5-2.教員インタビュー」カテゴリーアーカイブ

文学部の木股 知史先生へのインタビュー

文学部 3年生 髙橋 梨華子さんが、文学部の木股 知史先生にインタビューを行いました。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

図書館は利用しますか

若い頃、大阪府立中央図書館の本館がまだ淀屋橋にあったときは仕事終わりに行っても十分調べられる時間まで開館していて、よく行きました。大学の図書館は六時に閉架図書の申し込みが終わってしまい、気が付いたら六時ということばかりです。神戸市立中央にも行きますね。神戸新聞の記事を見たり、古い資料の貸出でも利用したりします。昔、開架資料が中心の図書館があったのですが、横に並んでいる図書からも情報が得られていました。カード検索だった頃は、カードをくっているときに色々な発見がありましたがパソコンでの検索になって、隣の本という情報検索方法がしにくくなったと感じます。

学生時代にしておけばよかったと思うことはありますか

面倒がらずに、色々な場所にもっと行っておけばよかったと思います。

・学生時代にしていてよかったことはありますか

古本屋に通ったことです。古本が面白いという気づきは今の仕事にもつながっています。今あるものはフィルタリングされて目の前にあるわけですが、それだけではないのではと考えます。古本というのは、たいへん古いものから最近のものまで一緒に存在していて、普通の価値序列や分類とは別の混沌とした世界が広がっているのがとてもおもしろいです。

一番好きな文学作品は何ですか

文学も一つの序列です。今の文学の捉え方も、フィルタリングされた結果で形作られたものですが、そうではない表現の歴史が気になっています。本を作るのには様々な人が関わっています。その人の複雑な絡み合いそのものが文学であり、表現の歴史の展開ではないでしょうか。抽象的な文学という概念より、書物が生まれる具体的な歴史の流れが気になります。

・読み続けられる小説の条件は何だと思いますか

時代の考え方によって見方、読み方が変わっていく作品でしょうか。フィルタリングされて残るのが良いのか、そうではない残り方がありうるのか。
忘れられているものでも今読みなおせばおもしろいものもあるだろうし、それらが失われていることに寂しさを感じます。残っているものが全てよいとは言えない。視点の取り方を変えれば、いろいろなものが見えてくると思います。

・文学の一番の魅力は何だと思いますか

表現することそのものに意義があると思います。言葉による想像的な世界で過去、現在、未来のさまざまなことが表現されることがとても大切だと思っています。それが一番の魅力ではないでしょうか。

・感想

普段ではゆっくり聞けないようなことを、今回インタビューという形で先生の話を聞かせていただきました。「文学も一つの序列である」という考え方が、とても印象的でした。文学への学びが尽きることはないということを、改めて実感させてもらいました。
インタビューに答えてくださった木股先生に感謝します。

 

 

(インタビュアー:文学部 3年生 高橋 梨華子)

マネジメント創造学部の広渡 潔先生へのインタビュー

知能情報学部 3年生 藤澤 舞さんが、マネジメント創造学部の広渡 潔先生にインタビューを行いました。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

・本はよく読みますか。月に何冊程度ですか。

月に10冊程度です。
私の読み方は「見回す」感じです。Introduction とConclusionを眺めて、Contentsを見て  興味があるChapterをさらっと読みます。Introductionには著者の問題意識、議論の展開が書いてあり、Conclusionには展開した議論の要約と結論が書いてあります。ハーバード大学が学部生用にCritical readingという案内を出しています。そこでは、まず本をReadするのではなくLook “around″the text before you start readingとアドバイスしています。本を「見回し」ながら要約を掴み、本の印象を予備的に固めていくということです。万巻の書物を精読するには人生は短すぎます。

・どのジャンルの本を読みますか。

歴史関係が多いですね。人間には物事を理屈で割り切るタイプと歴史に還元して考えるタイプがいるかと思います。私は後者です。イタリアに5年、英国に7年いたこともあり、ヨーロッパの歴史、特に英国史が好きですね。英国という小さな島国が約400年をかけて世界に冠たる大英帝国を作り上げ、衰退していく歴史は味わい深いものがあります。

・人生を変えた本はありますか。

人生を変えた本はありません。ただ英国の名宰相チャーチルに関する本は好きですね。チャーチルは第二次世界大戦でナチスの脅威から世界を守った自由の守護者と言われています。同時に、インドなど植民地の独立を決して快く思っていなかった最後の帝国主義者でもありました。彼は19世紀の帝国主義を引きづっていたが故に社会主義やガンディーの独立運動を嫌いながら、それ以上に20世紀のヒトラーやファシズムの台頭に強烈な違和感を抱き、最後まで戦い抜きました。しかしその勝利の後に残ったのは大英帝国の衰亡でした。老境を迎え大英帝国に育てられ、その帝国の最後を看取っていきながら ‘all been for nothing…The Empire I believed in has gone.’と嘆くチャーチルに偉大な人間であるが故の悲劇を感じますね。「徒然草」に「死は前よりしも来たらず、かねて後ろに迫れり」とありますが、チャーチルの成功の裏に潜む挫折と悲嘆に、何がしかの死を抱いて生きる人生というものを如実に感じます。

・今の一般の大学生におすすめしたい本はなんですか。

「論語」「万葉集」やプラトンの「国家」などの幾世代もかけて読み継がれた古典のうちひとつを座右の書としてみてはいかがでしょうか。

・所感

今回、別のキャンパスに訪れたことを新鮮に感じました。また、広渡先生の専門(経済史:歴史的な史料を用いて経済社会を深く理解することを目指す学問分野)や歴史についてお話を聞いたことは自分の中で財産になったと思います。

 

 (インタビュアー:知能情報学部 3年生 藤澤 舞)

理工学部 林 慶一先生へのインタビュー

理工学部 2年生 村上一寿さんが、理工学部の林 慶一先生にインタビューを行いました。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

  • 本はよく読みますか。
     研究に関連してよく読みます。

  • どんな本を主に読みますか。
     自然災害、地形、地質、理科教育です。

  • 本のよい読み方は何だと思いますか。
     自分の知識の中に、新しく知ったことを組み込むつもりで読みます。

  • おすすめの本は何ですか。
     『シリーズ 日本の歴史災害 全6巻』です。
     実際に災害に巻き込まれた方々の生々しい体験が、テレビ等のインタビューとは
     比べ物にならないくらい具体的に描かれていて、自分が体験したに近いものが得
     られます。

  • 地学に関心を持ったきっかけは何ですか。
     高校時代の地学の授業で、今の自然界にはとっても長い歴史があり、
     それを研究する分野があることを知ったことです。

  • 逆に、人に何かを伝えるときに大事だと思うこと、意識していることは何ですか。
     自分がまず十分納得できるまで理解していること、そのうえで相手に合わせた
     表現で易しく話すことです。

  • 地学分野の研究・講義に加えて理科教育を専門とされていますが、理科教育において重要だと考えることは何ですか。
     理科の先生に不足しているのは、自然の事物・現象への興味・関心と、
     その結果身についてくる知識だと思います。この態度の上に教える情熱が
     出てくればたいていはうまくいくと思います。

  • インタビューの所感
     お忙しい中でも、インタビューに答えていただけて嬉しかったです。
     インタビューの答えから、普段の講義がとても分かりやすいことの理由が
     分かった気がします。

 <林 慶一先生おすすめの本>
 『シリーズ 日本の歴史災害 全6巻』 古今書院
 

 
 

 

 

 

(インタビュアー:理工学部 2年 村上一寿)

フロンティアサイエンス学部 村嶋貴之先生へのインタビュー

文学部 4年生 中西聖也さんが、フロンティアサイエンス学部の村嶋貴之先生にインタビューを行いました。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

―本はよく読まれますか?

本は好きなのでよく読みます。最近は忙しいですが月に6冊程度、ミステリーや古めの純文学をよく読みます。最近はkindleで読むことが多いです。

―小さい頃はどんな本を読んでいましたか?

昔から僕は理科少年だったので、自然科学分野の本が好きでした。小学生の頃は図書館で借りて読んでいました。ホームズやルパンなども好んで読みました。

―化学の分野に興味をもったきっかけは何ですか?

 理科は全般的に好きでしたが、高校の化学の先生の影響はすごく受けたと思います。化学が苦手な子に対して、「有機化学は少し違う分野だから、頑張ったら化学が好きになるよ」と教えていて、実際に大学の講義では、これまでの暗記する化学とは違う印象を受けました。自分の手を動かして新しいものを作り出せることにも興味を持ったので、有機合成を選びました。

―現在図書館長に就かれていますが、何か展望はありますか。

 現在は本棚が埋まってしまっている状態なので、大学生が本当に必要としている、役に立つ本を選べるように学生たちの意見を取り入れていきたいと考えています。

―有機合成化学に興味がある方、一般的な大学生に薦める本をそれぞれ一冊ずつ教えてください。

 有機化学に興味がある方にはピーター・サイクスの『A Guidebook to Mechanism in Organic Chemistry』(『有機反応機構』)。僕が学生の頃に「この本を読んだら絶対有機化学が好きになる!」と学生同士で言っていて、自主ゼミで輪読していました。大学生の中でも新入生には、梅棹忠夫『知的生産の技術』。知的なことを生み出すために、日頃どういうことを実践したらいいかなど、論理的にものを考える方法が具体的に書かれています。

―インタビューを終えて

 私はずっと文系の道を歩いてきたので、理系の方の話を聞けるのはとても新鮮なことでした。物心ついた時から理科が好きだったと話されていて、学問への好奇心の大きさに驚きました。図書館の展望についてもお話いただき、とても貴重な経験となりました。

 

<村嶋貴之先生おすすめの本> 
  ピーター・サイクス/久保田尚志著  『有機反応機構(第5版)』 東京化学同人,1984年

 梅棹 忠夫著  『知的生産の技術』 岩波新書,1969年
  

  
  

(インタビュアー:文学部 4年 中西聖也)

経済学部 林健太先生へのインタビュー

経済学部 3年生 Mさんが、経済学部の林健太先生にインタビューを行いました。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

  • 1年間にどれくらいの頻度で読書をされますか

研究費で色々な種類の本を買って目を通すのですが、じっくり最後まで読み切る本はそんなに多くありません。年に5~6冊程度でしょうか。私の研究分野が情報産業系というのもあって、ネット上の情報で結構こと足りるので、ブラウザでテキストを読んでいる時間の方が多いです。本を読むのはまとまった時間がいるので、長期休暇の時に読みます。

  • 読む本はどうやって選んでいますか

普通に本屋さんに行ってタイトルを見たり、アマゾンのおすすめに出てきたものを買ったりします。ネット上で気になったワードをもとに探すことや、ネットや本に書かれている参考文献を参照することもあります。必要だと思ったら価格はあまり気にせず買います。

  • 本を読むのは好きですか

好きですが、今は完全にネットに時間をとられていて、そっちにまで手が回っていません。でも子供が生まれてからは、子供に読む本としてまた徐々に手に取るようになってきました。妻が図書館が好きで、せっせと本を借りて来てくれるので、面白かったものは買って家に置いたりしています。

  • 人生を変えた本はありますか?

カール・シャピロ、ハルR・バリアンの『「ネットワーク経済」の法則』(原題は『Information Rules』)です。大学院生時代に読んで、それ以降、研究上でかなり影響を受けました。私の研究はこの本が下敷きになっています。1998年のまだインターネットが良く知られていない時代に書かれた本なのですが、非常に鋭い分析がされています。今の時代も、この本に書かれたことの延長線上にあるものがかなり多い、凄い本です。初期のころのゼミ生には、原書を渡して解読する課題を出したりもしました。

  • 学生にお勧めの本を教えてください

『シリコンバレー発 アルゴリズム革命の衝撃 : FintechIoTCloud ComputingAIアメリカで起きていることこれから日本で起きること』ですかね。今の私のゼミの課題図書でもあります。2016年の本なので、それ以降のことは書いていませんが、情報通信産業の中心であるシリコンバレーで何が起きているのかについて書かれた本の中でもよくまとまっていて分かりやすく、文章も読みやすい良い本だと思います。

  • あとがき

初めてのインタビューで至らない点もあったかと思いますが、優しく対応してくださり、興味深いお話を多々聞かせていただきました。上記にまとめきれなかった話も多く、より上手く内容をまとめられるようになることが今後の課題です。先生の研究のルーツになった本『「ネットワーク経済」の法則』は、いつか時間を作って読んでみようと思います。忙しいなか、インタビューに快く応じてくださり、ありがとうございました。

 

<林健太先生おすすめの本> 
  櫛田健児著  『シリコンバレー発アルゴリズム革命の衝撃 : Fintech, IoT, Cloud Computing, AI…アメリカで起きていること、これから日本で起きること』 朝日新聞出版,2016年
   

(インタビュアー:経済学部 3年)

文学部 久松睦典先生へのインタビュー

文学部 1年生 Mさんが、文学部の久松睦典先生にインタビューを行いました。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

 

Q.先生はよく本を読まれますか?月に何冊ほどでしょうか? 

A.10冊か20冊くらいは目を通していると思いますが、ちゃんと頭からお終いまで読む時間がなかなか取れません。 

Q.どのようなジャンルの本を読まれますか? 

A.臨床心理学に関する本から漫画まで。 

Q.どんな時に本を読まれますか? 

A.電車で移動しているときか、カウンセリングの合間の時間に読むことが多いです。 

Q.先生が学生の頃はどんな本を読んでいましたか? 

A.哲学書や精神病理学などの難しい本を読んだら、賢くなれるんじゃないかと勘違いして図書館に通っていました。 

Q.学生時代に読んだ本が、今の自分に影響していますか? 

A.多少は身になっていると思いたいです。 

Q.先生は甲南大学で心理学基礎論の講義を行っていますが、先生が心理学に興味を持ったきっかけはなんですか? 

A.あまり器用な方ではなかったので、自分や他人の心もよくわからなかったのです。 
扱いにくい自分の心をもっとよく知りたいということがきっかけだったと思います。 

Q.先生のおすすめの本を紹介してください。その理由も教えてください。 

A.「このこと(例えば子供のカウンセリング)に関しておすすめの本は何ですか」 と尋ねられたらいくつか挙げることはできると思うのですが、
そうでなければ「ちょっとでも興味を持ったら、選り好みせずたくさん読んでみてください」と言いたいです。 
それから、本だけでなく、いろいろな人に出会って話す機会もたくさん持ってください。   
   
   
(インタビュアー:文学部 1年)