センター所長挨拶

本センターは、教職課程を履修して教員になることを目指す学生を支援する組織です。
 教職課程を履修する皆さんは、子どもたちの学習や成長を支える教師という仕事に魅力を感じ、情熱を持って教員免許の取得、採用試験の合格を目標に、数々のハードルを越えていこうとしていることと思います。

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一方、学校や教員に対しては、時代の変化に合わせて、社会から大きな期待が寄せられ、また、さまざまな要請にさらされることが多くあります。たとえば、国の教育のあり方を議論する中央教育審議会が平成17年に発表した「新しい時代の義務教育を創造する」という文書の中では、優れた教師の条件として、「教職に対する強い情熱」、「教育の専門家としての確かな力量」、「総合的な人間力」が挙げられていますが、こうした期待される教師像は、その時の社会情勢等によって、さまざまに異なる形で表現されることがあります。

教員を目指す皆さんは、ともするとこうした変化に不安を感じることがあるかもしれません。しかし、専門知識を深め、子どもたちの個性と向き合いながら、その知識を分かりやすく伝えると同時に、子どもたち自身の学ぶ力を引き出すという、教師の役割の本質は容易に変わるものではありません。甲南学園の創立者である平生釟三郎の示した「個性を尊重して各人の天賦の特性を伸張させる」という教育理念は、まさにこの本質を表したものではないでしょうか。

本センターの教職員は、めまぐるしく変化する社会の要請を十分に把握したうえで、学内では課程をおく各学部や関連科目担当教員など、学外では学校や教育委員会など、関係者・関係機関と密に連携し、教師を目指す皆さんがこうした本質を見失わずに目標に向かって進んでいけるよう、総力をあげてサポートをしています。皆さんにとって、当面は、教員免許の取得、教員採用試験の合格が第一の目標になると思います。教職教育センターでは、そのためのプログラムやガイダンスはもちろんのこと、実際に教員になってからの成長を視野に入れて、実際に教員として活躍している卒業生との交流会を通じて多様でリアルな教師像に触れるなど、自らの教師としての将来のあり方について考える機会も豊富に用意しています。

教職を目指す皆さんが、これらの機会を最大限に活かし、できる限りの努力を払って、教員としてのキャリアの土台を築いていってくれることを願っています。

教職教育センター所長
文学部教授 中里英樹