私たちは「加古川『知』を結ぶプロジェクト」に参加しました。このプロジェクトは加古川市が抱えている問題に対して学生が調査や議論を重ね、解決策を加古川市に提案するプロジェクトです。
私たちはのチームは「生ごみから始まる循環型社会~コンポストタウン加古川育成プロジェクト~」という企画を立てました。様々な方のご協力のもと、「コンポスト」を使ってモデル都市である加古川市のコミュニティの活性化を図りました。コンポストとは微生物の働きで生ごみや落ち葉などの有機物を発酵、分解させて堆肥を作る容器のことです。私たちはこの企画の楽しさをより伝えるために、段ボールコンポストを実際に使い、堆肥作りに挑戦しました。実際に使用することで、発酵に失敗すると発生する“におい”を「竹パウダー」(竹を粉砕したもの)で解消できることや、手間は必ずしもデメリットになるわけではないことなど、たくさんの気づきを得ました。
(写真1)このプロジェクトに取り組んだ選抜メンバー(2022年2月19日、岡村撮影)
◆最終報告会
最終報告会は、感染症拡大防止のため対面方式とオンラインの併用で行われ、6チームが今までの成果を熱く発表しました(写真1)。加古川市様はじめ、多くの関係者の皆様のご協力があり、おかげさまで、私たちは「東播磨甲南会賞」を受賞し、「市民主導型の生ごみ減量の前進であり、実現性が高い」という講評をいただきました。約5か月間のチームの努力が実った瞬間には、生ごみ減量方法や堆肥について知識がなかった頃が思い出され、チームとして誇りに感じました。この5か月間、楽だと感じたことは一度もありませんでしたし、知識をつけることだけに必死になった時期もありました。何度も話し合いを重ねて納得いくまで案を練り直し、ギリギリまで考え続けた日々です(写真2)。しかし終わってみれば一瞬の出来事でした。大学でここまで真剣になって一緒に走り抜けてくださる先生がいるのは甲南大学の強みであり、先生がいなければここまで力を発揮することはできなかったと考えます。
(写真2)約5か月間、徹底的に議論を重ねた(2021年11月26日、岡村撮影)
◆本プロジェクトを振り返って
このプロジェクトが始まった当時は何もアイディアがなく、ただただ不安が募るだけでしたが、今思うと懐かしく思われます。甲南大学のプロジェクト型学習では、ただ座って学ぶ授業ではなく、先生のサポートのもと、フィールドワーク(現地調査)を実施し、自分たちで課題を発見し、論理を考え、解決策を考えます。チームで葛藤し意見をぶつけ合うからこそ、簡単には答えが出せず、提案に磨きがかかり、より良い学びにつながります。さらに全力で学生をサポートしてくださる事務の方や学校関係者のサポートで、学生は学習に全力で取り組むことができる環境があります。そんな温かい環境と学びが、甲南大学にはあります!
最後に、このプロジェクトを支えてくださった皆様に、厚く御礼申し上げます。
(甲南大学 マネジメント創造学部3年次生 阿蘇 由城)
【参加者】
経済学部4年次生 高良 椎菜
法学部4年次生 永野 美幸
マネジメント創造学部3年次生 阿蘇 由城
マネジメント創造学部3年次生 鉄本 啓太
マネジメント創造学部3年次生 中田 悠那
経営学部3年次生 福谷 奈々
文学部人間科学科3年次生 岩橋 潤奈
法学部3年次生 逸見 瞭
経済学部2年次生 片山 幹太
知能情報学部2年次生 水田 将大
文学部歴史文化学科2年次生 大西 哲平
理工学部機能分子学科2年次生 高木 香里
指導教員:甲南大学 共通教育センター 特任准教授 岡村 こず恵