
BambooにThank you Projectは、放置竹林問題の解決に取り組む実践型プロジェクトです。その中でも、今回甲南大学キャリア創生共通科目「地域プロジェクトⅠ・Ⅱ」対象プロジェクトの1つ、「SDGsの実践プロジェクト~放置竹林問題を考える~」参加メンバーでフィールドワークを行いました。
放置竹林問題とは、放置された竹林が引き起こす社会問題・環境問題のことです。伐採する人手が不足していることや、竹の利活用先が昔と比べて減っているということが原因として挙げられます。そこで私たちは、①竹の定期的な伐採、②竹の利活用先を増やす、③問題の認知拡大を行うという三つを軸に、これまで様々な活動を行ってきました。
この度、私たちは放置竹林問題の実態を調べるため、島の面積の約4.5%を竹林が占めている淡路島・洲本市へ視察に行きました!今回は、その様子をご紹介します!
日時:2026年1月10日(土)
訪問先:①あわじ里山プロジェクト(竹林整備)、②ウェルネスパーク五色(竹チップ燃料の利用)、③杉本林業(竹チップ、竹パウダー等の製造販売)
参加人数:学生12名、教員
初めに、「あわじ里山プロジェクト」の主催者である辻淳三さんによるレクチャーと、実際に竹林を伐採する体験を行いました。伐採の際のポイントや注意点について教えていただきましたが、私たちが普段活動している竹(真竹)に比べて、伐採した竹(孟宗竹)は太くて高かったため、切るのも運ぶのも大変でした。

奥まで生い茂る竹
その後、辻さんから切った後の竹の処理や利活用法の難しさについてお話を伺いました。運搬だけでなく、竹林までの往復の移動も難しく、協力者を募っても、その移動にかかる費用が厳しいという現実があります。竹材の取引価格に対する労働力の大きさについて、改めて理解しました。この話を聞いて、同じ問題に取り組む関係者の方々と連携し、ネットワークを作って広げていくことが必要だと感じました。

辻さん達のお話を聞きました
次に、「ウェルネスパーク五色」では、竹を燃料として活用する”バイオマスボイラー”の運用実態を伺いました。竹の燃焼ではクリンカの発生が課題とされてきましたが、800度程度の低温で燃焼させることによって発生を抑制させていました。しかし、塩素由来のガスで煙突等の金属部が錆びやすくなるなど、導入後に顕在化する技術課題があったとのことです。さらに、設備は初期投資が大きく、竹チップ専用のボイラーが市場に少ないこと、メンテナンス頻度や修理コストが重いことも課題ということも分かりました。

ボイラーと燃料の竹チップ
最後に、「杉本林業株式会社」では、竹の加工(竹チップ・竹パウダー等)と農業利用の事例を学びました。「ウェルネスパーク五色」の竹チップ燃料は、杉本林業から提供されています。バンブーカッターを導入するなど、竹加工の採算性向上に努めておられ、地域資源である竹の利活用の拡大に取り組んでおられます。竹パウダーは土壌改良材として根菜類を中心に効果が出やすく、収量向上などの可能性が示された一方、在庫が積み上がりやすく販路拡大が不可欠であること、加工機器を維持するには継続的な稼働と“出口”づくりが重要であることを実感しました。

竹を加工する様子
全体を通じて、放置竹林の問題は「環境課題」として伝えるだけでは届きにくく、”体験(伐採の楽しさ・大変さ)や身近な入口(食・生活用品)”を通じて関心を広げる発信が必要だと整理できました。今後は、運搬や移動コストなどの問題も踏まえつつ、まずは手の届く範囲で小さく循環するモデルをつくり、実践や連携先の開拓(ネットワークづくり)につなげていきたいです!

BambooにThank you Projectは、インスタグラムにて随時、活動の報告をしています。ぜひご覧ください。
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