川口茂雄 ほか編著(文学部)『リクール読本』

<教員自著紹介>
 《物語論》で知られる、現代フランスを代表する哲学者のひとり、ポール・リクールの思想を解説する、本邦初のガイドブックです。リクールは、社会学や精神分析学の見解を取り入れながら、フランスの最新の歴史学理論をも用いて、《歴史》や《物語》について哲学的に考察しました。
 テレビドラマや、トランプ氏の挑発的発言といった、根拠不明のイメージや言葉から、《過去》や《歴史》を私たちはなんとなく認識しています。しかし、解釈抜きの“真の過去”が存在する、と考えるのも素朴にすぎます。過去をどう言葉にするか。“ポスト真実”時代の「解釈の衝突」をどうとらえるか。そのためのヒントがリクールの哲学にはあります。

 
■『リクール読本』
■川口茂雄 [ほか編著]   法政大学出版局  2016年7月
■請求記号 135.5//2171
■配架場所 図書館1F 教員著作コーナー
■著者所属 文学部 准教授

 
■川口先生からのお薦め本
・『時間と物語(Ⅰ~Ⅲ)』ポール・リクール著 
・『記憶、歴史、忘却』 ポール・リクール著  久米博訳 新曜社        
■請求記号 201.1/1/2006
■配架場所 図書館1階 開架一般