 

インドネシア甲南会は、どのような活動をされていますか?

 

 

 

松井利之さん

 

インドネシア甲南会のメンバーは10人ぐらいで、

年に3~4回、集まって食事をしています。

真面目な話はせず、くだらないことばかり言ってますね(笑)

基本的にみんな、ジャカルタかその近辺に住んでいるので、集まりやすいですよ。

 

 

 

 

 

 

 

KONAN-PLANET 記者

 

今日は、楽しいお話をありがとうございました。

最後に、読者の方々へメッセージをお願いします。

 

 

 

 

松井利之さん

 

大切なのは、何ごとも楽しみ、興味のあることにどんどんチャレンジすること。

失敗から学ぶことはたくさんありますから、

失敗してもネガティブになったり後悔したりせず、

常に前を向いて進んでいってください!

 

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