
【SDGs×甲南大学 Vol.2】SDGs達成へのACTION
甲南大学メガネリサイクルプロジェクト
甲南大学メガネリサイクルプロジェクト
今や日本人のおよそ8割の人が所有していると言われる「メガネ」。
視力が悪い人にとっては必需品ですが、
度数が合わなくなって買い換えることも多いですよね。
ところで、使わなくなったメガネ、どうしてます?
とりあえず手元に置いておく・・・という人、多いのではないでしょうか。
そんな「使わなくなったメガネ」に着目した甲南生たちが、
あるプロジェクトを立ち上げました。
その名も、「甲南大学メガネリサイクルプロジェクト」。
ちょうど代替わりをしたところ、ということで、
本日は前共同代表、現代表の3人にお集まりいただきました。
KONAN-PLANET 記者
前代表の駒井さん、このプロジェクトは、
どのような経緯で始まったのでしょうか。
駒井 伶哉さん
始まりは、全学部共通の授業の課題。
そもそものきっかけは、授業です。甲南大学では1年次に「共通基礎演習」という全学部学生共通の授業があり、グループでゼミ形式で学びます。そこで与えられたテーマが「甲南大学の魅力を高める」。僕のグループは、岡本キャンパス内にある「Global Zone」の魅力を高めるために、甲南大学と世界をつなぎたいと考えました。ちなみに「Global Zone」とは、留学生と交流したり、日常的に英語が使えるアクティビティが行われていたりするスペースです。色々と調べていくうちに、ライオンズクラブがメガネをリサイクルして途上国に送る取り組みを行っていることを知りました。メガネって身近で回収もしやすいし、“自分ごと”としても考えやすい。僕もメガネをかけていますし、これだ!とグループでも一致して授業で発表したのが始まりです。
KONAN-PLANET 記者
なるほど!大学の授業を通じて活動の存在を知ったんですね。
そこから、どのようにプロジェクト化していったのでしょう。
駒井 伶哉さん
コロナ禍による活動制限でストップ・・・
授業で発表したあと、コロナ禍の真っ只中となり、なかなか話が進ませんでした。プロジェクトを進めるため様々な状況を整えるのに時間を要し、本格的にプロジェクトを発足できたのはそれから約1年後です。「共通基礎演習」の担当だった山本シャーリ先生がライオンズクラブの本部にコンタクトをとってくださり、関西を統括する「ライオンズクラブ国際協会335複合地区グローバル奉仕チーム(GST)」を紹介してもらいました。それをきっかけに、2020年12月に僕と野口くんを含めた7名でチームを発足。2021年に入ってからメンバー募集など、プロジェクトの準備をスタートさせました。
KONAN-PLANET 記者
7人でスタートしたプロジェクトが最大30人に!?
現代表の秋元さんは、なぜ参加しようと思ったのですか。
秋元 優作さん
大学生のうちにコミュニケーション能力を高めたいと思っていたんです。
何かボランティア活動をしたいなと探していたところ、
ちょうどメンバー募集のチラシを見て思い切って参加しました!
2021年の10月から加わったので、プロジェクトは進行中でしたが、
回収ボックスでメガネを回収したり、
中学校への学校訪問に同行したりするなど、
先輩たちと一緒にいろいろなことを経験しました。
KONAN-PLANET 記者
このプロジェクトでは近隣の学校に訪問したそうですね。
なぜ、小学校・中学校・高校が対象に?
駒井 伶哉さん
次代を担う小中高生に世界の現状を伝えたい
プロジェクトを進めるなかで、世界には視覚障害を持っている方がたくさんいて、メガネなどの矯正機器を手に入れることができず適切な治療を受けることができない方もいる、という事実を知りました。また、このプロジェクトはSDGsの「目標3:すべての人に健康と福祉を」の達成にもつながることに気がついたんです。そこで、「次代を担う子どもたちにこそ、この現状を知ってもらいたい!」という思いから、小学校・中学校・高校に回収ボックスを設置。当時、神戸市の教育委員をされていた本学の先生を通じて、神戸市教育委員会事務局にプロジェクトの説明をする機会をいただき、その後、協力を求めて各学校を訪問しました。
KONAN-PLANET 記者
甲南大学の魅力を高めるために始めたプロジェクトが
SDGs達成につながるアクションに。
きっかけは「甲南大学の魅力を高める」ためのアイデア。
グローバルな着眼点を持った学生の
「甲南大学と世界をつなぐ」という発想から始まった、
ポジティブで素晴らしいプロジェクトですね。
子どもたちの反応はどうでしたか?
KONAN-PLANET 記者
ああ、なんて心温まるエピソード・・・
目標に向かって、皆さんが活動を進めてきた成果だなと感じました。
集まったメガネの総数は、なんと1600本!
甲南大学と近隣の学校だけで、こんなに集まるものでしょうか・・・
駒井 伶哉さん
実は、本学の卒業生でメガネ店を経営されている方がいて、メガネの回収に協力いただきました。近畿・中部にある優良店で集まられているアイペックスグループ19店舗に声をかけてもらったところ、なんと合計788本のメガネが集まったんです。これもまた、甲南大OBという繋がりがあったからこそ。プロジェクトを進めるには、ネットワークや繋がりが重要だなと改めて実感しました。
KONAN-PLANET 記者
なるほど。甲南大卒業生の心強い協力があったのですね。
ところで、今回サポートくださったライオンズクラブさんとは
どのように関わっていったのでしょう。
駒井 伶哉さん
まず、協力をお願いするために、自分たちの活動について説明する機会をいただきました。学外の人たちにプレゼンテーションするというのは、なかなかない機会なので緊張しましたが、しっかりと準備をして臨みました。皆さん、僕たちのやりたいことに賛同してくださって、プロジェクト開始後は定期的にミーティングを行い情報共有やアドバイスをしていただきました。回収ボックスもライオンズクラブさんにご寄付いただいたものです。そこに、デザインなどメンバーで手を加えました。
そして2022年1月9日、ライオンズクラブの皆さんにお集まりいただき、プロジェクトの報告会を行いました。その後、一緒にメガネを梱包し、眼鏡リサイクルセンターに発送しました。メガネは洗浄・測定の後、メガネを必要としている国へ発送される予定です。
秋元 優作さん
僕がライオンズクラブの方々とお会いしたのは、報告会の時が初めてでした。ふだん、年上の方々と接する機会がないので緊張しました(笑)。でも、メガネの梱包だけでなく、ゲームなどで親睦を深められたので、とてもいい経験になりました。今後も、メガネリサイクルプロジェクトでは、ライオンズクラブさんのお力を借りながら活動をしていきたいと思っています。
KONAN-PLANET 記者
メガネが必要としている人の手に渡ったとき、
改めてプロジェクトの成功を実感できるでしょうね。
さまざまな方々と関わりながら、日々成長されている姿がまぶしいですっ!
ところで、今回のプロジェクトで苦労した点はありますか。
でも、すごくいい経験になったでしょうね。
3年生のお二人は、このプロジェクトでどんな学びがありましたか。
KONAN-PLANET 記者
そんな学生たちをサポートし、見守ってきたのが、
「共通基礎演習」を担当した山本シャーリ先生です。
彼らの活動を振り返っていただきました。
チームとはどのように関わってこられたのでしょうか。
今後、どのように活かしてほしいですか。
KONAN-PLANET 記者
では現代表の秋元さん、今後のプランや展望を教えてください。
秋元 優作さん
まずは、昨年度つながることができた方々との
協力関係を維持すること、ですね。
4月からは学内外に回収ボックスを設置していきます。
前回の回収率などを分析し設置場所を見極めるなど、
どんどん改善していきたいと思っています。
あとは1年生が僕1人なので新メンバーの募集も重要です・・・
甲南生の皆さん、ぜひプロジェクトにご参加ください!
KONAN-PLANET 記者
プロジェクトメンバーのほとんどが、現3年生。
来年度からプロジェクトの主役となるメンバーを緊急募集中です!!
学生たちの手によって生まれたこのプロジェクト。
存続・発展させたいと思った方、興味を持った方はぜひご参加を!
最後に、プロジェクトの魅力を熱く語ってもらいましょう!
KONAN-PLANET 記者
少しでも興味を持った方、
プロジェクトに参加したい!と思った方は
国際交流センターへ
お気軽にお問い合わせください★
\ 公式Instagramで活動内容をチェック! /
KONAN-PLANET 記者
甲南大学では他にも、SDGsに関わる
プロジェクトが現在進行中です。
こちらも是非チェックしてみてください。
\ 六甲山の放置竹林問題に取り組むプロジェクト /
\ 甲南大学が取り組む、SDGsに関するプロジェクト一覧はコチラ /