『The Help』Kathryn Stockett

語学学習室からのBookReviewです☆
【レベル6】 830/ST/6
Title: The Help
Author: Kathryn Stockett

アメリカでベストセラーの小説が、日本ではあまり評価されない。実はよくあることなのです。
この“The Help”は、アメリカで実に2年間、ベストセラーの上位にありました。
この小説が、なぜ日本人に受けないのか。答えは「あまりにアメリカだから」です。
時は1960年代、時の大統領はケネディです。この時代のアメリカは冷戦の反動から、“アメリカン“な文化が流行しました。プレスリーの音楽が流れる中、アメ車が走り回っている時代です。今でも多くのアメリカ人は、この時代が最もアメリカらしいと、特別な感情を持っています。
しかし、この時代にはまだ、厳しい人種差別が残っていました。
特に南部では根強く、上流階級の女性たちは「ヘルプ」と呼ばれる黒人女性に家事も育児もまかせっきりでした。そんな南部の上流階級の家に育ったスキータが大学から戻り、地元の新聞社に就職したところから物語は始まります。
外の世界から戻ったスキータは、地元の抱える社会矛盾がリアルに見えるようになっていることに気づきます。いままで「友人」だと思っていた同年代の女性たちと、自分を育ててくれた「ヘルプ」たち。スキータにとってはどちらが本当の友なのか。スキータは「ヘルプ」たちの本音をききだそうと、インタビューを試みます。けれど、「ヘルプ」たちにとって、インタビューに応えることは死活問題。だれも応じてはくれません。その時、トイレに関するある事件が起きます・・・。