小倉美惠子『オオカミの護符』

書名: オオカミの護符
著者: 小倉美惠子
出版者: 新潮社  出版年: 2011年
場所: 1階開架一般  請求記号: 387//2111

ライトノベルのようなタイトルですが、民俗学の本です。

著者の小倉さんは、神奈川県・土橋の古い農家のご出身だそうです。
先祖代々土着の農家だったそうですが、土橋が都市化するにつれ、大好きだった祖父母といつしか疎遠となり、ご自身も国際親善に関する仕事をされていたとのこと。
ご実家の周りもすっかり住宅街になったのですが、ある日、ぽつんと残されていたお蔵に、オオカミの絵が描かれたお札が貼ってあるのに気が付きました。
古いものではなく、最近貼り換えた跡があるようです。しかも、何度も繰り返し貼り換えられたらしく、幾重にも跡が付いている・・・。

気になった小倉さんは、そのルーツを訪ねてみることにしました。
はじめは両親、古くからのご近所、山の御師、山里の古老・・・失われていくカミサマたちと出会う過程に、わくわくします。

この本については、文学部の田中貴子先生が描かれた書評が朝日新聞に掲載されています。
こちらもご参照ください。
http://book.asahi.com/reviews/reviewer/2012020500014.html

(konno)