私は、2025年8月23日(土)から9月1日(火)までの10日間、特定非営利活動法人セブンスピリットが主催する「フィリピンの子どもたちのためのオーケストラプロジェクト」に参加しました。セブンスピリットは、フィリピンの子どもたちが音楽やスポーツを通じて学び、子どもらしく遊べるように活動するNPO法人です。このプロジェクトでは、現地の子どもたちと一緒に演奏したり、学校や地域のコミュニティでコンサートを開催したりと、音楽を通じた交流が中心となっています。
活動の中では、貧困地域を訪れる機会もありました。家ほどの高さに積み上げられたゴミ山、インフラが整っていないため火災が頻発する住宅密集地など、別世界のような光景に衝撃を受けました。その経験を通じて、自分が生きてきた世界がいかに限られたものであったかを痛感しました。日本での「普通」が、世界では必ずしも「普通」ではないことを知り、当たり前に思っていた日常がとても尊いものであることに気づかされました。豊かな国に生まれた私に何ができるのかと考えさせられるきっかけができたのは、このプロジェクトのおかげです。
そして何より、このプロジェクトを通して音楽の力の大きさを改めて実感しました。一緒に演奏をした現地の子どもたちの中には、先ほど挙げた貧困地域に住む子どもたちもいます。そんな子どもたちがこの活動の中で楽しそうに演奏する姿を見て、音楽は「生きる力」になりえるのだと実感しました。また、自分自身も演奏を聴いてくれたお客さんの純粋に音楽を楽しむ姿を見て、「今まで音楽を続けてきて本当によかった」と心から思うことができました。
音楽のすばらしさを再確認することができる活動でした。これからも音楽を続けていきたいと強く思います。
経営学部 1年 水原歩夢