国際言語文化センター Andrzejewski Daniel P先生へのインタビュー

文学部 4年生 水口正義さんが国際言語文化センターのAndrzejewski Daniel P先生にインタビューを行いました。(KONAN ライブラリ サーティフィケイト)

s:今日は先生が推薦する本と、読書に関してお話を伺います。最初に、先生のおすすめの本について教えてください。
a:私がおすすめするのは、『Shutting out the sun』(2006年、著者Michael Zielenziger)という本です。これはアメリカ人ジャーナリストである著者が、日本人の「ひきこもり」について、歴史・経済・教育など、あらゆる観点から考察しています。

s:その本によると、なぜひきこもりが起こるのですか?
a:結論としては、ひきこもりは明確な理由や特定の原因は無く、様々な要因が絡み合って起こるということでした。江戸時代までの鎖国が関係していたり、経済的な孤立が主な原因になっていたり、本当に一言では説明できません。この本が取り扱っている内容からも分かるように。あまり良いことは書かれていないので、”negative book” と批判する人もいるようです。

s:おもしろそうですね。先生はなぜその本を読もうと思ったのですか?
s:本屋の洋書を見ていた時、たまたま目に留まって、少し読んでみたらとても面白くて、その場で買いました。

s:では次に、読書に関してお聞きします。まず、先生は月にどのくらい本を読みますか?
a:ほとんど読みません。授業がある時は忙しいので、長期休暇中しか読めないので、1年に3冊程です。

s:そうなんですか。先生は日本の文化をよくご存知なので、沢山本を読んでいるのだろうと思っていました。では次に、大学生の読書についてお聞きします。甲南大学図書館のデータによると、甲南大学生は年に3冊程度しか本を読まないのですが、これについて先生はどう思われますか?
a:本を読むことは大事です。私が大学生だった時、マルクスの本を読みました。マルクスの考えそのものには賛成できませんでしたが、新しい考えを知るという点で、とても良い経験となりました。ですので、読書は情報ではなく、知識を身につけることにもなるので大切です。

まとめ:先生は、読書は ”open your eyes”(眼を開く=物事の捉え方を高めること)だと仰っていました。私は今までそのように考えたことはありませんでしたが、今後はこの言葉を読書の動機にしていこうと思いました。

 <Andrzejewski Daniel P先生おすすめの本>
Michael Zielenziger著  『Shutting out the sun』 Vintage,2007年

(インタビュアー:文学部 4年 水口正義)