甲南大学の研究力

人工の小型タンパク質で広がる
未来のナノバイオ
人工の小型タンパク質で広がる未来のナノバイオ

フロンティアサイエンス学部 生命化学科 准教授

臼井 健二
人工ペプチドやペプチドライブラリの作製

小型タンパク質であるペプチドは、バイオ分野からナノ分野に至るまでその応用が期待されています。当研究室では、ナノマシンとなるような人工ペプチドや数百種からなるペプチド群(ライブラリ)の作製を行っています。例えば、人工のペプチドと核酸を組み合わせたナノメートルサイズの新規構造体を作製し、環境変化や刺激による構造変化によって、様々な機能を発現する素子の開発を行っています。また、ライブラリのテーマでは、ペプチドの構造を保持したまま、その性質を変化させたライブラリを作製して、マイクロアレイと呼ばれる病気などの診断装置の開発や、ペプチド治療薬の探索なども行っています。詳しくはシーズ集をご覧ください→(https://www.konan-u.ac.jp/front/wp/wp-content/uploads/l_051R0.pdf)

ペプチドをビーズなどに固定化した装置

ペプチドをビーズなどに固定化し、さらに自由自在にビーズから切り離しができる装置を開発しています。固定化したペプチドは、水などに溶けているペプチド(溶液状態)よりも、精製などの工程を省略できる可能性があり、安価・容易な生産が期待できます。また、溶液に比べ、操作・取り扱いも簡便です。これらの特長を利用し、我々はこれまで、次世代診断装置(マイクロアレイ)、薬物や化粧品のアレルギー感作性検査装置、調製が難しいタンパク質やペプチドの作製支援装置などを開発しました。本研究は今後も、医学・工学の幅広い分野における検出・測定デバイスの開発や医薬・化粧品などの生産に貢献できることが期待されます。 詳しくはシーズ集をご覧ください→(https://www.konan-u.ac.jp/front/wp/wp-content/uploads/l_049R0.pdf)

ペプチドを使って無機物の沈殿を制御する

歯や骨などの形成もタンパク質が緻密に制御しています。ペプチドも、金属・無機物をイオンの状態から固体化させる、ミネラリゼーション(無機物の沈殿)を制御できますが、人為的に精密に制御することはまだまだ難しい課題です。本研究では、人工ペプチドとDNAを用いて、無機物沈殿の制御を試みます。 具体的にはDNAの好きな場所に人工の無機物沈殿ペプチドを配置させて、ペプチド部分のみに無機物沈殿を促すことで、DNAとペプチド、無機物からなる、形状が制御されたナノ複合体の作製に成功しています。本研究により、無機物沈殿の精密制御の基礎的な手法が確立でき、バイオ分野だけではなくナノ分野への貢献も期待できます。 詳しくはシーズ集をご覧ください→(https://www.konan-u.ac.jp/front/wp/wp-content/uploads/l_050R0.pdf)

【研究助成】
○ 科学研究費助成事業 新学術領域研究(2015年度~2016年度)

ペプチドと核酸の人工複合二次構造を用いた刺激応答感覚素子の作製

○ 科学研究費助成事業 新学術領域研究(2019年度~2021年度)

維形成能および細胞毒性を有する短鎖ペプチド配列の予測・探索法の確立

 

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2016年度より掲載