西川麦子, 阿部真大[ほか]著 (文学部) 『質的調査の方法 : 都市・文化・メディアの感じ方 第2版』

<教員自著紹介>(西川先生より)
 第12章のアクションリサーチ法とは、ある社会/状況/活動に関わり、関係者や住民と協働して課題に取り組み、学んだことを社会に問いかける実践的な調査方法です。アメリカのコミュニティラジオ局で日本語ラジオ番組を担当することになった「私」が、どんなふうに小さなメディアを利用して地域内外や日米をつないでいくのか。多彩な執筆者による各章の事例を楽しく読みながら様々な調査法を学んでください。

 
■『質的調査の方法 : 都市・文化・メディアの感じ方 第2版
■西川麦子,阿部真大 [ほか]著  法律文化社  2016年12月出版
■請求記号 361.9//2166
■配架場所 図書館1F 教員著作コーナー
■著者所属 文学部 
  

■西川先生からのお薦め本
・『復興キュレーション―語りのオーナーシップで作り伝える〝クジラまち〟』 
 加藤幸治[著] 社会評論社 2017年1月出版
 
       


森永真綱 [ほか]著 (法学部)        『刑法総論判例50!』

<教員自著紹介>
 この本は、刑法総論をこれから学ぼうとする人のために書かれた、今までにないタイプの判例解説書です。重要な判例50件に絞り、なるべくわかりやすく、親しみやすいものとなるよう、解説はもちろん、レイアウト、イラストにいたるまで、いろいろな工夫を凝らしました。本書を手に取った読者のみなさんが、刑法の判例に興味を持ち、理解を深めてもらえればと思います。
 
■『刑法総論判例50!』
■森永真綱 [ほか]著  有斐閣  2016年12月出版
■請求記号 326.1//2173
■配架場所 図書館1F 教員著作コーナー
■著者所属 法学部 准教授

■森永先生からのお薦め本
・『刑法判例百選Ⅰ総論〔第7版〕』 
 山口厚,佐伯仁志[編] 有斐閣 2014年刊行
       


文学部S先生へのインタビュー

文学部 3年生 Yさんが、文学部のS先生にインタビューを行いました。

-本はよく読まれますか
読む時期と読まない時期がある。研究や仕事が一段落したときに研究に関係ない小説をよく読む。

-漢文学に興味を持たれたきっかけとは
中国への興味のきっかけは、堺正章の主演したドラマ『西遊記』。中国ってすごいところだと思った。中学校の授業で学んだ、李白の「黄鶴楼にて孟浩然の広陵に之くを送る」という漢詩がすごく印象的で、やっぱり中国やりたいと感じた。これが決定打。今は『論語』を授業していますが、本当は漢詩が専門。

-学生時代読まれていた本について
『完訳三国志演義』・・・予備校生の頃に。
『中国の名句・名言』(講談社現代新書)・・・大学生の頃に。

-漢文学の入門書・専門書としておすすめの本について
『漢詩入門』(岩波ジュニア新書)とっても分かりやすい。ジュニア新書なので、中学生からでも読めるのでおすすめ。ちょっと上の世代におすすめなのは、『唐詩概説』。

-これまで読まれてきた本の中で心に残っている本、お気に入りの本について
夢枕獏の『陰陽師』シリーズ、結構好き。ミヒャエル・エンデの『果てしない物語』もお気に入り。こども用の『西遊記』もよく読んでいた。『完訳三国志演義』は、かなり面白かった。
『一海知義の漢詩道場』も面白かった。お気に入り。『続一海知義の漢詩道場』も合わせておすすめ。

-本を探す方法について
何か読みたいときは本屋さんへ。うろうろして、パッと目に留まったものを買う。読みたい本が決まっているときは、ネットで調べて購入。Amazonとか。読みたいときに読めるので嬉しい。

-本を選ばれる基準について
帯を見たり、目についたりしたものを。自分が気になるジャンルがありそうなところへ行って。

-好きな作家さんについて
一海知義先生は、漢文関係の面白い解説と訳を付けてくれるのでおすすめ。ピンとこないのも、先生の訳見るとなるほど!となる興膳 宏先生の訳もかなり面白いです。『杜甫のユーモア ずっこけ孔子 』とか。この二人は先輩後輩の間柄なので、掛け合いも面白い。

【まとめ】
すごく緊張しましたが、無事にインタビューを終えられて良かったです。質問意図や内容を分かりやすく簡潔に伝えることが今後の課題です。先生の中国への興味のルーツを知れて良かったです。一海先生や興膳 先生の訳を見比べて、漢文の世界を味わいたいと思います。お忙しい中、ご協力頂き、ありがとうございました。

 <S先生おすすめの本>
  興膳 宏著  『杜甫のユーモア ずっこけ孔子 』 岩波書店,2014年

(インタビュアー:文学部 3年)


文学部 A先生へのインタビュー

文学部 3年生 Yさんが、文学部のA先生にインタビューを行いました。

-大学図書館で働かれていた際の印象的だったこと
在職中に新館ができてレファレンスカウンターへ異動になったこと。それまではずっと目録作業をしていた。不安だったが嬉しかった。図書館員はサービスを行ってこそということ、利用者と接する大切さを実感できたし、面白かった。新図書館建設の時期にめぐり合えて良かった。図書館にいて辛いとかやめようとか思ったことは1度もなかった。

-図書館員を目指されたきっかけ
高校生のときに決意。当時よく本を読んでいた。将来の職業の選択肢の1つに図書館員があった。インスピレーションのようなものかもしれない。

-図書館員を目指す人へのおすすめ本
前川恒雄先生の『われらの図書館』。公共図書館のことが分かりやすく書いてあっておすすめ。

-学生時代読まれていた本
高校生の頃は、外国文学全集を順番に。キャサリン・マンスフィールドとか。日本の小説は辻邦生や北杜夫の『どくとるマンボウ航海記』、遠藤周作とか。彼らのものは、社会人になってからも読んでいる。社会人になってからは、日本の小説ばっかり。歌舞伎戯曲全集とか。

-好きな本
茨城のり子さんの詩集。社会人になってから、職場の先輩の影響で好きになった。分かりやすくて、シャキッとして凛としているので、女子学生にも男子学生にもおすすめ。

-お気に入りの本
森鷗外の『山椒大夫』。どこで読んでも、涙が出そうになる。ラストの母親の苦労が心にぐっとくる。

-本を選ばれる基準
おもしろいものを。自分の興味関連のものを特定の本屋で。自分の知らない分野で興味持ちそうなものをとりあえず買って面白そうなところを読んでみることも。内田樹さんの論とか、椎名誠さんの本も好き。旅行記も好き。旅行行かないけど見るのは好き。アジアとか。

まとめ:
お忙しい中、優しく丁寧に応対して下さいました。たくさんの本をおすすめして頂いて、先生と本との関わりの深さを実感できました。レファレンスや図書館サービスの大切さも身にしみて感じました。前川恒雄先生の本や『山椒大夫』や茨城のり子さんの詩集を読んで、自分の知識を深めていきたいと思います。

 <A先生おすすめの本>
  前川恒雄著  『われらの図書館』 筑摩書房,1987年

(インタビュアー:文学部 3年)


文学部 田中貴子先生へのインタビュー

文学部 3年生 Yさんが、文学部日本語日本文学科の田中貴子先生にインタビューを行いました。

-本はよく読まれますか
本がなければ生きていけない。仕事でも私生活でも必要不可欠なものであって、本は生活そのものです。
 
最近読まれた本について
(趣味の本)宮内悠介の『スペース金融道』を読みました。彼の本は全部読んでいます。SFで若い人で、センスがいい。現在の閉塞的な世の中をよく捉えています。SFとミステリーは楽しみの読書です。
 
-先生が怪しいものに興味を持たれたきっかけ
・子供の頃にお母さんが寝る前に語って下さった
・ゲゲゲの鬼太郎のアニメ世代。第一回の放送も見ました。水木しげるの影響。
・生まれ育った京都には不思議なもので溢れていたので、馴染んだ
・元々不思議な話が好きだった。

-学生時代に影響を受けた本
中上健次の本で中世文学に行き着きました。熊野についての小説が自分の研究方向を決めるきっかけに。当時の現代思想の本をたくさん読んでいました。クロード・レヴィ =ストロース『野生の思考』など。1990年代には構造主義が学生にも馴染みやすかった。みすず書房の本を積極的に読んでいました。

-古典文学を学ぶ人におすすめの本
百目鬼恭三郎の『奇談の時代』を高校生の時に読んでいました。古典文学の入門書としておすすめです。馬場あき子の『鬼の研究』が批判されていたのが印象的でした。批判する面白さや原文読む大切さを知りました。

-本を選ばれる基準について
新聞の書評やネットの新刊書などをチェックして、面白そうなものを読みます。幅を狭めないように、自分の専門とは違うもので面白そうなものやとっつきやすそうなものを読むようにしています。『世界で一番美しいイカとタコの図鑑』など、生き物関係の本は好きで、図鑑もよく見ます。理系の本も。本は情報だと考えています。リアル本屋に行って、ボーと本棚を眺めて買うことも多いです。お金を出して本を買って付箋を貼ったり書き込みをしたりして自分の本にするのが好きです。

【まとめ】
初めてのインタビューですごく緊張しました。先生の本に対する思いや考え、中世文学の研究に行き着かれたルーツなど、とても貴重なお話を丁寧に教えて下さいました。おすすめして下さった本を読んで、視野を広げるとともにこれからも、読書に励み、様々なことを吸収していきたいと思います。お忙しい中、インタビューにお時間を割いて下さり、ありがとうございました。

 <田中貴子先生おすすめの本>
 百目鬼恭三郎著  『奇談の時代』 朝日新聞社,1978年

(インタビュアー:文学部 3年)


岡本綺堂著『半七捕物帳』

書名: 半七捕物帳 年代版 1~4
著者: 岡本綺堂
出版者: まどか出版  出版年: 2011.11 (初出:  1917年) 
場所: 2階中山文庫  請求記号: 913/O/1~4

今年2017年は、日本探偵小説の嚆矢『半七捕物帳』100周年です。

岡っ引きの親分「半七」が、江戸の町でおきる事件を解決する探偵小説です。派手な剣戟シーンがないので、あまり映像化はされていませんが、江戸の人情が伝わる名時代小説で、100年経っても人気が衰えることなく、現在でも新しい版が出版されています。

本学図書館にある版は、半七が活躍した化政期から幕末までの事件を年代順に並べた版です。『半七捕物帳』シリーズは全て短編なので、1冊に20編程が収録されていてお得だということもありますが、年代順、というところもポイントです。というのも、岡本綺堂の作品は、時代劇関係者が使うほど時代考証に定評があり、通して読むと江戸時代を体感できるのです。

地理や小道具はもちろんですが、特に、登場人物たちが使う言葉を楽しんでください。江戸時代、つまり明治時代に標準語が定められる前は、地域だけでなく、身分、職業、上下関係、男女、年齢などによって、多様な日本語が存在していました。加えて、自由に言葉を着せ替えできる粋な人、方言丸出しの野暮な正直者など、登場人物の個性によっても言葉が変わります。
例えば、(半七は粋で知的なキャラなので、めったに使いませんが、)有名な「てやんでぃ!」は、下町の町人が目下の人物に対してしか使いません。また、半七が目上の武士から事件を任される際には、特別なお役を引き受けるという自負を込めて「ようがす(よろしいです、承知しましたというような意味)」というような独特の敬語を使います。
岡本綺堂は、物語全体を現代の我々でも分かりやすい言葉でまとめながらも、会話ひとつで登場人物の人柄をイメージできるように仕掛け、短い物語を奥深く仕上げています。

小説を楽しみながら、歴史文化も楽しめるシリーズです。