(KONANライブラリ サーティフィケイト学生企画)『本に「ふれる」本。』第4回

KONAN ライブラリ サーティフィケイトの学生企画
『本に「ふれる」本。』第4回

 4回目の連載となりました、法学部3年の K・Rです。

 一ヶ月に亘って連載しました、ブログ記事も本日でラストとなりました。
そんなラストを締めくくる一冊に「本について考える」物語をご紹介します。

 今回おすすめ本は、夏川草介の『本を守ろうとする猫の話』(小学館、2017)です。

 祖父が営んでいた古書店を閉めることとなり、その際、突如現れた茶トラの「トラ」。トラに囚われた本を救い出してほしいと頼まれ、主人公が不思議な世界へと巻き込まれるストーリーです。

 この本の一番の読みどころは、本を大量に読むことを目的にする人や、あらすじだけを読んで効率よく本にふれている人に対して、主人公が自分なりの言葉で本がどのような物なのか教えてくれるところです。

 私自身、改めて本に対する考え方が変わり、自分らしく本を読む大切さを感じました。また、本が私たちに与えてくれる力を知ることができました。

 本が好き、本に関わっているすべての人に、本について改めて考えるきっかけとして読んで頂きたいです。

 最後に、私の好きな主人公のセリフを書いて終わりにしようと思います。
 「“人を思う心”、それを教えてくれる力が本の力だと思うんです。その力が、たくさんの人を勇気づけて支えてくれるんです。」(夏川、『本を守ろうとする猫の話』、P.201)

 これを機に、多くの人が本に触れることを願っています。
 一ヶ月に亘る連載を読んで頂き本当にありがとうございました。

 また、ご協力して頂きました、図書館・TSUTAYA BOOKS のみなさまに改めて感謝申し上げます。

 法学部法学科3年 K・R

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【紹介した本】

本を守ろうとする猫の話』、夏川草介 、小学館 、2017

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図書館に所蔵している本は、連載期間中、図書館入館ゲート前の特設コーナーで展示しています。
貸し出しもできますので、お手に取ってご覧ください。(本が貸出中の場合は、MyLibraryから予約できます。)