経済学部 3年生 Mさんが、経済学部の林健太先生にインタビューを行いました。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)
研究費で色々な種類の本を買って目を通すのですが、じっくり最後まで読み切る本はそんなに多くありません。年に5~6冊程度でしょうか。私の研究分野が情報産業系というのもあって、ネット上の情報で結構こと足りるので、ブラウザでテキストを読んでいる時間の方が多いです。本を読むのはまとまった時間がいるので、長期休暇の時に読みます。
普通に本屋さんに行ってタイトルを見たり、アマゾンのおすすめに出てきたものを買ったりします。ネット上で気になったワードをもとに探すことや、ネットや本に書かれている参考文献を参照することもあります。必要だと思ったら価格はあまり気にせず買います。
好きですが、今は完全にネットに時間をとられていて、そっちにまで手が回っていません。でも子供が生まれてからは、子供に読む本としてまた徐々に手に取るようになってきました。妻が図書館が好きで、せっせと本を借りて来てくれるので、面白かったものは買って家に置いたりしています。
カール・シャピロ、ハルR・バリアンの『「ネットワーク経済」の法則』(原題は『Information Rules』)です。大学院生時代に読んで、それ以降、研究上でかなり影響を受けました。私の研究はこの本が下敷きになっています。1998年のまだインターネットが良く知られていない時代に書かれた本なのですが、非常に鋭い分析がされています。今の時代も、この本に書かれたことの延長線上にあるものがかなり多い、凄い本です。初期のころのゼミ生には、原書を渡して解読する課題を出したりもしました。
『シリコンバレー発 アルゴリズム革命の衝撃 : FintechIoTCloud ComputingAIアメリカで起きていることこれから日本で起きること』ですかね。今の私のゼミの課題図書でもあります。2016年の本なので、それ以降のことは書いていませんが、情報通信産業の中心であるシリコンバレーで何が起きているのかについて書かれた本の中でもよくまとまっていて分かりやすく、文章も読みやすい良い本だと思います。
初めてのインタビューで至らない点もあったかと思いますが、優しく対応してくださり、興味深いお話を多々聞かせていただきました。上記にまとめきれなかった話も多く、より上手く内容をまとめられるようになることが今後の課題です。先生の研究のルーツになった本『「ネットワーク経済」の法則』は、いつか時間を作って読んでみようと思います。忙しいなか、インタビューに快く応じてくださり、ありがとうございました。
<林健太先生おすすめの本>
櫛田健児著 『シリコンバレー発アルゴリズム革命の衝撃 : Fintech, IoT, Cloud Computing, AI…アメリカで起きていること、これから日本で起きること』 朝日新聞出版,2016年
(インタビュアー:経済学部 3年)