文学部 西 欣也先生へのインタビュー

文学部 4年生 水口正義さんが文学部の西欣也先生にインタビューを行いました。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

M: 今日は、先生が推薦する本と、読書に関してインタビューさせていただきます。まず、西先生が甲南大学生に薦める本を一冊教えてください。
N: この『日本で100年、生きてきて』という本をおすすめします。これは昨年亡くなったジャーナリストの、むのたけじさんという人が書いた本で、戦時中に自分が伝えたいことを伝えられなかった経験から、日本のメディアの中で言うべきことを言っている一冊です。

M: どのような点が特にいいと思われましたか?
N: ブレない視点です。普通のメディアよりも、むのたけじさんの言っていることのほうが大事と言ってもいいぐらいで、誰が読んでもいいと思います。

M: ありがとうございます。では次に、読書に関してお尋ねします。先生は月に何冊ぐらい本を読まれますか?
N: 本を「読む」と言うと難しいですね。僕は何冊も並行して読むので、月で考えるとだいたい2~3冊ぐらいですかね。

M: 先生は多読派なんですね。
N: そうとも言えません。大事だと思った箇所や一冊があれば、覚えるぐらい繰り返し読みます。

M: そうなんですね。先生が学生の頃はどんな本を読んでいましたか?
N: 太宰治やトルストイとかですね。

M: 甲南大学生は平均すると年に平均3冊本を借りるという調査結果があるのですが、先生はこれをどう思われますか?
N: 意外と多いなと思います。もちろん読む人はたくさん読んでいるでしょうし、読まない人は全く読まないでしょうから、バラつきは大きいと思います。

M: 甲南大学生に読書に関して一言いただけますか?
N: 本は…読めとは言わないです。読んだほうがいい、ぐらいですね。教員が言ったところで読まない人は読まないですから、そういう人は年をとってからたくさん読んだらいいと思いますよ。

まとめ:甲南大学生の「平均3冊」を僕は少ないと思っていましたが、学生だから本を読むべきだ、と考えるより、「読もうとする人が好きなように読むのが読書」なのだと思いました。

 <西 欣也先生おすすめの本>
むのたけじ著  『日本で100年、生きてきて』 朝日新聞出版,2015年

(インタビュアー:文学部 4年 水口正義)