月別アーカイブ: 2019年6月

文学部 高田実先生へのインタビュー

文学部 4年生 金澤舞奈さんが、文学部 高田実先生にインタビューを行いました。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

―学生時代、どのような本を読んでいましたか。

基本的に何でも読みました。例えば、松本清張や堀田善衛ら社会派の小説。井上ひさしであれば、『吉里吉里人』などです。海外の作品であれば、シェイクスピアなどの古典的なものを読みました。

―好きな作家は誰ですか。

松本清張、堀田善衛、井上ひさしの三人です。とくに堀田善衛が最も好きです。

―学生のとき、影響を受けたのはやはり社会派の本ですか。

そうだね。『昭和史発掘』など松本清張は皆が読んでいました。

―電子書籍で本を読みますか。

はい、読みます。最近の流行本はKindleで購入することがあります。けれども、再読する本は紙の方を選びます。

―本は好きですか。

読むのは嫌いです。僕はスポーツ人だったので、どうすればヒットが打てるかなどを知るために、ハウツー本ばかり読んでいました。そのときは、読書よりも運動する方が楽しく感じていました。本を読むのが楽しく感じられるようになったのは、大学生になった後です。

―学生に伝えたいことはありますか。

本は集団で読んでください。一人で読書すると、自分の視点しか入りません。読んで、その本の感想を誰かと話した方が良いです。僕は学生のとき、皆で同じ本を読み、ディスカッションをしました。知は集団的なものです。誰かとコミュニケーションを取り、対話のなかで読むことを学生にしてほしいです。

―インタビューを終えて

インタビューのなかで、高田先生が「人生に読んだ本の九割は学生時代に読んでいる」と話していたことが大変印象に残っています。働き始めると時間を取りにくくなります。まだ時間がある学生の間に、もっと本を読もうと感じました。

―電子書籍で本を読みますか。 はい、読みます。最近の流行本はKindleで購入することがあります。けれども、再読する本は紙の方を選びます。

―本は好きですか。

読むのは嫌いです。僕はスポーツ人だったので、どうすればヒットが打てるかなどを知るために、ハウツー本ばかり読んでいました。そのときは、読書よりも運動する方が楽しく感じていました。本を読むのが楽しく感じられるようになったのは、大学生になった後です。

―学生に伝えたいことはありますか。

本は集団で読んでください。一人で読書すると、自分の視点しか入りません。読んで、その本の感想を誰かと話した方が良いです。僕は学生のとき、皆で同じ本を読み、ディスカッションをしました。知は集団的なものです。誰かとコミュニケーションを取り、対話のなかで読むことを学生にしてほしいです。

―インタビューを終えて

インタビューのなかで、高田先生が「人生に読んだ本の九割は学生時代に読んでいる」と話していたことが大変印象に残っています。働き始めると時間を取りにくくなります。まだ時間がある学生の間に、もっと本を読もうと感じました。

文学部 中辻享先生へのインタビュー

文学部 4年生 中尾健人さんが、文学部 中辻享先生にインタビューを行いました。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

―本はよく読まれますか。

よく読みますが、最近は学術書や論文を読むことの方が多いです。新書とかだと一日で読み終わることもあり、2~3日あれば一冊は読み終われます。しかし、現在は仕事の都合で全然読めない時もあります。

―本を探す場合、どのような方法で探されますか。

「Google Scholar」で、自分の調べたい論文をよく調べています。CiNiiでもいいのですが、日本語以外の論文も調べるには、「Google Scholar」の方が役立つのでオススメです。
また、論文を調べる際には図書館のレファレンスサービスをよく利用しています。
その一方で、最近では本屋さんに行くことはほとんどありません。古本屋を巡ることもしません。

―授業などで学生に物事を教える際、何か工夫していることは何かありますか。

事例をできるだけ含めて、教えるようにしています。そのためにも、映像を使うことは大切だと思います。
初めて授業をした際、ほとんど話せなかった経験から、授業に使う本は何回も読み直します。しかし、それでも実際に自分の目で見たものでないと、自信をもって教えることは難しいです。また、その反対に知りすぎている知識だと、細かいことを話しすぎたり、話に熱が入りすぎてしまったりします。

―先生のご専門は地理ですが、地理に興味をもたれたきっかけを、教えてください。

梅棹忠雄の『モゴール族探検記』が、文化地理に興味を持ったきっかけではなかったかと思います。
また、これも梅棹忠雄著になる、『知的生産の技術』という本で研究のやり方を学びました。やはり、梅棹忠雄の影響は大きかったです。
他には、ゼミで教科書として利用したこともある、川喜田二郎『発想法』や、桑原武夫『文学入門』からも影響を受けました。

―学生におすすめの本があれば教えてください。

太宰治の『津軽』をおすすめします。太宰治には、大学4回生の頃にハマって、電車の中や卒論の休憩の合間によく読みました。太宰の作品は、一般的に破滅的なイメージが多いのですが、実はユーモアのある作風で、そういうところが好きです。この『津軽』では、津軽半島のことについて詳しく記されており、地理的にも関心が深かったです。基本的に、風景描写がきれいな作品が好みです。
他には、ジャン=ジャック・ルソーの『告白録』も面白いと思いました。また、トルストイの『アンナ・カレーナ』もおすすめで、何度も読み直しました。
地理の分野で学生の方に薦めたい本は、村井吉敬『エビと日本人』です。また、宮本常一『忘れられた日本人』『民族学の旅』は民俗学の本ですが、地理を学ぶきっかけにはなると思います。

【まとめ・感想】

教員の方にインタビューを行うというのは初めての体験であり、緊張しました。しかし、自分の知らなかった多くの本や、知識を教わることができて、非常によい経験となりました。
インタビューの時間は、当初は20~30分ほどを予定していたのですが、結果的には40分以上も行わせていただきました。こんなに真剣に答えていただけるとは思っていなかったので、とてもありがたかったです。
太宰治の『津軽』や、桑原武夫の『文学入門』はぜひ読んでみようと思います。

 <中辻享先生おすすめの本>
太宰治著  『津軽』 新潮社,2004年

 

(インタビュアー:文学部 4年 中尾健人)

共通教育センター 岡村こず恵先生へのインタビュー

文学部 4年生 金澤舞奈さんが、共通教育センター 岡村こず恵先生にインタビューを行いました。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

―オススメの本は何ですか。

オススメの本は『嫌われる勇気』です。この本はアドラー心理学をベースとしており、対話形式で進みます。現状に不満をもち、どうしても自分を好きになれない青年が、世界はどこまでもシンプルで今からでも幸せになれると説く哲学者を尋ねるという設定です。

―オススメの理由は何ですか。

学生時代の自分自身に薦めたい図書だからです。私は学生時代、人間関係や進路に思い悩んで、殻に閉じこもっていた時期があります。もしあのときにこの本に出合えていたら、少しは救われたのではないかと感じます。

―どういう経緯でその本を知りましたか。

転職を迷っていたとき、友人から薦められました。転職は、私にとって人生を変える大きな決断でした。この本はそんなときに私の背中を押してくれました。

―専門としている分野は何ですか。

市民参加や、NPOやボランティアなどの非営利活動が専門です。

―その分野について研究しようと思ったきっかけは何ですか。

きっかけは、大学3年生のときに講演を聞いたことです。人々が世の中の問題にかかわり、新しい社会的価値を創り出そうとしているあり方に、大変驚きました。まさに、目から鱗でした。
市民参加や非営利活動というテーマに、私は救われました。冒頭にお話したように、学生時代に苦しんでいたときは、自分の殻にこもり、世の中のことに関心が持てませんでした。けれども、このテーマと向き合うことで少しずつ変化しました。他者の幸せを考えることが、実は自分の幸せに通じていることに気づいたのです。

―読書する大学生が減少している現在、学生に伝えたいことはありますか。

読書は、とても「得」をします。読むほどに知識が増え、他者の人生を追体験できます。人はたった一つの自分の人生しか生きられません。読書を通じて他のたくさんの人の機微を知ることは、人間の深い理解につながるでしょう。

―インタビューを終えて

このインタビューのテーマは、「本から人を知る」でした。オススメの本を通して、先生の人生の一部を知ることができました。そのなかで、知らなかった一面を見ることができました。先生とは関わるきっかけが少ないので、このインタビューは貴重な経験です。私もやがて人生に悩む時期が来るでしょう。そのとき、『嫌われる勇気』を思い出したいと思います。

 <岡村こず恵先生おすすめの本>
岸見一郎, 古賀史健著  『嫌われる勇気 : 自己啓発の源流「アドラー」の教え
ダイヤモンド社,2013年

 

(インタビュアー:文学部 4年 金澤舞奈)

文学部 塚本章子先生へのインタビュー

文学部 3年生 髙橋梨華子さんが、文学部 塚本章子先生にインタビューを行いました。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

・図書館は利用しますか。

はい。よく利用します。本を探しに行くのはもちろん、学校の図書館は文献複写でもよく利用しますし、地域の図書館には雑誌や料理、手芸の本を見に行くこともあります。国立国会図書館関西支部や府立図書館のような大きな図書館は研究にも役立てています。

・学生時代にやってよかったことはなんですか。

日本文学の読書のほかに外国文学をたくさん読んだことです。特に、ドストエフスキーやトルストイといった、まとまった時間がないと読めない長編作品を読んでおいてよかったですね。

・学生時代にやっておけばよかったと思っていることはありますか。

もっと英語の勉強をして、海外に行ったり留学したりすればよかったなと。国境を越えて世界の人たちと交流し、刺激を受ける、そんな経験がしたかったです。

・読み続けられている小説の条件はなんだと思いますか。

独特の美意識みたいなものと、空白があることだと思います。書きすぎずに読者が自分でいろいろに解釈しながらそこを埋めたくなるようなところがないと、全部書かれてあって隙間がなければ、それだけで終わってしまうのではと思います。謎が残るとか、そのあとどうなるのかだとか、空白があることは魅力の一つで残っていくのではないかと思いますね。

・文学の一番の魅力とはなんだと思いますか。

難しい質問で、考えるべき問いですね。年代によって、何か考えては徐々に変わってきましたが、今は、現実の世界を離れて違う世界を生きていけるというところかなと思いますね。今この社会の中で生きているけれど、それとは別の世界でも生きられる。その世界の中には自由なものがあって、自分の価値観を追及したり、とても刺激的なものがあったり、現実ではだめなことが許されていたり、そういった現実を打ち破っていけるような世界が広がっている。そこを半分の自分が生きていける。それが文学のいいところだと思います。

 <塚本章子先生おすすめの本>
村田沙耶香著  『コンビニ人間』 文藝春秋,2016年

川上未映子著  『乳と卵』 文藝春秋,2008年

 

(インタビュアー:文学部 3年 髙橋梨華子)

国際言語文化センター 朴玲実先生へのインタビュー

文学部 3年生 桝田風香さんが、国際言語文化センター 朴玲実先生にインタビューを行いました。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

Q.선생님은 자주 책을 읽고 있습니까?(先生はよく本を読まれますか?)

지금은 바빠서 잘 안 읽어요. (今は忙しくてあまり読めていません。)

Q. 어떤 장르의 책을 읽습니까?(どんなジャンルの本を読まれますか?)

지금은 일 관련 책만 봅니다. (今は仕事関連の本だけ読んでいます。)

Q. 언제 책을 읽습니까?(いつ本を読みますか?)

일할 때 필요한 정보를 얻고 싶어서. (仕事をするときに必要な情報を得たくて。)

Q. 학생 시절에는 어떤 책을 읽었습니까?(学生時代にはどんな本を読みましたか?)

연구를 위해 논문도 많이 읽었어요. (研究のために論文もたくさん読んでいました。)
취미로는 한국어 시집이 좋았습니다. (趣味では韓国語の詩集が好きでした。)

Q. 학생 때 읽은 책이 지금의 자신에게 좋은 영향을 주고 있습니까?(学生の時に読んだ本が今の自分に良い影響を与えていますか?)

네(はい)

Q. 선생님의 추천 책을 소개해 주세요.(先生のおすすめの本を教えてください。)

타샤의그림정원, 맘 먹은대로 살아요,外国語学習の科学

 <朴玲実先生おすすめの本>
白井恭弘著  『外国語学習の科学』 岩波書店,2008年

 

 

 

 

(インタビュアー:文学部 3年 桝田風香)

国際言語文化センター 高潤香先生へのインタビュー

文学部 3年生 桝田風香さんが、国際言語文化センター 高潤香先生にインタビューを行いました。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

Q.선생님은 자주 책을 읽고 있습니까?(先生はよく本を読まれますか?)

자주는 못 읽고 있습니다. 가끔 전철 안에서 읽거나 하는데 끝까지 못 읽은 채 놓아 두는 책이 많습니다.(しょっちゅうは読めていません。ときどき電車の中で読んだりするんですが、最後まで読めないまま置いておく本が多いです。)

Q.어떤 장르의 책을 읽습니까?(どんなジャンルの本を読まれますか?)

소설,에세이,한국어 책(小説、エッセイ、韓国語の本)

Q.학생 시절에는 어떤 책을 읽었습니까? (学生時代にはどんな本を読みましたか?)

가족이 각각 좋아하는 책을 사 놓으니까 그걸 읽게 되는 경우가 많았습니다.고등학교 때 선생님이 추천 해 주신 책(家族がそれぞれ好きな本を買っておくからそれを読むようになる場合が多かったです. 高等学校の時の先生がお勧めしてくださった本)

Q.학생 때 읽은 책이 지금의 자신에게 어떤 영향을 주고 있습니까?(学生の時に読んだ本が今の自分にどのような影響を与えていますか?)

어떨 때,책에 쓰여 있는 한마디,표현들이 생각날때가 있습니다. 그때는 그냥 글만 읽고 뜻을 모르는 채 끝난 것들이 나이 들어서 깨닫게 된 것이 많습니다. 그러니까 읽은 후에도 영향을 계속 받고 있는 것 같습니다.
(ある時、本に書いている一言,表現たちを思い出す時があります。あの時はただ文だけ読んで意味が分からないまま終わったものなどが年を取って悟るようになったことが多いです。だから読んだ後にも影響を受け続けているようです。)

Q. 선생님의 추천 책을 소개해 주세요.(先生のおすすめの本を教えてください。)

幸福論、三たびの海峡、星の王子さま

 <高潤香先生おすすめの本>
アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ著  『星の王子さま』 新潮社,2006年

 

 

 

 

(インタビュアー:文学部 3年 桝田風香)