帯谷 博明 (文学部)『社会運動の現在: 市民社会の声』


<教員自著紹介>

この本は、反原発や反ヘイトスピーチ、米軍基地問題、ハラスメント、貧困問題など、現代のさまざまな社会的課題に取りくむ<社会運動>について、具体的な事例とフィールドワーク(社会調査)のデータをもとに、社会学の視点から解説した専門書です。

専門書ですが、大学の授業のテキストや参考図書になるようにも配慮をしました。16人の執筆者が提示する16の章をぜひ読み比べてみてください。

■『社会運動の現在 : 市民社会の声 = Social movements then and now : voices from civil society
■ 長谷川公一 編 帯谷博明 他  著 有斐閣 , 2020.1
■ 請求記号 309//2028
■ 配架場所   図書館   1F 教員著作
■ 著者所属   帯谷 博明 (文学部)

秋元孝文(文学部)『あなたと原爆 オーウェル評論集』


<教員自著紹介>

『1984年』『動物農園』といったディストピア小説で知られるイギリスの作家、ジョージ・オーウェルが残した数多くのエッセイ、評論の中から、今の読者に読んでほしいものをピックアップして一冊にまとめました。

ナショナリズムや人種差別、人文学と科学など今のわれわれの社会を射抜くようなテーマが取り上げられています。現実に対するもうひとつの視座を得るためにも、ぜひ読んでみてください。

■『あなたと原爆 : オーウェル評論集 』
■ ジョージ・オーウェル著 ; 秋元孝文訳 ,光文社 , 2019年.8月
■ 請求記号 S081.6/Aオ5-1/83
■ 配架場所図書館   1F 教員著作
■ 著者所属  秋元孝文 (文学部)

文学部 A先生へのインタビュー

文学部  3年生 髙橋 梨華子さんが、文学部 A 先生にインタビューを行いました。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

Q .   図書館は利用しますか?

A .   以前は大学図書館に勤務していました。今は、小説などの貸し出しに利用するというよりも資料や文献を探すために利用することが多いです。甲南大学図書館も利用しますが、甲南大学にはない研究テーマの資料を求めて公共図書館に行きますね。今、明治大正の公共図書館と女性について調べています。京都府立図書館は明治にできた古い公共図書館なのでそれらの資料が揃っています。東京の都立図書館や国立国会図書館にもよく行きます。日本図書館協会の資料室も日本の公共図書館史などの文献がかなりそろっているので行きました。

Q .   おすすめの本を教えてください

A .   茨木のり子さんの詩で好きなものがあります。1970年代ごろに活躍した詩人ですが、女性のしゃっきりしたところが感じられてみずみずしく、今の学生が読んでも面白いと思えるんじゃないでしょうか。特に「自分の感受性くらい」(『自分の感受性くらい』茨木のり子 花神社 1977年)という詩や「いちど視たもの-一九五五年八月十五日のために-」(同詩集)はとてもいいです。「倚りかからず」(『倚りかからず』茨木のり子 筑摩書房 1999)という詩も、女性もしっかりした自分を持って、人のせいにせず自分の足で立って生きなさいということが書いてあり、おすすめの詩です。

それと『82年生まれ、キム・ジヨン』(チョ・ナムジュ 筑摩書房 2018)。これは主人公の、生まれてから結婚、子供を産んで育てるまでの女性としての壁を淡々と書いています。それと、『ヒョンナム・オッパへ』(チョ・ナムジュ他 白水社 2019年)韓国の女性作家たちの作品集ですが、この中の「ヒョンナム・オッパヘ」という『82年生まれ…』と同じ著者の作品があります。結婚するのに、男の人は悪気なく自分が食べさせてやるとか守ってやるとかいうことを言うんです。でも、女性も自分で生きたいんですよね。男の人も気が付かずにそういうことを言っていて、悪気があるわけではないんです。思うところや気づかないところ、それを深刻に描かれているというわけではないので、何か考えるきっかけにしやすいと思います。女子学生だけではなく、男子学生にもぜひ読んでほしい本です。詩集にしろ、小説にしろ、女性が自立して自分の目をもって判断して生きよということが書いてありますので、読んでみてはどうでしょう。

Q .   本の一番の魅力は何だと思いますか

A .   知らないことを知ることができること、ですかね。知らない景色や知らない人、考えを知ることができます。そこから新しく考え始められる、ということが一番の魅力だと思います。

感想  : 私たち学生に向けてのおすすめということで、女性の自立や強さに関する本をたくさん紹介していただきました。外国の著者のものから40年前の詩集まで、私も一女性として、国や年代を超えた女性の考えを読んでみたいと思います。私の話もゆっくり聞いてくださって、リラックスしてインタビューができました。答えてくださった先生に感謝します。ありがとうございました。

<A 先生おすすめの本>

茨木のり子著 『自分の感受性くらい』花神社 , 2005年

茨木のり子著『倚りかからず』筑摩書房 ,1999年

(インタビュアー:文学部 3年  髙橋 梨華子 )

 

[藤棚ONLINE] スポーツ・健康科学教育研究センター・伊東浩司先生推薦『なるほど最新スポーツ科学入門』

図書館報『藤棚ONLINE』
伊東浩司先生(スポーツ・健康科学教育研究センター) 推薦

 今回、私が紹介したい本は、「なるほど最新スポーツ科学入門」である。
 この本は、日本女子体育大学の吉田先生と順天堂大学の青木先生と共に編者として、2020年2月に発行されたもので、アテネオリンピック体操団体金メダリストの冨田洋之先生をはじめ、スポーツ科学を専門とする22名の先生方に、わかりやすく執筆していただいたものである。
 まずは、本学スポーツ・健康科学教育研究センターの曽我部先生にも執筆していただいているpart1のオリンピック(パラリンピック)における体操、柔道、陸上競技の秘話と歴史を読むだけで、2020年の東京オリンピック(パラリンピック)大会を少し専門家になった気分でテレビなどの観戦ができるぐらいわかりやすくて面白いものなので、是非読んでもらいたいと思う。
 本学学生の皆さんに、特に読んでもらいたいのが、パラリンピックの歴史と取組みの章である。2020東京オリンピック大会後に、パラリンピック大会が開催されることもあり、注目度が高くなってきているが、そもそものルーツを知ることで、この大会の意義などを知ることができる。
 これ以外にも競技スポーツを「する・見る・支える」という観点から、スポーツ科学にまつわるさまざまな分野を本学の学生の皆さんでもわかるように解説していただいものばかりなので、1章だけを読むのでも結構なので一度手に取って是非読んでもらいたいと考える。

ライブラリサーティフィケイト学生企画『山田風太郎とその作品たち』を展示中!

 現在、図書館1階エントランスにて、KONAN ライブラリ サーティフィケイトの1級要件である学生企画として、『山田風太郎とその作品たち』を展示中です!

 忍者といえばこの人というべき山田風太郎ですが、その名前は知らなくてもメディアミックスされた『バジリスク~甲賀忍法帖~』のタイトルくらいは聞いたことのある方も多いのではないでしょうか。
 企画された文学部4年生の学生さんは、個人所蔵の文庫本を展示のためにたくさん持ってきてくれました。復刻版ではない、初期の表紙イラストなども興味深く面白いのでぜひ見てみてください。また、忍者物以外にも色んな作品があり、展示で紹介しています。もちろん甲南大学図書館にもいくつか所蔵があり、展示しています。(残念ながら忍者物はほとんど文庫で単行本がないため、本学図書館にはあまり所蔵がないのですが…)
 また、今回の展示には山田風太郎記念館にご協力いただき、山田風太郎氏の写真画像をお借りできました。企画の学生さんがなんと山田風太郎記念館の会員とのことで、個人的に同記念館の方と交渉した結果であり、ご快諾くださいました同記念館の皆様のおかげをもちまして大変すばらしい展示になったと思います。
 この場を借りて、甲南大学図書館からも、改めて山田風太郎記念館関係者の皆様に厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。
 →山田風太郎記念館HPはこちら

 この企画は4月まで展示しておりますので、図書館にお立ち寄りの際はぜひ見てみてください。
 なお、展示されている本のうち、向かって左側展示ケースにある図書館所蔵の関連図書は貸出可能ですので、借りたいという学生さんは図書館2階ヘルプデスクにお申し出ください。

図書館1階エントランスにて展示中!

多読チャレンジ 50冊達成者がでました!

50冊多読チャレンジ 達成者インタビュー
大野瑞姫(おおの みずき)さん
文学部英語英米文学科 3年次生

  2020年2月6日に多読チャレンジ50冊を達成されました。

 1・2年次生の時に引き続き、今回で3回目の達成となります!
授業と授業の間の空いた時間などを活用し、本を読まれていたとのこと。チャレンジの成果として、文章を読むのが速くなったことを実感しておられ、TOEICでは930点を取ることができたそうです。
 多読の他にも海外のYouTube動画を見たりして勉強されています。語学が好きとのことで、今後は英語、フランス語だけでなく、スペイン語にもチャレンジし、将来は旅行関係の仕事をしてみたいと話されていました。
 以下は、ご本人のアンケートによるものです。

○『多読チャレンジ』達成の感想を教えてください。または、『多読チャレンジ』達成の為に工夫した事を教えてください。

――毎年参加していたので今年も参加できてよかったです。すき間の時間にずっと読んでいました。

○『多読チャレンジ』を終えて実感した効果を教えてください。

―― やはりTOEICとか実践的な場面で文を読むのが、よりはやくなったように感じます。

○チャレンジする図書はどのように選びましたか?図書館ブログや展示棚に紹介したBook Reviewは役に立ちましたか?

――表紙を見て自分の好きそうな楽しそうなものをえらびました。Book Reviewから選んだ本もありました。

○現在チャレンジ中の『多読チャレンジャー』へメッセージをお願いします。

――休憩しつつがんばってください。