
ゲストハウスから日本茶、保育園まで!?
独自の美意識と感性で日本に、世界に、新しい風を吹き込む!
独自の美意識と感性で日本に、世界に、新しい風を吹き込む!
ゲストハウスの経営にはじまり、 日本茶ブランドの企画・輸出販売事業、さらには保育園運営へ。 甲南大学法学部卒業後、次から次へと さまざまな分野に新風を吹き込んでいる澤田修司さん。 日本の伝統文化を現代的センスで継承し、 新たな価値を創造するという独自のコンセプトを持つ事業は、 その大胆な挑戦はどんな考えや生き方に支えられているのか。 澤田さんの事業への思いや未来の展望に迫ります!!
KONAN-PLANET 記者
澤田さん、今日はよろしくお願いします!
澤田修司 さん
よろしくお願いします。
KONAN-PLANET 記者
澤田さんは、ゲストハウスの経営を発端に多岐にわたる事業を展開されています。
起業したきっかけはなんだったのでしょう。
世界を旅して見つけた、ゲストハウスという可能性
実家が商売を営んでいたこともあり、大学時代から自分で事業をやりたいと思っていました。大学時代、バックパッカーで海外を旅行した時に海外の人とのコミュニケーションが楽しく、ゲストハウスを利用した経験から自分でもゲストハウスを運営したいなと思うようになりました。
KONAN-PLANET 記者
なるほど!大学時代から計画されていたのですね
卒業後、すぐに実現に向けて動かれたのですか?
澤田修司 さん
大学卒業後は新卒で大手広告代理店に入社しました。事業を立ち上げるには資金が必要でしたし、一度は企業で働いてみたかったんです。ゲストハウスの経営にも役立ちそう、という思いもありました。2年ほど広告代理店でテレビCM制作などに携わりながら準備を進めて、目途が立った段階で退職し、2014年夏、24歳で京都にゲストハウス1号店をオープンさせました。
KONAN-PLANET 記者
ゲストハウスの経営はどうでしたか?
澤田修司 さん
1年目から稼働率95%の黒字経営でした!
自分でベッドメイクをして、朝ご飯を作って・・・というところからスタートしましたが、ちょうど外国人旅行者が増え始めたタイミングで、京都市内にゲストハウスが30件ほどしかなく競合もいなかったんです。
KONAN-PLANET 記者
世間の時流をうまく捉えたわけですね!
澤田修司 さん
けれども2年目からは「民泊」という言葉が出始めて、ゲストハウスだけではリスクが高いと判断し、ゲストハウスの運営と平行して古民家の高級一棟貸しを始めました。一泊2、30万円の宿ですが海外の富裕層をターゲットにしたおかげで稼働率も好調で、最終的には15棟の町屋を宿泊施設としてリノベーションしました。京都市では町屋の相続問題が深刻で、空き家の活性化事業の一環として取り組めたことも追い風になりましたね。現在、ゲストハウス事業は別法人で運営を続けています。
日本茶事業について
そこから、なぜ日本茶の世界へ?
どのように輸出しているのでしょう。詳しく教えてください。
茶葉は納得のいく品質を求めて茶師と一緒に全国を回り、農家さんから直接仕入れています。国内で販売すると宇治や八女など産地が重要になりますが、海外向けなので各産地の茶葉をブレンドして「日本茶」として輸出。最も売れるのはアメリカで、続いてフランス、中国の順ですね。一番高いものは抽出したお茶が720mlで120万円くらいしますが、それも年間30本くらいは出ます。全国の高級茶を扱っているので、国内でも北新地の高級料亭や寿司店、星付きのレストランにも卸しています。
事業化において苦労などありませんでしたか。
保育園事業について
また、子どもたちがどう感じるかを大切にしています。例えば、壁紙は和紙に土を混ぜたものを作家さんにお願いして作ってもらったり、木材は無垢の木を使ったり。無垢の木だと、落書きをしても子どもたちがヤスリをかければ、きれいな木が現れる。「木の中に木がある!」というような、工業製品では得られない体験や美しさの価値基準を伝えたいですね。子どもの豊かな未来を創る上で、保育士の人材育成と労働環境の改革が必要との思いから、2022年11月に保育業界専門の転職支援サービス「保育のカタチ」もスタートさせました。
小さい頃はどんなお子さんだったのでしょう。
KONAN-PLANET 記者
甲南大学の卒業生のネットワークは心強いですね!
最後に、澤田さんの今後のビジョンを聞かせてください。
澤田修司 さん
企業には利益の確保が不可欠ですが、
それを最優先にするのでなく、
僕たちが美しいと思うものや心動かされるものを事業化したい。
そうして、新たな価値基準を創造していきたいと思います。
日本文化を愛し、独自の美意識と大胆なチャレンジで
次々と新たな価値を生みだす澤田さん。
その経営センスとアーティスティックな感性が描き出す未来に、
これからも期待です!!
株式会社シェンゲン 代表取締役
澤田 修司さん
2013年、法学部卒業。大手広告代理店を経て独立し、ゲストハウス経営、日本茶ブランドの企画・輸出販売事業、保育園運営などを手掛ける。プライベートでは、3人の子どもの朝食から送迎までこなす良きパパ。朝一杯のお茶を淹れ、花を生ける「静」の時間と、四国まで車を走らせサーフィンを楽しむ「動」の時間をバランスよく楽しみ、仕事のエネルギーに変えている。
学園広報誌『KONAN TODAY No.63』でも
澤田さんのインタビューを掲載しています。
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