職員の取り組み

Think Career Project

(KONANクオリティプラス・プロジェクト チャレンジ・サブプロジェクト)

Think Career Project
【まず、部署の業務内容について教えてください】
亀坂

亀坂

現在、私はキャリアセンターに所属していて、主に大学経由インターンシップの運営と理系学生支援を担当しています。
大学経由インターンシップでは主に2・3年次を対象として、学内での案内・募集から選考、受入企業・団体様との調整、事前・事後研修の企画・運営等、一連のプログラムの運営を行っています。
理系学生支援については、外部講師を招いた「理系学生のためのキャリア支援講座」の企画・運営や、自身の元エンジニアというキャリアを活かし、理系学部向け講演等を行っています。

家村

家村

私は地域連携センターに所属しており、主に連携協定を締結している自治体・企業等と連携して行う地域連携プロジェクトの企画・運営と、一般の地域の方を対象とした公開講座の企画・運営を担当しています。
地域連携プロジェクトの一つとして、5つの地域の自治体や地元の高校生と大学生が一緒に課題解決に挑む「関西湾岸SDGsチャレンジ」というプロジェクトがあり、参加学生の募集・イベント実施に向けた準備、当日の運営までを行っています。
公開講座についても、企画・広報、当日の講座実施運営のサポートまでを一連して行っています。

【「KONANクオリティ・プラス」プロジェクトにおけるチャレンジ・サブプロジェクト、お二人の企画である『Think Career Project』について概要を教えてください】
家村

家村

転職して中途入職した専任職員が、就活生が行うOB・OG訪問のような形で、一般企業などで働いていた経験や就業感を学生に伝え、甲南生が自身の今後のキャリアを考える一つのきっかけにしてもらえるようなプロジェクトです。現在、25名の専任職員がこのプロジェクトに参加しています。

【そもそもこの企画を発案したきっかけについて教えてください】
家村

家村

元々、私が甲南学園に中途入職したきっかけが、前職で人事採用関係業務を担当していて、会社側ではなく学生側に立ってキャリア支援をしたいと思ったことでした。採用活動を行う中で、就活生に対して、会社として欲しい人材であれば入社を勧める必要がありましたが、他の会社・業界の方がよりマッチするのではないかというような、一企業の採用担当としての想いと一個人としての想いのギャップが葛藤として積み重なり、転職に踏み切りました。
配属は希望とは異なる地域連携センターとなり、直接的に学生のキャリア支援に携わる機会は少ないなと思っていた矢先に、今回のチャレンジ・サブプロジェクトが始まりました。この制度を活用すれば、自身の考えていたことを実現できそうだと思い、亀坂さんを誘って企画を開始しました。

【一方で亀坂さんはなぜプロジェクトに参加しようと考えたのですか】
亀坂

亀坂

「『とても良いな』と感じたから」というのが率直な理由です。というのも、OB・OG訪問をしたいという学生の声は以前からキャリアセンターに届いていましたが、企業様から開示可能な卒業生リストを提供いただけることは稀で、ごく限られた範囲でしかOB・OG訪問を実施できない状況でした。そのため、もっと多くの卒業生を訪問できるよう、制度化に向けて動いていましたが、クリアすべき課題が多く、すぐに開始できる状態ではありませんでした。そんな中、家村さんから今回の「Think Career Project」のご提案をいただき、この企画であれば比較的スピーディーに実現でき、在学生にメリットを提供できると感じ、賛同しました。ゆくゆくは当初から制度化に動いていたOB・OG訪問システムに繋げていきたいと考えています。

【『Think Career Project』の目標について教えてください】
亀坂

亀坂

短期的な目標は、今年度中の面談人数100人の達成です。現時点(1/13)で約30人の学生に利用いただきましたが、より企画を広めるため、InstagramやLINEなどのSNSでの告知を積極的に行っています。
長期的な目標としては、先ほど申し上げた通り、当初から制度化に動いていたOB・OG訪問システムと合わ  せ、卒業生・職員の分け隔てなく、一つのプラットフォーム上から学生が希望する社会人に訪問予約できるサービスを提供したいと思っています。

家村

家村

この企画に限った目標ではないですが、甲南生が一人でも多く自分の納得のできる進路先、それは就職だけでなく留学などいろんなキャリアの選択肢の中で、我々職員の話を聞いてより良い選択をできるように成長してもらいたいと思っています。
将来的な構想として、今回は前職の経験や知識を学生に伝えるべく、対象を中途入職の職員にしていましたが、今後は職員全体が関われる取り組みができたらと考えています。例えば、留学経験がある人や学生時代に部活動に力を入れていた人など、甲南学園の職員の人生経験・キャリア・ライフプランについて紹介し、興味がある職員の話を聞くことができるような場があれば、学生にとっては様々な人の価値観に触れ、学びを得る機会を提供することができますし、職員側にも多くの方にやりがいを持って頂けるのではないかと思っています。

【『Think Career Project』を運営するなかで苦労した点や課題点について教えてください】
亀坂

亀坂

課題は、この企画とキャリアセンターの支援を双方向に繋げることです。面談後の学生にキャリアセンター利用を促したり、逆にキャリアセンター利用学生に『Think Career Project』での面談を紹介したりといった活動は行っていますが、面談内容や学生の状況等の詳細を双方向で共有して支援に活用する仕組みはできていません。学生の状況に応じて具体的な提案や面談のマッチングができれば、より良いキャリア支援ができると考えています。

家村

家村

企画は私たち2人で出来るものではないので、職員の皆さんに協力してもらう為に、職員本人と上司に対して企画の趣旨や「学生のために」といった想いをしっかりと伝えることを意識して行いました。これだけ多くの職員の方が共感して、取り組んで頂けていることに感謝しています。

【面談を受けた学生と面談を行った職員の反応はいかがでしたか】
亀坂

亀坂

学生から非常に高評価を得ています。例えば事後アンケートでは、これまで面談を受けた全員から5段階評価で最高評価をいただきました。具体的な学生の声としては、「すごく丁寧に話を聞いてくれた」、「緊張している様子に配慮してくれて、優しく話をしてくれた」「良いところ・悪いところを含めたリアルな話をしてくれた」などがあります。

家村

家村

職員側の意見としては、「所属する部課室の業務では学生に関わる機会がないため、学生に触れ合う機会ができ、学生の考えに触れることで現状を知る機会になった」「学生を支援するやりがいを感じた」といったものがありました。自分の部署では実現できないことをこの企画を通して実現できるという楽しさとやりがいを感じて貰えている印象をもっています。

【部署横断型チャレンジ・サブプロジェクトの良かったところについて教えてください】
家村

家村

『Think Career Project』のアイデアは、学生のためになる自信はありましたが、地域連携センターの業務として実施することは難しいと感じていました。その中で、この部局横断型のプロジェクトが始まったからこそ実現できたと感じています。
職員全員、学生のために働きたいという思いを持っているはずなので、その思いを具現化する為に活用してほしいと思います。自分だけでは実現できないことも、他の職員と一緒に行うことで、掛け算となって素晴らしい取り組みが実現できます。
コロナ禍により他の職員と業務外で十分なコミュニケーションを取れていなかったため、協業できる機会ができたことも良かったですね。

亀坂

亀坂

家村さんもおっしゃっていますが、チャレンジ・サブプロジェクトがあったからこそ『Think Career Project』を実現することができた、という点が良い点だと感じています。また、この企画を通して今まで以上に多くの職員と関わり、他部署で働く職員の熱意に触れることができました。自業務が繁忙期にも関わらず、「忙しくても何とか時間を空けるのでどんどん面談を入れてください」と言ってくださるなど、「学生のために」という思いを共有する仲間の存在を再確認できた点が自身のモチベーションに繋がっています。

【今後の専任職員の在るべき姿と、お二人のなりたい姿について教えてください】
亀坂

亀坂

事務職員として粛々と必要な業務を進めることは当たり前ですが、通常業務を効率化して空いた時間で新しいことを初めていく、今まで手を付けられていなかった課題に取り組むといったように、改善意識を持ち行動していくことが今後の専任職員に求められると感じます。自身としては、分析結果を基に新しい企画を考えて業務に落とし込んだり、現在の仕組みが持つ課題解決のために戦略立案・実行したりすることが適性のある点だと考えています。短期的な目線では、キャリアセンターの業務の中で学生が自発的に行動できる仕組みを作りたいと思っています。将来的に部署を超えた大学全体の仕組みや戦略立案に携わることのできる人材になるべく、これからも業務にチャレンジしていきたいと考えています。

家村

家村

一企業人として、VUCA時代(予測不可能で変化していく時代)のなか、変化することを恐れず、とりあえずやってみるという姿勢は大事なのではないかと感じています。新しいことに取り組もうとすると、ネガティブな意見が上がってくることもあるかもしれません。しかし、自分の信念を持ってなぜそれに取り組みたいか論理的に説明することができれば、賛同者が現れ、実現に繋がると思います。一人一人の意識が学園の未来をつくっていくと思いますので、まずは個人が自分の信念を持つことが大事ではないかと思います。『チェンジ&チャレンジ』という言葉が好きで、まさに変わって、変えるために挑戦するという考えは抱き続けていきたいと思います。
また、いろんな人とコミュニケーションを取りたいと考えており、語学力を身に付け、留学生や外国人のキャリアの相談に乗れるようになりたいです。

【最後に、甲南学園専任職員を目指す方へのメッセージを頂戴できますか】
家村

家村

教育機関は学生が第一の組織であるので、”Student-First”の気持ちを持っていて欲しいと思います。大学職員は想像以上に多岐にわたる業務があり、民間企業ではなかなかない配置転換もある印象ですが、どの業務においても学生のためになっているかを常に考える必要があります。
一方で、営利組織ではないものの、事業を継続するためには収入を得る必要があります。経営的な観点も持ちながら、組織としてどのようにあるべきか、どうしていきたいのかを描ける方、今は描けなくても想いを持っている方と一緒に働きたいと思います。

亀坂

亀坂

相手を尊重しながら、正しい危機感を持って考え、行動できる人と一緒に働きたいと思っています。普段の業務では、一番のサービス対象である学生はもちろん、一緒に仕事をする教職員、取引先企業、地域社会など、多種多様な相手が存在します。その相手を理解しつつ、学生のためにやるべきことは何かを考え、行動することが必要だと日々感じています。また現在、教育業界は少子化等の社会問題に直面しているため、適切な危機感を持って戦略を考え、着実に改善策を実行していく人が学園に必要だと思います。
甲南学園の専任職員は多様な活躍フィールドがあり、自分次第で仕事の幅を広げていける環境だと思います。ぜひご応募をお待ちしています。

【ありがとうございました】
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