グローバルビジネスに対応できる「人財」とは

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2026.6.19
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甲南大学経営学部経営学会は5月26日、2026年度の総会と合わせて、YKK株式会社の大谷裕明代表取締役会長を招いた講演会を開催しました。約400人の参加者を前に、グローバルビジネスに対応できる人材像をテーマに講演いただき、学生たちは実践的な経営の知見に熱心に耳を傾けていました。

 

 

 

「世界で働きたい」という思いからの選択

 

 

KONAN-PLANET 記者 

 

今回の講演では、「グローバル人財」をテーマに、就職活動や社会人として役立つ実践的な考え方が語られました。

 

 

大谷裕明・YKK株式会社代表取締役会長 

 

 

大学時代は、世界で活躍できる人材になりたいという思いから、スピーチやディベート力を養える英語研究部(ESS)の活動に力を入れていました。

 

 

 

KONAN-PLANET 記者 

 

グローバルな環境を求めた就職活動の中で、YKKに出会います。

 

 

大谷会長:YKKを就職先に選んだのは、事業をグローバルに展開し、海外で働けるチャンスが多いと思ったからです。YKKは、アメリカで発明されたファスナーをより良い製品にするために成長してきた企業で、優れた商品・技術・経営を通じて社会に価値を提供し続けています。

 

 

 

 

 

「善の巡環」という経営哲学

 

 

KONAN-PLANET 記者 

 

YKKの根幹を支えるのが、「善の巡環」という独自の哲学です。

 

 

大谷会長:創業者の吉田忠雄は、「他人の利益を考えずして、自らの繁栄はない」という言葉に感銘を受け、「善の巡環」という考え方を大切にしてきました。社員を財産と考え、「人財」と表現しています。また、「公正」に反する行いには、どの立場であっても厳正に対処します。

 

 

 

 

 

 

KONAN-PLANET 記者 

 

海外進出の中でも、単なる拡大ではなく「共に働く」姿勢が重視されています。

 

 

大谷会長:1970年代以降、中国や東南アジアへと拠点を広げる中で、現地の文化や価値観を理解し、共に働き、現地産業に貢献することを大切にしてきました。本社と海外拠点も対等な関係を築き、責任を分かち合っています。

 

 

 

 

挫折から学んだ「向き合う力」

 

 

KONAN-PLANET 記者 

 

順風満帆に見えるキャリアの裏には、大きな失敗もありました。

 

 

大谷会長:私の人生は順風満帆ではありませんでした。2005年、中国・深圳のYKKジッパー社社長に就任した当初、巨額の赤字を出してしまいました。コスト削減ばかりに意識が向き、現地の社員と向き合えていなかったのです。
反省を踏まえ、「善の循環」を実践するために、理念に共感する社員を増やし、労働組合を作りました。成果と還元を明確に伝えることで、業績は次第に改善していきました。

 

 

 

 

 

KONAN-PLANET 記者 

 

この経験から、企業の本質的な目的が見えてきます。

 

 

大谷会長:社員の幸せ、顧客満足、社会への貢献が巡り巡って利益につながることを実感しました。利益を優先すると長期的な成功は難しい。利益は、理念を実現するための原資であると考えています。YKKは「信じて任せる。失敗しても成功せよ」をコアバリューにしています。成功する人とは、失敗しない人ではなく、失敗を乗り越えて新たな価値を生み出せる人です。社長としては、再挑戦できる社風づくりを大事にしてきました。

 

 

 

 

 

 

 

キーワードに迫る 一問一答

 

 

KONAN-PLANET 記者 

 

Q. グローバルに活躍できる「人財」とは?

 

 


A. 誠実さ謙虚さを持ち、異なる文化や価値観を尊重できる人です。現地のスタッフと信頼関係を築きながら、チームで成果を上げる姿勢が重要です。

 

 

 

 

KONAN-PLANET 記者 

 

Q. 成功する人に共通する資質は何ですか?

 

 

A. 失敗しない人ではなく、失敗から学び、再挑戦できる人です。私は何度も失敗しましたが、そのたびに立ち上がってきました。

 

 

 

 

KONAN-PLANET 記者 

 

Q. リーダーに求められる役割とは?

 

 

A. リーダーの最大の役割は、「信じて任せることのできる人」を育てることです。部活動やアルバイトでリーダーを務める際は、後輩の育成に情熱をかけてほしいです。

 

 

 

 

 

KONAN-PLANET 記者 

 

Q. 学生時代にやっておくべきことは?

 

 

A. 組織の中で役割を担い、誰かを育てる経験をしてほしいです。また、AIなど新しい技術への理解を深め、変化に対応する力を養うことも重要です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

講演に参加した学生の声

 

 

経営学部3回生
学生協議会委員長 梶山陽仁さん

 

「グローバルに展開するYKKのビジネスモデルの強みをリアルに実感できました。大谷会長の経験談や考え方は、将来のキャリアを考える上で非常に参考になりました」

 

 

 

 

 

これから社会に出る皆さんへ

 

 

KONAN-PLANET 記者 

 

最後に、これからの時代を生きる学生に向けたメッセージです。

 

 


大谷会長:誠実さや謙虚さを大切にし、海外では相手を尊重する姿勢を持ってください。チームで目標に向かい、失敗にくじけないことが重要です。AIなどの技術革新が進む中で、新しい知識を身につけ、変化に対応する力を養えば、多くのチャンスをつかめるはずです。

 

 

 

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