地域猫を守りたい!
猫サークルの学生が神戸どうぶつ王国の保護猫を取材!

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2024.4.22
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ポートアイランド(PI)キャンパスにあるフロンティアサイエンス学部(FIRST)には、PIの自治会や地元神戸の保護猫団体とも連携して、猫のお世話をする「Cats First」という地域猫活動サークルがあります。

今回はサークルメンバーの花畑さんと勝見さんのお二人に、サークル立ち上げのきっかけや地域猫活動へかける思いなどについてお聞きしました。

また同じPI内で保護猫活動に尽力されている「神戸どうぶつ王国」さんが取材に応じてくださるということで、学生のお二人に突撃インタビューしていただきました!

 

 

contents

 

〇きっかけは野良猫が産んだ5匹の猫

 

〇地域猫活動とは?

 

〇突撃インタビュー!神戸どうぶつ王国での保護猫活動への取り組み

 

〇少しでも多くの猫の命が救えたら

 

 

 

 

 

きっかけは野良猫が産んだ5匹の猫

 

KONAN-PLANET 記者 

まずは普段の活動内容を教えてください!

 

 

チビという4歳の黒猫を、大学敷地内で地域猫として育てています。エサは1日3回あげているのですが、いつも置いておくわけではなくて、毎日同じタイミングで大学にやってくるので、そのときにあげています。常に置いておくと他の猫が来ることがありますし、荒らされてしまうので。時間になると、扉の前で鳴いてエサを催促することもあってかわいいですよ。水も水飲み器に入れて、なくなりそうなときに洗って替えていますが、特に夏場はコケが生えるので毎日替えています。

 

 

チビはどのような性格の猫ですか?

花畑:警戒心が強く、馴れている人にしか触らせてくれません。力は強いのですが、びびりで。たまに別の野良猫がやってきて追いかけまわされていることもあります。

勝見:私は入学直後くらいに大学の入り口でチビに出会いました。「触れる子やん!」とびっくりしました。

花畑:いきなり初対面で触らさせてくれることはないので、すごいです。

 

 

猫サークル設立のきっかけはなんだったのでしょう。

ポートアイランドキャンパスに野良猫がいて、猫が5匹生まれたのですが母猫がいなくなってしまって。どうしよう、見過ごすわけにはいかない、となったのが始まりでした。3匹は無事に引き取り手が見つかって、残りの2匹は大学内でみんなで育てよう、というのが設立のきっかけでした。

 

2匹いたんですね。

ハチとチビがいました。ハチは八割れのハチ。チビは小さかったのでチビ。ハチは1年くらいでいなくなってしまいました。探したんですが見つからず。交通事故にあった可能性もあり、届け出がないか電話で確認してみたのですが、ハチらしき猫はいませんでした。人懐っこい子だったので、誰かに引き取られたのかもしれません。

 

サークルを設立するタイミングで地域猫としての登録をしたのですか?

はい。市役所に登録をしに行きました。地域猫として登録するには去勢しなければならないのですが、その費用は募金と市からの助成で賄いました。募金は毎年2回くらい行っています。エサも募金から費用を出しています。いただいたお金はきちんと管理し、いくら集まったか募金箱があったところに公表するようにしています。

 

 

 

 

 

保護猫というのは保健所などで保護している猫で、飼い主となる里親を探している猫のことをいいますが、地域猫は、屋外で過ごしながらも、不妊去勢手術やエサなどのお世話をされている猫のことをいいます。飼い猫は10年以上生きるのに対して、野良猫は交通事故やけんかが原因で3年しか生きられないと言われています。今後野良猫を増やさないということを目的に、地域猫として管理して、一代限りでも、少しでも長く命を全うしてほしいという想いで活動しています。

 

猫を飼育する上で守っているルールなどはありますか?

猫が嫌がるようことはしないこと、おやつは1日3回までとして台帳で管理しています。トイレは敷地内ですることもあるようですが、チビは自分で土をかぶせてちゃんと埋めているようです。それから、清掃員さんや警備員さんが見回りをするときに、フンをみつけたら処理してくれています。早朝や夜の餌やりも警備員さんがしてくれているので、学生だけでなくいろいろな方の協力があって育てることができています。

 

楽しさややりがいはどんなところに感じていますか?

勝見:猫を触れたらそれだけで幸せです!

花畑:猫と触れ合えることはもちろん、地域猫の登録は僕たちがやっているので、どういう手順で登録をされているのかが知れますし、責任も感じます。お金の管理もしているので、猫を育てているという実感がわいてやりがいを感じます。

 

 

たださっきも言った通り、チビは馴れている人以外にあまり懐いてくれず、どうやったら人馴れしてくれるか悩んでいるんですよね。あとはエサのことだったり。

 

 

 

 

そこで情報を探してみると、PIキャンパスのご近所の神戸どうぶつ王国さんで、保護猫活動をしているとの情報が!!

取材をお願いすると快くOKしていただいたので、早速行ってきました!

 

 

突撃インタビュー!神戸どうぶつ王国の保護猫活動への取り組み

 

 

 

 

こんなにネコちゃんがいる場所で取材させて頂けるなんて…!

今日はよろしくお願いします!

 

よろしくお願いします。現在当園にいるネコたちは保護猫ではないんです。

これまで受け入れてきた保護猫たちはみんな引き取り手が見つかったので、現在は神戸どうぶつ王国では保護猫は飼育していないのですが、もう少ししたら新しく1頭保護猫を受け入れる予定なんです。

 

――そうだったんですね。ちなみに神戸どうぶつ王国さんがこの活動をはじめたきっかけは何だったんですか?

 

当園の元園長と保護猫活動をしている動物保護団体さんとのご縁で声をかけて頂いたことがきっかけで、昨年2023年9月から開始しました。

元々神戸どうぶつ王国には「ワンタッチ&ニャンタッチ」というイヌネコとのふれあい広場があって、そこでのふれあいを通して保護猫活動を普及する目的で始めたので、警戒心が強くなく、好奇心旺盛で人懐っこいネコたちに来てもらいました。そうじゃないネコだと、そのネコ自身にもストレスがかかってしまうので。初めのうちは、バックヤードで管理し、落ち着いた頃に広場内でケージ越しに他のネコや環境に慣れてもらいます。開始からすでに3件の譲渡が成立していて活動は順調です。

 

――よかったー、みんな里親が見つかったんですね!!

 

神戸どうぶつ王国で受け入れた保護猫は、沢山のネコと生活しているので、先住猫がいるご家庭でもお迎えしやすいと思います。私は実際に里親様のお宅に保護猫をお届けに行ったことがありますが、みんなすぐに環境に慣れてくつろいでいました。

 

 

――僕たちのサークルでは地域猫として神戸市へ登録して、現在は1匹のネコのお世話をしているのですが、なかなか人馴れしてくれないところに悩んでいます。檜山さんは初めてのネコとふれあう際、どんなことに気をつけていらっしゃいますか?

 

そうですね~、まずは当たり前ですが嫌なことはしない!
人間でも嫌なことをする人には心を開けないですよね。あとはゆっくり動くことと、向こうから近づいてきてくれるまで待つことかな。根気よくネコたちと向き合うことが大切かなと思います。でも意外と“いける!”と思ったらいっちゃう思いきりも大事です(笑)

 

――根気と思いきりですね!(笑)勉強になります。

――エサのことについてお聞きしたいのですが、私たちは毎日決まった時間に3回あげるようにしているんですが、何か気をつけていらっしゃることはありますか?

 

当園ではネコたちの飲水量に気をつけています。実はイエネコの祖先が砂漠などに生息していた為、あまり水を飲む習性がないです。でも水を飲まないと病気になることもありますので、当園ではエサを濡らしてあげています。それぞれのネコの体調に合わせて考えるようにしています。

 

 

――うちのチビも全然飲んでくれないので参考になります!

――保護猫活動は続けていかれるとのことでしたが、今後の目標などはありますか?

 

現在は保護猫活動に注力していますが、ゆくゆくは保護犬活動にも参画できればと考えています。イヌの場合はネコと違って体が大きく、万が一暴れてしまった場合の怪我のリスクも増えるので、どういった形での取り組みができるのかなど、考えていきたいと思っています。

 

――色々と丁寧に教えて頂きありがとうございました! 最後に僕たちの活動にアドバイスやエールを頂けると励みになるのですが…。

 

めっちゃいいと思います!そんな取り組みを実施していることがまず凄いと思います。

地域猫や保護猫に対する考え方って色々あると思うんですが、ネコたちそれぞれに幸せの形があっていいと思うんですよね。それこそネコたちにとって、必ずしも飼い猫が最善とは限らない。そのネコにあった接し方があって、自分たちにできる取り組みをしていることが素晴らしいと思いますよ!

 

 

 

 

チビのおばあちゃんから知っています。2018年ごろから猫が来るようになっていて気にかけていたんですが、その猫がある日子猫を5匹産んだんです。俺がチビを抱っこしてよしよししてたら、突然母猫がニャーオンと俺に言ってきて、次の日からおらんくなったんですよ。「え、どうすんのこの子たち」てなって、こうなったら学校に言わないともう仕方ないなとなったのが始まりです。

5匹いるうち、2匹は瀕死の状態で冷たくなりかけてたから、1匹は学生が病院に連れて行って、そのまま連れて帰りました。その子は回復に1か月かかったみたいだけど、同じく瀕死状態だったチビは、母乳を飲んだからか1日で元気になってびっくりしました。

5匹中3匹は貰い手がいて、人見知りで一番弱い2匹が残ったんですよ。

一時期、外の見回りのときはついてくるから一緒に回ってました。にゃんにゃん鳴くから少し静かにして!なんて言いながら。かわいいですよ。

 

 

 

少しでも多くの猫の命が救えたら

 

花畑さん、勝見さん、ありがとうございました。今回取材してみてどうでしたか?

 

花畑:保護猫と里親をつなげるプロジェクトを実際に見て、こんなに近くでやっているなんて知らなかったので、すごいなと思いました。

勝見:人馴れしている猫は引き取られる可能性があるなと思ったけど、馴れていない猫は引き取ってもらうのは難しいのだろうなと思いました。殺処分になってしまうのかなと思うと、こういう活動が増えて、どんな猫でも引き取られるようになったらいいなと思いました。

花畑:飼い猫の方がいいのかなと思ったりもしていたけど、自分たちにできるだけのことをやれているのはいいことと言ってもらえたので、地域猫活動をやっていてよかったなと思いました。

勝見:飼い猫が必ずいいわけではないけど、交通事故のことなどを考えたら、人の手が届くところにいてほしいなとは思いました。

 

 

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