長濱宏治先生(フロンティアサイエンス学部)推薦『世界で一番美しい元素図鑑』

☆新入生向けの図書案内

著者: セオドア・グレイ
タイトル: 世界で一番美しい元素図鑑
出版者: 創元社
出版年: 2010
配置場所: 図書館 2階参考図書
請求記号: 431.11//2012

理系、文系を問わず、すべての新入生諸君にぜひとも読んでもらいたい一冊の本を紹介します。それは『世界で一番美しい元素図鑑』です。
ルクレティウス(紀元前60 年ごろ)はその著書『事物の本性について-宇宙論-』の中で、「いかなるものも無に帰ることはできえない、万物は分解されて元素に帰する。」と記しています。皆さんもご存知のように、この世で検知可能なあらゆるものは元素でできています。元素には二つの別の顔があります。ひとつめは純粋状態で、ふたつめは他の元素と結合した化合物の状態です。どの元素も純粋状態と並んで、私たちが日常生活で見かける化合物や製品としての顔をもち合わせています。この本は、世界をかたちづくる根源である118個の元素の両方の顔を突き合せて私たちに見せてくれます。つまり、この本は世界の根源の百科事典であると言えます。また、各元素の科学的知見に基づいた解説はユーモアにあふれ、その元素の発見・性質・用途などについて、様々なエピソードや意外な物語を教えてくれます。この本を読んだ後には、この世界をかたちづくっている元素に対するあなたの見方は大きく変化していることでしょう。Let’s Enjoy the Elements.
甲南大学図書館報 藤棚(Vol.29 2012) より