大学院生の活動紹介(がん抑制因子 p53 の機能低下がもたらす抗がん剤応答への異常を新たに発見)
トピックス23.11.29
JST次世代研究者挑戦的研究プログラム(SPRING)に選抜されている甲南大学大学院博士後期課程の大学院生(取井 猛流さん)が所属する研究グループが、がん抑制因子 p53 の機能低下時に抗がん剤に対する異常な細胞応答が引き起こされることを新たに発見しました。
アクチンは細胞に多量に存在するタンパク質ですが、この応答では、抗がん剤により DNA の損傷を受けた細胞の核内でアクチンの線維化が起こります。さらに研究グループは、p53 の機能低下による核内でのアクチンの線維化を利用して、がん細胞での遺伝子の転写を抑制させ、抗がん剤の細胞毒性を高める方法を発見しました。本研究の成果は、核内のアクチンをターゲットとした新たながん医療への応用が期待されます。
研究の詳細はこちらよりご確認ください。
本研究は、JST次世代研究者挑戦的研究プログラム(SPRING)等の助成金を中心とした支援のもとで行われました。