<教員自著紹介>
この本では、村上春樹・宮部みゆき・梨木香歩などの小説を、前エディプス期の精神分析理論と比較しながら読み解いています。「幻滅」というのはウィニコットというイギリスの精神分析家の理論にある「脱錯覚」のことで、原初的な全能の母親的対象を「喪う」ことが、逆に内的必要性と結びついた新たな外の「世界」が創り出されるという意味をタイトルに込めました。読んでいただけるとうれしいです。
■『幻滅からの創造 :現代文学と「母親」からの分離』 田中雅史著 新曜社 2013年10月
■請求記号 910.26//2317
■配架場所 図書館2階開架一般 ほか
■著者所属 文学部 教授
■先生からのお薦め本
『十二国記』小野不由美著