セッションの様子（2025年6月21日撮影）

 

１．「マッチングプロジェクト」とは？

　2025年6月21日（土）に「CHIKI（地域）× GAKUSEI（学生）～マッチングイベント2025～」を開催しました。このイベントは、ボランティア活動に関心のある甲南大生と地域団体をマッチングし、学生の地域でのボランティア活動を促進することを目的としています。普段なかなか接点のない地域活動団体との交流を通じて、学生と団体がお互いを知り、自分に合ったボランティア活動を見つけてもらうことをめざします。

 

２．イベントの様子

　今年度は18名の甲南大生と、15の地域団体が参加しました。当日は、1セッション約15分で、5つのグループに分かれてディスカッションを行います。学生3～4名が順番に各グループを移動し、地域団体の方々から活動内容やボランティア情報の紹介を受けました。各テーブルには、地域連携センターの学生コーディネーター「なんティア」のメンバーが進行や板書を担当し、スムーズなディスカッションの運営をサポートしました。

　地域団体のみなさんはチラシだけではなく、動画や紙芝居のような大型の資料を用いてプレゼンテーションを行い、学生に活動の魅力を積極的に伝えていたのが印象的でした。また今年からは、学生コーディネーターが作成したメモシートを参加学生に配布し、話を聞きながら気になった点を随時記録できるようにしました。学生は短時間で多くの情報を受け取るため、内容を忘れないよう積極的にメモを取り、その場で質問をする姿が多く見られました。メモシートの導入は、情報整理だけでなく、学生の主体的な参加を促す効果もあったと感じています。さらに、今回参加していない地域団体のボランティア募集チラシも展示・配布を行い、より多くの情報を学生に届けることができたと感じています。

 

　　　　　

　　　　　　　　　　　イベント全体の様子（2025年6月21日撮影）

 

３．アンケート結果

　参加者アンケートによると、学生の満足度は昨年度と比べて向上し、「大変満足」「満足」との回答が100％でした（回答率94.4％）。また、「団体活動に興味を持ち、参加してみたい団体を見つけた」と回答した学生も100％で、全員が自分に合ったボランティア先を見つけられたことがうかがえます。「様々な団体について知ることができた」、「新たな刺激を得られた」、「直接質問することの大切さがわかった」といった声が寄せられました。

　一方で、すべての地域団体のみなさんからも、「大変満足」「満足」との回答を得て、次回も「参加したい」との回答を得ました。また、「学生さんとの距離が近くて嬉しかった」、「意欲のある学生が多く、やりがいがあった」との感想をいただきました。

　これらの結果から、このプロジェクトが学生と地域団体の相互理解を深め、学生の参加意欲につながる非常に有意義な機会であったことが分かります。特に今年度は、学生の主体性や学びの姿勢が高く、それに応える形で地域団体のみなさんの熱意も強く感じられ、双方向の交流が活発に行われたことが伺えます。

 

４．マッチングプロジェクトを振り返って

　このプロジェクトを通じて、学生にとっては、地域での活動に関心を持つきっかけとなり、地域団体にとっても、若い世代とつながる貴重な機会となったのではないかと感じています。

　特に今年度は、新たにメモシートを導入し、提供するボランティア情報を拡充したことにより、学生一人ひとりが自分に合った活動を見つけやすくなったためか、例年以上に主体的に関わろうとする姿勢が多く見られました。今回のプロジェクトは、今後の地域連携や学生のボランティア活動への参加につながる大きな一歩になったと感じています。また、「ボランティアに興味はあるが、一歩を踏み出せない」、「どのような活動が身近にあるのかわからない」といった学生に対しても、情報を届け、地域団体との出会いの場を提供することができました。

　一方で、地域団体のみなさんからは、隣のグループの声が干渉して聞き取りにくいことや、学生が求めている情報を事前に知りたいとのご意見をいただきました。また参加学生からは、「もっとゆっくりお話を聞きたい」との声も寄せられました。いただいたご意見は、今後の運営の改善に役立てて参ります。

　今後もこのような機会を継続的に設け、もっと気軽に、もっと楽しくボランティアに関われるようサポートしていきたいと考えています。

 

地域連携センター学生コーディネーター「なんティア」

髙原　優梨（甲南大学文学部2年次生）

 

　　　　　　

　　　　　　　　　　KOREC学生コーディネーター「なんティア」集合写真

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（2025年6月21日撮影）