<教員自著紹介>
罪を犯した人々を社会に再統合することによって、再犯を防ぎ、安全・安心な社会を築こうとする取組みが始まっています。それは、法学、政治学、社会学、心理学、精神医学、福祉学などの様々な領域が連携・協働した研究と実践によって具体化されます。
本書は、この新しい取組みを社会において支える市民や学生にとって「道しるべ」となるであろう。
■前田 忠弘(監修)『司法福祉:罪を犯した人への支援の理論と実践』
法律文化社 2013年8月
■請求記号 369//2158
■配架場所 図書館1階開架一般
■著者所属 法学部 教授
■先生からのお薦め本
・『ニッポンの刑務所30』外山ひとみ著(2013年)光文社
「4.教員自著紹介」カテゴリーアーカイブ
園田 寿 他執筆『インターネットの法律問題 : 理論と実務』
<教員自著紹介>
インターネットの法律問題に造詣の深い18名の著名な弁護士、大学教授等が、その豊富な知識を基に執筆しています。現在、最高水準の研究書ですが、問題点と解決の方向性が分かりやすく論述されています。
■『インターネットの法律問題 : 理論と実務』新日本法規 2013年9月
岡村久道 編著、石井夏生利、園田 寿(法科大学院 教授)ほか執筆
■請求記号 007.3//2329
■配架場所 図書館1階開架一般
■先生からのお薦め本
・『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』村上春樹著 講談社 1990年
人と情報の関係を、文学的哲学的に深く突き詰めた物語りの名著です。
田中 修(理工学部)『フルーツひとつばなし:おいしい果実たちの「秘密」』
<教員自著紹介>
本書では、私たちにおいしい果物を提供してくれる植物たちに感謝の意を込めて、果物たちの秘めたしくみと、私たちの健康を守るパワー、ともに歩んできた足跡に目を向けました。今まで気づかれなかった果物たちの魅力が見えてくるでしょう。
新たな魅力の発見をきっかけに、より多くの果物がこれまで以上においしく食べられ、果物たちの生き方に興味を持っていただけたら幸いです。
■田中 修『フルーツひとつばなし:おいしい果実たちの「秘密」』講談社 2013年8月
■請求記号 SO81.6 /2222/23
■配架場所 図書館1階開架小型
■著者所属 理工学部 生物学科 教授
田中 修(理工学部)『植物のあっぱれな生き方 生を全うする驚異のしくみ』
<教員自著紹介>
植物たちは、私たち人間と同じしくみで生きており、同じ悩みを持ち、その悩みを解くために、日々頑張っています。本書では、「逆境を糧に魅力を高める植物たちの姿」や「甲南大学創立者平生釟三郎先生のモットー「常ニ備ヘヨ」を心構えにもつ植物たちの生き方」を紹介しています。「花がいわれたがっている“ほめ言葉”とは?」、「植物たちが知る“婚活成就の極意”とは?」、「植物たちの浮気心にかける“保険”とは?」などの話題もあわせてお愉しみください。
■田中 修『植物のあっぱれな生き方 生を全うする驚異のしくみ』幻冬舎新書 2013年
■請求記号 471.3//2034
■配架場所 図書館1階開架一般
■著者所属 理工学部 生物学科 教授
■先生からのお薦め本
・『植物はすごい 生き残りをかけたしくみと工夫』田中 修(中公新書)
内藤文雄(経営学部)『財務情報等の監査・保証業務』
<教員自著紹介>
本書は、企業が公表しているさまざまな情報の信頼性をどのように確保し、より有用性の高い情報に基づく意思決定を促進することにつながるのかを論じたものです。
財務諸表の監査を基本におき、他の財務情報または非財務情報の監査または保証業務がどのように異なるかについて、いろいろな視点から検討しています。
たとえば、サステナビリティ報告書。経済、環境、社会の3つの側面についての情報の信頼性の確保がグローバルにみても重要視されています。
■内藤文雄『財務情報等の監査・保証業務』 中央経済社 2012年
■請求記号 336.97//2206
■配架場所 図書館1階開架一般、サイバーライブラリ 一般和書 ほか
■著者所属 内藤文雄 経営学部 教授
西條 隆雄 他執筆『Dickens in Japan : Bicentenary Essays』
ディケンズ生誕200年を記念してディケンズ・フェロウシップ日本支部が出版した、英文記念論集。原、新野、松岡、佐々木氏を編集委員として、20篇の投稿論文の中から厳選をへて作品論8篇と小説以外の活動又は彼の文学の特徴に関する6篇が掲載されている。いずれも最新の研究成果を取り入れて論じた好論文で、本書は「日本の研究レベルの高さを全世界に知らせるとともに、ディケンズおよびヴィクトリア朝研究における世界的な里程標になろう」と編集委員代表の原氏は自負する。
作品論では、松本氏がネル(『骨董店』)に差迫る「死」があちこちで暗示されながらも中々訪れてこないのは、単なるサスペンスのためではなく、作家が理想的な死の環境を整えているからだとユングを援用して解き明かしているのは面白い。『キャロル』の夢の時間を指摘した廣野氏、そのオペラやミュージカルの出現(とくに1950年以降に集中していること)の理由を考察したチャンドラー氏の論考も興味深い。また、佐々木氏の「『ドンビー父子』の繋ぎのことば」は、従来の、作品がまとまりに欠けるという評価に対し、いかに緊密に構想されているかを論じたもの。「父と子」の「と」という繋辞(=接続詞)ひとつを取ってもそこに作品の中心テーマが如実に語られているとの指摘は鋭く、英語表現力も英米人のそれに伍してすばらしい。
作品論以外では、ディケンズと風俗画(日常生活に題材を求めた絵画)の関係を論じ、17世紀オランダの風俗画家オスターデと19世紀スコットランドの風俗画家ウイルキーが作家に与えた影響を扱う木島氏の論考は新鮮である。また、松岡氏によるディケンズの登場人物になべて見られる「心理的牢獄」、そして渡部氏の「夢うつつの状態」と創作の関係もまたディケンズ理解には必須であろう。西條氏の「ディケンズと素人演劇活動」は、作家として以外に、俳優・舞台監督・演出家としてプロも顔負けの存在であったディケンズの慈善興業の正確な記録と使われた演劇脚本を辿ったもので、世界でも数少ない研究である。脚本は容易に手にはいらないので、全24篇の脚本とそれぞれの興行プログラムを一冊にまとめた書物の出版が待ち望まれている。
■『Dickens in Japan : Bicentenary Essays』Osaka Kyoiku Tosho, 2013年
■ 西條 隆雄 (元文学部教授)執筆、原英一ほか編