将棋世界 編『羽生善治全局集 七冠達成まで』

理工学部  1年生 石山 遥希さんからのおすすめ本です。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

書名 :  羽生善治全局集 七冠達成まで
著者 :  将棋世界 編
出版社:マイナビ出版
出版年:2015年

将棋界で有一、七つのタイトルを取り、七冠王になった羽生善治の名人獲得から七冠王達成までの合計111局の棋譜が載っている将棋棋譜解説本です。一局一局に解説もついていて、わかりやすかったです。将棋中級者以上の方や羽生善治ファンの人は是非とも一読してほしい一冊です。

 


【NAAP精神分析学会で最優秀書籍賞を受賞】富樫 公一先生 (文学部・公認心理師養成センター)『The Psychoanalytic Zero: A Decolonizing Study of Therapeutic Dialogues』

公認心理師養成センター所長・文学部の富樫公一先生のご著書
The psychoanalytic zero : a decolonizing study of therapeutic dialogues が、
アメリカ・ニューヨークに本部を置く「NAAP精神分析学会」の
単著部門において、最優秀書籍賞を受賞されました。

 

<教員自著紹介>

心理的問題を扱う臨床実践は、実務です。そのために、私たちは様々な理論を学び、技法を訓練します。その先にあるのは、なんでしょうか。効率的な治療でしょうか。人の心はそんなに単純ではありません。

臨床家がどれだけ努力しても、どうにもならないことはたくさんあります。そうしたことを考え続けてこの本を書きました。臨床家が自分の実践に悩んだときに立ち返る場所、それがゼロです。それは、相談に来る人たちとの出会いの原点でもあります。

本書はありがたいことに、米国の学会の最優秀書籍賞をいただきました。関心のある方は、手に取ってみてください。

『The Psychoanalytic Zero: A Decolonizing Study of Therapeutic Dialogues』
■ 富樫 公一著 ,  Routledge ,  2020
■ 請求記号  146.1//4169
■ 配架場所   図書館   1F 教員著作
■ 著者所属   富樫 公一(文学部・公認心理師養成センター)

 


ご入学おめでとうございます!

 新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます!

 図書館では新入生向けに、エントランス展示を更新しました。
 『読書への誘い』ということで、図書館内のどこに、どういった本があるか簡単に説明していますのでぜひ見てみてくださいね。


 図書館入館ゲート入ってすぐのところに、大学1年生におすすめの本を並べた特設コーナーも設置しています。
 キャンパスライフで困ったり悩んだりしたときの助けになるかもしれませんので、こちらも覘いてみてください!


科学道の特設コーナー設置!

科学道特設コーナーを作ってくれた、KONANライブラリサーティフィケイトのエントリー学生の皆さん

 科学道の詳細については公式サイトを見ていただくとして、ようやく甲南大学図書館でも特設コーナーを設置できました。
 というのも、実はこの企画、昨年学生ボランティアの方を集めて実施する予定が、コロナのため延期に延期を重ねていたという事情があります。
 今年になって、昨年ボランティアに応募してくれた学生さんたちに改めて連絡してみたところ、皆さんすごく意欲的に参加を表明してくれて、本日ようやく感染症対策を講じながらの作業となりました。
 特設コーナーは図書館1階の北側壁面、新着図書コーナーの横にあります。
 甲南大学が所蔵している、科学の面白さに触れることができる本がたくさん並んでいますので、在学生も新入生も、理系文系も問わず、ぜひ読んでみてください!


福井 義一 (文学部)『鬱は伝染 (うつ) る。』

 

<教員自著紹介>

本書は,世界中に蔓延しているうつ病の解決策として,抗うつ薬の代わりに「人と人のつながり」の重要さを提案しています。「人間関係が人を傷つけ鬱を生み出す一方で,人間関係こそが鬱を癒やせる」というヤプコ博士の自説と,解決に必要な社会的スキルが満載です。鬱に悩む人,身近に鬱の人が支える周囲の人,鬱を予防したい人,鬱から回復した人に加えて,これから社会に出て働き,親になる大学生の皆さんにこそ,ご一読いただきたいです。

『鬱は伝染 (うつ) る。 : 最もありふれた精神疾患は、どのように蔓延ったのか、どうすれば食い止められるのか』
■ 監訳: 福井義一 , マイケル・D・ヤプコ著 ; 定政由里子訳                                                            北大路書房 , 2020年 8月
■ 請求記号 493.764//2002
■ 配架場所  図書館   1F 教員著作
■ 著者所属 福井 義一 (文学部)

 


[藤棚ONLINE]共通教育センター・鳩貝耕一先生コラム『文字萌え』

図書館報『藤棚ONLINE』
共通教育センター・鳩貝耕一先生コラム『文字萌え』

 ピコ太郎さんのPPAPが流行りだしたのが2016年で、今でも私は一人カラオケで歌ったりします(笑)。ところが、最近になって撲滅しなければならないとされる新PPAPが登場しました。詳細については触れませんが、「Password付きZIPファイルを送ります、Passwordを送ります、Aん号化(暗号化)、Protocol(プロトコル)」と、ダジャレもさることながら、最後の「protocolって何だ?」ということになってしまいます。
 一般的には、テレビのニュースで時々見かける、外相どうしがサインしあって交換する書面(議定書)のことです。情報科学の分野では、コンピュータどうしの通信における、やりとりに関する取り決め(通信規約)を指します。みなさんが普段からとどこおりなくメールしたり、ホームページ(Webページ)をブラウズできたりするのも、このprotocolが「標準化」されているおかげなのです。ただ、それだけでは文字化けする可能性があり、文字コードの標準化も必要です。文章の1文字には1つの数が割り当てられており、これを「文字コード」と呼んでいます。
 ネジの規格を始めとして標準化には様々な分野がありますが、1990年ごろに行われていた標準化活動の一つとして全世界の文字を表すことのできる文字コードであるUnicodeがあります。当初は32ビット(4バイト)文字コードを日本の代表者が強く推していたにもかかわらず、突如「Unicodeという全世界の文字を表すことができる16ビット(2バイト)文字コードを策定しました」のような高圧的な文字コードの決め打ちがありました。どうやら、以前、私が追っかけをしていたのはUnicodeではなく、ISO/IEC 10646という別の標準化活動だったようです(この二つは、後に統合されますが)。Unicodeが出てきた当時のいきさつに不信をいだきつつ、今日まで悶々と過ごしてきた私がここにいます(大げさ)。
 最近になって、これではいけないと思い立ち、当時の経緯を確認するため、様々な参考資料を集めだしました。私も(別の標準化活動の)経験者の一人ではありますが、標準化の舞台は常にドロドロとした世界であり、『ユニコード戦記』(小林 2011)にはUnicode 2.0の頃の舞台裏が描かれています。この本を紹介したところで、みなさんにとってはどうでも良い話しか載っていませんので、『世界の文字と記号の大図鑑 ― Unicode 6.0の全グリフ』(ベルガーハウゼン他 2014)を紹介することにします。

 私は幼いころから「百科事典萌え」していまして、必要に迫られて解説を探すのではなく、百科事典を適当にパラパラとめくりながら妄想の世界にひたるのが好きでした(笑)。この大図鑑では「文字萌え」、すなわち世界の文字をながめながら妄想にひたることができます。「好萌啊!(Hǎo méng a)」といったあたりでしょうか。
 それでは、Unicodeの表現の豊かさについて見ていきましょう。実は、このブログ自身もUnicode(UTF-8)で書かれています。
 『ユニコード戦記』では、フランス語のセディーユ(cédille)のことがセディラと書かれています。コムサ・デ・モード (COMME ÇA DU MODE)のÇに付いている発音区別符号のことです。「著者はフランス語のこと知ってるの?」と一瞬疑いましたが、英語の辞書をひいてみると、英語ではセディラ(cedilla)と呼ぶことがすぐに分かりました。標準化会議で用いられる言語は、ほぼ100%が英語です。よって、この本でも英語読みで書かれているということが分かりました。老舗ベーカリーのKÖLN[kœln]など、ドイツ語のウムラウトや音声記号も問題なく表示できます。これらの文字は、「ラテン文字」としてUnicodeの最初のほうに格納されています。
 Unicodeの標準化においては、後々まで批判の対象となったUnicode 2.0での「ハングルの大移動」問題があります。ハングル文字は、公布された当時は訓民正音 (훈민정음)と呼ばれていました。初声(초성)、中声(중성)、終声(받침)に表音文字の字母を1つ以上割り当てて音節(조합)文字を作ります。Unicode 1.1と2.0の間の非互換、大移動の意味は、組合わせた結果の6,656文字が11,172文字に増えてしまった結果、もとの(文字コードの)場所には収まりきらず、別の場所に移動せざるを得なくなってしまったことが原因です。
 上記のように、Unicodeでは様々な国の文字を同時に表示することができます。16ビット(65,536文字)ごとに面(plane)という単位で区切られています。一般的に使用されているのはBMP(Basic Multilingual Plane)と呼ばれており、BMPは面00です。
 以下の括弧内の文字の例はWindows 10以外では表示されない可能性がありますが、面01には、学術的に価値のある言語の文字、たとえばエジプトのヒエログリフ(𓋹𓁾𓅂𓅢𓁢)、メソポタミア文明の楔形文字など、あるいは変体仮名(そば屋の看板文字など)、麻雀牌やトランプ(🀀🂓🂡)、絵文字(👽😁🐵🐶🚿🚽🛀)などが格納されています。面02には、今日では使われなくなった漢字(𩾛𤯔𡆠𪚥)が格納されています。
 普段、私もかな漢字変換で出てくる文字しか使用していませんが、上記のようにUnicodeを使用すると多彩な文字表現ができますので、知っておいて損はないです。

書誌情報
トニー・グラハム,『Unicode標準入門』,翔泳社,2001
・小林龍生,『ユニコード戦記 文字符号の国際標準化バトル』,東京電機大学出版局,2011
ヨハネス・ベルガーハウゼン,シリ・ポアランガン,『世界の文字と記号の大図鑑 ― Unicode 6.0の全グリフ』,研究社,2014