7. 法情報の探し方②
7-1 法学分野の雑誌
はじめて法学を学ぶ初学者向けの雑誌、法曹の実務者向けの雑誌や、大学教員などの研究者が研究成果をまとめた学術論文誌などがあります。
まずは図書館にある冊子体の雑誌の使い方について、動画で確認してください。
雑誌館の資料は、１階カウンターで利用を受け付けています。
【受付時間】 平日１７時５０分まで 土曜１４時５０分まで
初学者・法学部の学部学生向けの雑誌には、「法学教室（有斐閣）」と「法学セミナー（日本評論社）」があります。毎年４月号が法学部の新入生向けの特集になっているので、２階雑誌コーナーや『TKCローライブラリー』でチェックしてください。
※出版社サイトで目次も確認できます → 「法学教室」４月号 「法学セミナー」４月号
法曹の実務家向けの雑誌には、「ジュリスト」や「法律のひろば」などがあります。
学術論文誌や実務家向けの雑誌は、記事の量は短いですが、専門家の知見や研究の成果が凝縮されているので、簡単には読みこなせません。大学での勉強を進めていくうちに、読む力もつき、利用する機会もだんだん多くなります。
『TKCローライブラリー』には収録されていない雑誌もたくさんあります。
○冊子体の「判例百選」について
『TKCローライブラリー』でご案内した「判例百選」シリーズや「重要判例解説」は、「ジュリスト」という雑誌の増刊・別冊として発行されています。そのため、新しい号が発刊されたら、２階の雑誌コーナーの「ジュリスト」の棚に配置されます。
２階雑誌コーナーの雑誌は、最近２～３年に発行されたもので、それより古い雑誌は雑誌館に保管されています。雑誌館は通常学生は入庫できないので、利用したい雑誌があるときは、１階カウンターで申し込んでください。
サイバーライブラリの雑誌コーナーには、『判例百選』などの法学系雑誌のバックナンバーがまとめられた棚があり、直接手に取って利用できます。
サイバーライブラリの開室時間は、月―土曜日２１時まで、日曜日１７時までです。
7-2 雑誌の略称について
法律系の雑誌は、頻繁に「略称」が用いられます。
例えば、「最高裁判所民事判例集→民集（みんしゅう）」「最高裁判所刑事判例集→刑集（けいしゅう）」と略されます。本や雑誌に掲載されている文献情報、文献リストは略称で表示されることがほとんどです。
蔵書検索システムをはじめ、略称では検索できないデータベースが多くあるので、正式名称を調べてから検索しましょう。
代表的な雑誌の略称は決まっています。『情報探索ガイド』p.24を確認してください。
7-3 ≪実習≫『いろいろでぃすかばりー』で学術文献を検索する
甲南大学図書館の『いろいろでぃすかばりー』を使うと、本、雑誌記事、学術論文、判例評釈などをまとめて検索できます。
【課題４】 『いろいろでぃすかばりー』で、松原英世先生の「犯罪対策はなぜ間違うのか」という文献を探してください。
図書館ホームページのトップページ、虫眼鏡を持ったなんぼ―くんの画像のところに、「学術文献をまとめて検索！」と書かれているのが、『いろいろでぃすかばりー』の検索窓です。
タイトルや著者名、キーワードを入れて検索してください。
『TKCローライブラリー』で入手できなかった文献も見つかるかもしれません。
検索結果には、図書館の本、電子書籍、雑誌記事、電子ジャーナル、論文などが混ざって表示されます。
それぞれの文献が、どんな文献なのか注意して確認しましょう。
『情報探索ガイド』p.7に『いろいろでぃすかばりー』解説があるので、併せて確認してください。
※雑誌記事・論文に絞り込むときは、絞り込みメニューの「資料種別」の「記事・論文」をクリックします。
（スマホ画面では、漏斗のマークを選択すると絞り込みメニューが表示されます。）
電子書籍や電子ジャーナルが利用できるときは、検索結果に「VIEW ONLINE」または「オンラインアクセス」、「PDFを入手」というリンクが表示されます。リンクを辿ると、電子ジャーナルの提供元サイトにアクセスできます。
※提供元サイトのトップ画面が表示されたときは、提供元サイトで再検索してください。
検索結果に「Konan Universityで所蔵を確認」と表示されるものは、甲南大学に所蔵があります。クリックすると蔵書検索システムにリンクできます。
「Not available online. Search more」と表示される資料は、1次検索で見つからなかった資料です。クリックすると2次検索画面が開きます。
課題４の論文は、甲南大学の機関リポジトリから電子版がダウンロードできます。ダウンロードができた論文から、論文に関する以下の情報を読み取って、メモしてください。メモした情報は後で使用します。
［論文に関する情報］
①論題
②著者名
③掲載雑誌名
④巻号
⑤ページ
⑥発行年月
電子コンテンツはとても便利ですが、電子化されている情報はまだごく一部でしかありません。
文献を探すときは、冊子や電子という形態にとらわれず、自分の研究テーマに合ったものを選択してください。適切な文献を入手することができれば、その後のレポートや論文作成がスマートに進みます。
学術雑誌論文については、『情報探索ガイド』p.11-14でも詳しく案内しています。
最後に、『情報探索ガイド』のp.21-24を通してもう一度読んでください。ここで紹介した以外の法情報についてもご案内しています。
使い方が分からない、資料が見つからないときは、図書館２階ヘルプデスクにご相談ください。
