PIXEL STORIES
学生ストーリー
松田 颯汰さん
文学部 歴史文化学科 3年次(2026年度取材時)
クラーク記念国際高等学校 出身
彩り教育で松田さんが成長した
5つのSTEP
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STEP 01
1年次前期で興味をもった
「横断演習Ⅰ」の授業を選択。 -
STEP 02
授業で見た映画の内容につい
て少人数でディスカッション。 -
STEP 03
既存の枠を越える思考が
大学の学びでは大切だと実感。 -
STEP 04
授業で知り合った他学科生が
刺激しあえる友人に。 -
STEP 05
柔軟な思考を得たことで
その後の学びがより充実。
「それは無理だろう」と感じた意見を
先生が取り上げたとき、気づきが生まれた。
「映画を観てディスカッションする」。そんな説明文に興味を持ち、私が1年次の前期に申し込んだのが「横断演習Ⅰ」という授業です。文学部の5学科から20名の学生が参加する選択科目で、抽選で受講できることになりました。
私が受講した年度は「映画で考える移民」というテーマのもと、文学部の6人の先生方がそれぞれに選定された6本の映画を順に鑑賞しました。最初に観たのは、在日クルド人家族の物語です。難民申請が不認定となり、在留資格を失ったクルド人の少女が、自身のアイデンティティに葛藤しながらも成長していく…。最後まで問題は解決することなく「未来を祈ることしかできない」というラストシーンでしたが、鑑賞後のディスカッションによって、この映画が最も印象に残る1本となりました。
ディスカッションでは「この物語をハッピーエンドにするには?」という問いを与えられ、少人数の班に分かれて話し合いました。私が考えたのは、多様性を認め合う教育とか、地域社会に外国人を迎える施策は…といった当たり障りのないアイデアです。他の班からは「クルド人の国をつくればいい」という突飛な意見が出ました。今の世界では難しい、空想のような話だと私は思いました。でも、先生方はその意見を否定せず、適当に流したりもせず、さらに掘り下げて話し始めたのです。そのことが自分にとっては衝撃的でした。
視野を広げ、自分の意見をつくる。それが、
今後の学びを最大化するための第一歩。
私が衝撃を受けたのは「大学って、現実的なことだけを話す場所じゃないんだ。夢物語のようなことでも、その可能性を探ったり、話し合ったりしていいんだ!」と知ったからです。1年次の前期でそのことに気づけて本当に良かったと思います。人の意見に対して「こういう事情があるから、それは無理だよ」と頭ごなしに否定するのではなく、難しさを伝えながらも、どうすれば実現できるのかを自分も一緒に考えてみよう、という姿勢に変わりました。
また、自分は初対面の人どうしが集まるディスカッションの場でも、わりと臆することなく喋れるつもりだったのですが、さらに上をゆく猛者がいたことも衝撃でした。その人は違う学科ですが、今でも仲が良く、1つのテーマで1時間も2時間も話し込んだりできるかけがえのない友人です。
この「横断演習Ⅰ」の授業は、それまで自分が深く知らなかったテーマについても知識を入れる「インプット」と、時間を置いて咀嚼してから自分の意見を述べるアウトプット」の繰り返しです。視野が広がることはもちろん、前期に開講されるので「大学でのものの考え方」に慣れ、学びを最大化するための第一歩にもなると私は感じました。さまざまな先生の視点に触れながら、学科を越えて刺激的な仲間に出会えることも魅力。面白そう!と感じた人は、ぜひ選択してみてください。
成長につながる甲南の彩り教育
横断演習
文学部の5学科の枠組みを越えて学び、
柔軟な思考力や表現力を養う。
2015年度から始まった「横断演習」は、文学部の各学科の枠組みを越えて参加できる授業。日本語日本文学科、英語英米文学科、社会学科、人間科学科、歴史文化学科という5つの学科それぞれの専門分野を融合させて学ぶことで、多様で柔軟な思考力・表現力を養います。例えば「生きること」についてディスカッションするなど、テーマは年度によってさまざまです。
教員・職員インタビュー
文学部 教授
中町 信孝
横断演習の意義は、密度の濃い議論を通して
新しい視点や友人関係が生まれること。
「横断演習」では、多様な学科の生徒が集まるように抽選で受講者を決めています。定員20名と少人数にしている理由は、グループディスカッションを丁寧に行い、教員が各班の議論を把握しながら適切に関われるようにするため。歴史文化学科の学生は歴史的背景や知識から考えがちだったり、学科ごとに視点の違いが見られるのも面白いですね。それぞれがミックスされることで、さらに新しい視点が得られたりもします。松田くんは、対立する意見を調整しながら議論をリードする力があり、この授業でさらにそれが磨かれました。普段なら接点のない学生同士が出会い、友人関係やライバル関係が生まれるという意義も、しっかり感じてくれたようでうれしく思っています。