理工学部 平井崇晴先生へのインタビュー

理工学部 1年生 村上一寿さんが、理工学部の平井崇晴先生にインタビューを行いました。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

  • おすすめの本は何ですか

 たくさんあるので一番は決められないですが、数学的なもので言えば「今、なぜ和算なのか」「数学はいつも苦手だった」などです。数学関係でなく一般的なもので言えば「いろはにほへと」というお坊さんの説法集です。分かりやすいけど深いことが書いてあり、数学的に読んでみても面白いです。(笑)
真とは何かを突き詰めていることが数学であるとするなら、やっぱり共通するところがあると思います。そんなことを考えずに読んでも面白いですが… 
 結局は、何でも先生だと思わなきゃいけないです。本からでも学べるし、人からでも学べるし、先生でも生徒からでも学べると思います。その究極は物からでも学べるということです。その最たる例が、横綱双葉山という連勝記録を持った力士が負けた時に言った言葉が「未だ木鶏たりえず」というのであり、木鶏のように不動の気持ちでいられなかったという意味です。つまりは、森羅万象何からでも学ぼうとする気持ちが大事です。そうすると、本を読むときに、数学にでも、今考えていることにでも関係づけることができます。だから別に「おすすめの本」とか言わなくても、なんでもいいと思います。(笑)

  • 授業などで人に何かを伝えるときに大事だと思うこと

 あんまりいろいろ考えてないよ(笑)唯一考えていることとすれば、自分が面白いと思っているかです。普通の畏まった人からするとふざけていると思われるかもしれないですが、それでも自分が面白いと思うことは曲げずに、問題があったら後であやまります。それに派生して、結果として気を付けていることは、相手も面白いと思っているかどうかです。自分が面白いと思っていても相手が面白いと思っていなければ、こちらも面白くないので。だから、「分かった」よりも「ウケがとれたか」です(笑)

  • あとがき

 とてもおもしろいインタビューをさせてもらえました。「なんでもいい」という奇抜な答えに驚きましたが、確かに周りのもの全てから学ぶことが大事だと思いました。

 <平井崇晴先生おすすめの本>
田村三郎著  『今、なぜ和算なのか』 現代数学社,2015年
 

 
 

 

 

 

(インタビュアー:理工学部 1年 村上一寿)

理工学部 中島裕夫先生へのインタビュー

理工学部 1年生 村上一寿さんが、理工学部の中島裕夫先生にインタビューを行いました。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

  • どのような本を読みますか

 主に科学と思考に関係した本ですが、いつも疑問に思っていることや意外に感じたことについて書かれている本を見つけた時には、生物学にかかわらずどの分野の本でも読みす。
 最近は時間がなく読む機会がなく残念ですが、小説では医学、科学に関した本が多いです。つじつまが合っているものであれば、SFやファンタジーもありです。
 大学生の時は、ロビン・クック、マイケル・クライトン、渡辺淳一など、子供の時はコナン・ドイルの本を殆ど読みました。

  • お勧めの本は何ですか

 思考の整理学 外山滋比古著 筑摩書房 1986年
 脳のなかの幽霊 V.S.ラマチャンドラン, サンドラ・ブレイクスリー著 角川文庫 1999年
 徳川将軍家十五代のカルテ 篠田達明著  新潮社 2005年
 命を守る生体の機構と科学 伊勢川裕二著 武庫川女子大学出版部 2015年
 放射線必須データ32:被ばく影響の根拠 田中司郎著  創元社 2016年
 美女の骨格 名画に隠された秘密 宮永美知代著 青春出版社 2009年

  • 授業などで人に何かを伝えるときに大事だと思うことは何ですか

 できるだけシンプルに表現するように努めて、どのように受け取られるか、この表現で伝えたい事とは違う意味に伝わらないか(別の意味にも取られないか)を考えます。また、いくつかの表現を使って説明するように努めています。 

  • あとがき

 もともと医学生物学に興味があったためロビン・クックや渡辺淳一、お薦めの本(上の6つ)の概略を聞かせてもらう時、とても興味が湧きました。「思考の整理学」は学問を修める上で重要だと強く薦められ自分もそう思うので、また読んでみようと思いました。

 <中島裕夫先生おすすめの本>
外山滋比古著  『思考の整理学』 筑摩書房,1986年
V.S.ラマチャンドラン, サンドラ・ブレイクスリー著  『脳のなかの幽霊』 角川文庫,1999年
篠田達明著  『徳川将軍家十五代のカルテ』 新潮社,2005年
伊勢川裕二著  『命を守る生体の機構と科学』 武庫川女子大学出版部,2015年
田中司郎著  『放射線必須データ32:被ばく影響の根拠』 創元社,2016年
宮永美知代著  『美女の骨格 名画に隠された秘密』 青春出版社,2009年

 

 

 

(インタビュアー:理工学部 1年 村上一寿)

古川治 (教職教育センター) 『深い学びのために : アクティブ・ラーニングの目指すもの 』

深い学びのために

<教員自著紹介>
2020年から学校で実施される新しい教育課程では、高等教育の影響を受けてアクティブ・ラーニングという、生徒が「主体的で対話的で深い学び」が可能になる学習方法が求められている。しかし、学校の学習活動では「アクティブ」はあるが「深いラーニング」がないという現象も生起している。
『教育フォーラム』60号の本書の巻頭論文は、アクティブ・ラーニングを授業に取り入れながら、学習結果として「「深いラーニング」をいかに実現するかについて、理論的、実践的に指針を指し示すものである。

■『深い学びのために : アクティブ・ラーニングの目指すもの
■梶田叡一責任編集 金子書房,2017年8月
  古川先生は、「アクティブ・ラーニングにおける<深い学び>とは」 を執筆されました。
■請求記号 370.5/60/2001
■配架場所 図書館1F 教員著作
■著者所属 教職教育センター 特任教授

古川治著 (教職教育センター) 『ブルームと梶田理論に学ぶ』

ブルームと梶田理論に学ぶ

<教員自著紹介>
1970年代、日本の教育は「落ちこぼれ」という学力低下問題に直面していた。1973年、梶田叡一博士(当時国立教育研究所)らは、「すべての子どもたちが、十分時間をかけ、授業途中に、その都度評価(形成的評価)をして、つまずいた子どもには補充学習を施してやれば、どの子も学習を習得できるというアメリカのB.ブルーム(シカゴ大学教授)のマスタリーラーニング(完全習得学習)の理論や学習方法や評価方法を日本に紹介し、わが国では広くその実践が広まった。
本書、戦後の相対評価から現在の到達度評価への改善とその中心的役割を担ってきたブルーム理論とそれを発展させた梶田理論の定着・発展について分析、解明したものである。

■『ブルームと梶田理論に学ぶ
■古川治 ミネルヴァ書房,2017年3月
■請求記号 371.7//2032
■配架場所 図書館1F 教員著作
■著者所属 教職教育センター 特任教授

紺野キリフキ 『ツクツク図書館』

  文学部 1年生 匿名さんからのおすすめ本です。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

ダ・ヴィンチブックス<br> ツクツク図書館

書名:ツクツク図書館
著者:紺野キリフキ
出版社:メディアファクトリー
出版年:2008年

 学校の図書館で、なんとなく手に取って、初めて借りた本。とても私の好きなタイプの書き方、描き方、雰囲気で、物語の中に一気に引きこまれた。読んだ後も、しばらく引きこまれたままだった。ぜひともいろいろな人にオススメしたい一冊である。

 町のはずれにある「ツクツク図書館」。ある日、とても寒がりの着ぶくれた女が一人、「職員募集」の張り紙をみて、ツクツク図書館にやってくる。仕事内容は、なんと本を読むだけ。女は、雇われることになる。しかし、女は真面目に働かない。なにせ、この図書館には、つまらない本しかないのだ。ツクツク図書館には、「魅惑的な一文から始まる小説の部屋」や「子どもにはまだ早い部屋」など、様々な部屋がある。しかし、どの部屋にも、あるのはつまらない本ばかり。だが、あるとき、一緒に働いている戻し屋ちゃんから「伝説の本」の話を聞く。伝説の本を探そうと、夜の図書館に忍び込む二人だったが、そこで思わぬ事件を引き起こしてしまう。

 不思議な世界観のこの本。しかし、登場人物の姿をありありと思い浮かべることが出来る。現実的だけど、現実にはないような、だけど日常の一部を切り取ったような、そんなお話なのである。登場人物たちの雰囲気も独特で、とても魅力的だ。人だけでなく、猫もまた、重要なこのお話の一員なのだ。

 この本を読んで印象に残ったフレーズがある。「猫は言葉を覚える代わりに、記憶を失った。」というフレーズだ。着ぶくれた女に飼われている猫のギィは、前の飼い主が書いた本を読むために、辞書のことばを覚えた。だが、飼い主と別れてしまった理由や飼い主が好きだった「ニャア」という鳴き声も忘れてしまう。それでも、猫は本を読み続ける。いつか、飼い主が書いた本に出会うために。

 

 

有栖川有栖 『 幻坂 』

  文学部 1年生 匿名さんからのおすすめ本です。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

幽books<br> 幻坂

書名:幻坂
著者:有栖川有栖
出版社:メディアファクトリー
出版年:2013年

 

 私が有栖川有栖さんの作品と出会ったきっかけは、ドラマ「火村英生の推理」を見たことだ。もともと推理小説が好きだった私と妹は、有栖川有栖さんの作品にどっぷりとはまっていく。ドラマは、キャストも良く、非常に楽しんでみることができた。見ていた人も多いだろう。ドラマを見ていた人にも、ぜひ一度原作を読んでみてほしい。まるでドラマを見ているかのように、本の中に引きこまれることだろう。

 ところで、この本は、実は火村英生シリーズではない。今回は、火村英生シリーズ以外の本の中で、私が好きな作品を紹介する。この本には、大阪にある坂にまつわるお話が収められている。ゾクッとするような怖いお話から、涙がこぼれてしまうほど感動するお話もある。もちろん、クスッと笑ってしまうようなお話も。

 私がこの本の中のお話で一番好きなお話は、「真言坂」だ。主人公がストーカー被害に困っているとき、相談に乗ってくれた男性。しかし、その男性はストーカーが主人公の女性の家にいたところに出くわしてしまう。男性がストーカーをとがめたところ、相手はナイフを取り出し、男性は刺されて、亡くなってしまう。だが、亡くなってからも、男性は女性を見守る。

 「真言坂」の主人公の女性は、翻訳の仕事をしており、「I’ll leave if you want」という言葉を訳すのに行き詰まる。男性が亡くなってしまってから、何年も後、結婚することになった主人公は、結婚相手と一緒に真言坂を訪れる。そこに男性が現れ、それが最後となった。男性は去るときに、穏やかにこう告げる。「俺、行くわな。」

 「真言坂」を読んで、私はこころが穏やかになった。このお話を読んだのは、私が受験生だったころだ。大学受験を控えていても、本を読むことはやめられなかった。だが、その時期にこの本と出会って、読んでよかったと思っている。