甲南大学地域連携センター

KONAN INFINITY
26.2.16

【KOREC学生コーディネーター「なんティア」】阪神・淡路大震災から30年、今伝えたいことー災害ボランティア活動調査プロジェクトー

 

       

          インタビュー調査の様子(2025年8月4日撮影)

 

 1995年1月17日、阪神・淡路大震災が発生しました。この地震では多くの尊い命が失われ、甲南学園でも学生・生徒や関係者が犠牲となり、校舎や設備にも大きな被害が出ました。しかしその一方で、全国から多くのボランティアが被災地に集まり、復旧や復興を支えました。この年は、ボランティア活動が社会に広く知られるきっかけとなり、「ボランティア元年」とも呼ばれています。

 震災から30年を迎えるにあたり、甲南大学の学生でありボランティアに関わる私たち「なんティア」は教員の岡村先生と共に「災害ボランティア活動調査プロジェクト」を実施しました。このプロジェクトでは、活動者が自身の災害ボランティア経験をどのように認識し、活動体験が自身にどのような影響を与えたのかを明らかにすることを目的として、震災に関する文献調査のほか、人と防災未来センターへの見学や震災を機にボランティア活動を参加した6名の個人、および支援活動に取り組んだ2つの団体を対象にインタビュー調査等を実施しました。調査の成果は、2025年11月29日に開催された甲南大学人間科学研究所主催「阪神・淡路大震災30年記念シンポジウム」において発表しました。なお、この震災シンポジウムの記録動画(DVD)は、3月頃から甲南大学図書館で視聴可能になる予定です。

 

   

    「阪神・淡路大震災30年記念シンポジウム」での発表の様子(2025年11月29日撮影)

 

 インタビュー調査から分かったのは、多くのボランティア活動者が「人の役に立てた」、「他者との出会いや交流を得た」など、当時の活動を前向きに振り返っているということです。 活動を通して学びになったこととして、活動の経験全てや人の思いの深さについて学びになったという声がありました。また、インタビューを実施した6人中5人が震災以前から地域活動や大学でのつながりをもっており、発災後、スムーズに活動場所につながっていることが分かりました。一方で、調査を通して災害ボランティアの難しさや課題も見受けられました。専門的な知識が足りず支援の難しさに悩んだり、十分な休息を取れないまま活動を続けていたりする人もいました。このことから、災害時には活動者を支える体制や専門家の存在が重要であることが分かりました。

 さらに、震災でのボランティア経験は、その後の人生にも大きな影響を与えていることがわかりました。自身のキャリア選択に影響した人や、地域での活動を続けるためにNPOを立ち上げた人、地域で防災活動を行うようになった人もいました。

 現在甲南大学は、神戸市より避難所に指定されています。今回の調査を通して、避難所の運営や復興活動においてボランティアの存在が重要となることが改めてわかりました。ボランティア活動は、誰かのためになるだけでなく、自分自身の成長にもつながります。なんティアはこれからもボランティア活動のきっかけや学びを甲南大生に届けることで、災害時でも揺るがない信頼を地域と築いていきたいと思います。今回のプロジェクトは、なんティアの活動意義を再認識する機会となったのと同時に、これからの活動につながる大きな一歩となりました。

プロジェクトを代表して

地域連携センター学生コーディネーター(なんティア)代表

橋本育明(甲南大学 法学部 3年次生)

 

<災害ボランティア活動調査プロジェクト>

参加学生:御手洗由璃奈(甲南大学 法学部 3年次生)

指導教員:岡村こず恵(甲南大学全学共通教育センター特任准教授)