有川浩著 『県庁おもてなし課』

知能情報学部 4年生 Aさんからのおすすめ本です。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

書名 :県庁おもてなし
著者 : 有川浩著
出版社:角川書店
出版年:2011年

この小説は、高知県を舞台にした地域密着型の物語であり、実際に行ったことない土地なのにその風景が自分の頭の中化にありありと浮かぶ作品である。高知県に行ったことがない人でも、高知県に行ってみたいと必ず思う、それほどに高知県の魅力が詰まった一冊だと感じた。かくいう自分も読み進めていくうちに高知県の魅力に取りつかれ、実際まだ現地には行けてないものの、ポップアップストアなどが開催されている際は、必ずのぞくようになってしまうほどだった。

本のあらすじとしては、高知県に実在する「おもてなし課」に所属する主人公が、一般の人たちの知恵を借り、試行錯誤を繰り返しながら、高知県を盛り上げるために頑張るお話。しかし、あくまで役所の人間。よく言われるお役所仕事の塊の主人公が、一般の人たちとの交流によって、少しずつ庶民感覚を取り戻し、どうすれば盛り上げていけるのかを解決していく。

そして有川浩作品にはつきものである甘酸っぱい恋愛ももちろん描かれており、お役所のぐだぐだ仕事から最後の未来に希望溢れる展開まで、魅力たっぷりの作品である。

私はこの作品を読み、先述した通り高知県の魅力に取りつかれた。自然豊かでのんびりとした土地。魅力的な登場人物。そして聞きなれない高知弁なども楽しむことができる。そして主人公がいかにもお役所にいる頼りない人間というのも、読み進めていくうえで、感情移入もしやすく、そして主人公と一緒に庶民感覚を養えるように感じることができる。

そして主人公が出会ったアルバイトの女性との甘酸っぱい恋愛、デートも魅力の一つである。高知の観光名所を回るデートは、観光名所の良さと工夫を味わうことができる。

是非この機会に「県庁おもてなし課」を読んで高知の魅力を体感してほしいと思う。