ゼミの紹介

19世紀アメリカを代表する作家マーク・トウェインの代表作『ハックルベリー・フィンの冒険』(『ハック・フィン』)を読みます。

『ハック・フィン』は子供向けの児童文学と思われることもありますが、決してそうではありません。この作品には、時代を超えるさまざまなテーマが描かれており、議論は尽きません。『ハック・フィン』の講読と解釈をとおして、トウェイン作品を理解する視座を身につけるとともに、文学作品一般を理解し批評するための座標軸の習得をめざします。

また、この作品には19世紀の世界が詰まっています。エピソードや小話、文化や社会についての情報など、さまざまな話が並び、さながらトピックの宝箱です。『ハック・フィン』を読みすすめ、同時代のアメリカについての知見を養うとともに、19世紀アメリカの社会や文化についても関心を広げたいと思います。19世紀は、現代のアメリカ文化・社会の原型がかたちづくられた時代です。ゼミでの講読を通して、みなさんが追及したい作品・テーマがきっと見つかると思います。幅広い関心に対応できるゼミでありたいと思っています。

ゼミの進め方

前期には、はじめに「基礎演習」の復習を行います。作品、論文の読み方、レジュメ、レポートの書き方を簡潔に確認します。また各学期の終わりには、関心をもったテーマについて調べ、発表を行ってもらいます。

講読では、章ごとに数人に発表を担当してもらいます。担当した章については、かならず原典に目を通し、英語表現を踏まえてテキストについて考えてもらいます。発表では、内容を要約するだけでなく、関心をもった点を指摘し、その点についての周辺情報も踏まえながら議論を行ってもらいます。発表を担当していない人も、当該の章をかならず読み、疑問点や関心をもった箇所についてコメントしてもらいます。

これまでの卒論テーマ

TBA

その他

このゼミの目的:
ものの見方、考え方の軸を体得する。
批判的思考力の体得を目指す。
追及したいテーマや関心を見つけ、広く深く掘り下げて、まとめ上げる力を身につける。

担当者の関心

アメリカの文学と文化。マーク・トウェイン。

研究者情報