恐怖と不安。

何か新しいことに挑戦する時、この二つの気持ちを感じる人は多いのではないでしょうか。今回は私の体験談を通して、皆さんにも恐怖や不安に打ち勝って、留学や、新しいことにチャレンジしてほしいと思います。

私は海外に住みたいという気持ち、そしてジェンダースタディーズを学びたいという気持ちで留学を目指し始めました。9ヶ月間の留学が半年間大学を休むだけで実現できるというカナダの大学、中でも気候が良く自然が多いビクトリア大学を選びました。

ビクトリア大学には様々なバックグラウンドを持った人がいました。そして誰も私の見た目から日本人であること、留学生であることはわかりません。そのため、どのクラスでも留学生だから、日本人だからといって特別な扱いを受けることがありませんでした。皆が私をビクトリア大学の一学生として受け入れてくれ、その扱いが私にはとても印象的で、嬉しくもありました。

しかし、そこで初めて私がこれまで甲南大学への留学生や、日本に住んでいる外国人を見た目だけで判断し、特別扱い、言い換えれば差別していたことに気づきました。この経験とジェンダースタディーズの授業が、無意識に私も人を見た目だけで判断していたこと、目に見えないものまでを勝手に推測してしまっていたことに気づかせてくれました。

このように、留学をきっかけにこれまでの私の中の当たり前が当たり前ではなかったこと、そして学ぶべき、学びたいことがまだまだたくさんあることを知りました。これまで考えたこともなかった海外大学院への留学を決意したのも留学という経験があったからです。

現在私は海外大学院留学を目指し、みなさんと同じように新しいことにチャレンジする恐怖を感じています。この選択が本当に合っているのか、自分なんかにできるだろうかといった不安に押しつぶされそうになります。しかし、私が留学したことに後悔は一つもありません。自分で決意をし、そのために準備をし、目標を達成した時、かつて抱えていた恐怖や不安は無くなっていると思います。皆さんも自分自身の力を信じて挑戦してみてください。