<教員自著紹介>
本書は、確率システムにおける動的な最適化問題を定式化するマルコフ決定過程(MDPs)について著者らの研究成果を中心に、理論から応用まで記述した専門書です。
割引総報酬を評価規準とするMDPsの新しい解析方法、応用を簡素化できる継続時間型 MDPs とセミマルコフ決定過程の変化の離散時間型 MDPsモデルへの拡張手法、そして、離散事象システム最適制御や最適配置問題、逐次決定過程を応用したオンライン・オークションでの最適割当など、オペレーションズ・リサーチ/マネージメント・サイエンスヘの多数の応用例です。これらの理論・応用・アルゴリズムは待ち行列システムの制御、在庫管理、生産システム管理、配送計画問題、信頼性システムの保全、確率ロボティクス、野球の戦術などの不確実性を伴う制御や、不完全情報下での最適政策の決定に幅広く応用できます。不確定要素を持つ効率良く最適な意思決定を行うための手法を知り、理論と現場をつなぐ技術と智慧を育くめればと願っています。
■『 Markov Decision Processes with Their Applications 』岳 五一 ほか著 Springer (2008年)
■請求記号 417.1//4016
■配架場所 図書館1階洋書
■著者所属 知能情報学部 教授
■岳 先生からのお薦め本
『Performance Analysis of Multi-Channel and Multi-Traffic on Wireless Communication Networks (和訳: 無線通信ネットワークにおけるマルチチャネルと
マルチトラヒックの性能解析) 』
Wuyi Yue and Yutaka Matsumoto/Kluwer Academic Publishers, 2002
■請求記号 547.52/Y96
■配架場所 図書館4階書庫一般